「ふなきさん、これ、もしかしたらあそこがよくなるかも」
とは緑くん。
なぜかを聞くと、真東のうねりならば本領を発揮するのだという。
「でも、真東のうねりは珍しいから、入っているかなあ?
とにかく、ボードを積んで見に行ってみましょう!」
とグリーンヒル号で行ってみると、
小さいながらもシュルルルーと、それは長いライト波がやってきていた。
波はどのくらいつながっているのだろうか?
200mくらい?
「軽くその位は乗れます」
「そんなに!」
「もう少しサイズがあればもっと乗れるのよ〜最高よ〜〜」
そんなすばらしいことを言っている。
総理大臣浜、
通称”プレジデントビーチ”。
ここでは以前もよくサーフしていたが、
うねりの向きが違ったので、
「良くなれば、ここから、向こうまで乗れるんです」
とは話半分で聞いていた。
「乗れる日」とは、
あの岩の奥から、岩の先まで。
グーグルマップで調べてみると、
軽く500mオーバーはあった。
サーファーにとっては夢のような、
遙かなる距離であります。
「ワン(わたし)のカメラもさいこうよ〜」
とキヤノンDシリーズで波を撮る緑くん。
「90度角(うねりの向き)は珍しいからほんと最高よ〜」
とウエットスーツ(タッパ)に着替える黒ひげ船長こと、
緑くん。
俺は長期戦を予想して、
ロングスリーブスプリング。
イチローさんのスパイクシューズのオーダーのように
「重なる部分は、できる限り薄くしてください」
そんな要望を石井博士に出して、
しっかりと応えていただいたZ1サーフスーツ。
ご覧のように肩から背中、胸回りをすっきりとさせ、
パドルを軽くしたんですよ。
いざいざと無人のPBにパドルアウトしていくと、
腰くらいかと思っていた波は軽くオーバーヘッドはあり、
一同あんぐり。
緑くんはGOPROカメラ片手に手前の岩島にとりつきました。
GOPROは、こんなに小さいのですか!
と全員が驚くサイズで、さらには水陸両用と、
まるでサンダーバードに出てくる機材みたい。
NAKISURFで購入いただき、今日は初使用日なんです。
http://shop.nakisurf.com/shop/index.php?main_page=product_info&cPath=1&products_id=3967
沖に出ると、すごく奥から乗ってくるサーファーがいた。
それはダイスケさんで、
「今日が、今年一番いいかもです!」
ということで、なんだかPBとの縁を感じ、うっとりとしてしまった。
ここが奥のピークから2セクション目。
さらに4〜5セクションが前方にやってくるのです。
ずっとずっと乗れ、
なんだかマンライの上は何だろうか?
と新しい言葉を探していた。
(マンライ=満足ライディング©オガマ師匠)
セットが来て、
ダイスケさんが乗り、
俺が乗ってしまうと、
無人になってしまうのがもったいなく、
3セクション目あたりで、
キックアウトして沖に戻っていたら緑くんが、
「あそこからまだ倍は乗れるからもったいないですよ〜。最高の反対よ〜」
と言うのだが、
どうにもあのテイクオフを味わいたく、
そしてあの、
1500m走にも似た長距離パドリングを避けるために戻ってしまうのでした。
これは緑くんがチャンネルから撮ってくれた画像。
こんなツルツルな波質で、
これも”ここまで無風は珍しい”
というまるで無形天然記念物のような波だった。
画像だか、映像だかを撮っている緑くんに、
しっかりポーズを撮りながら
さらには、
「最高よ〜」と叫びながら横を通り過ぎるのを常とした。
本当に最高でした。
そしてダイスケさんも含めて、みなさんニコリン教師範で、
感じるのは、
「波がある場所の人たちは器が大きい」
ということでした。
これはノースハワイ島でも同様で、
やはり世界共通なのだなあと、
サーフィンからの教えを感じた次第であります。
後半の波で、
最終セクション近くまで行ったら、
もう加計呂麻島まで行ってしまったのかと思うほど、
遠くまで行けて、それに大満足して、
究極のセッションを終えたのでした。
ありがとうPB。
ありがとう梅雨の日。
ありがとう奄美。
ありがとうこんな美しい波を教えてくれた人たち。
そんな不思議で、深い邂逅波に巡り会いました。
□
話は変わって、
「ふなきさんが奄美の、観光親善大使の候補となりました」
とは緑くんのお父さん。
そして、
「これから大事な人と面接してください」
と出かけていったのが、『大島紬村』さん。
その社長で、
奄美観光協会会長の越間(こしま)さんとの面談でした。
「こうして、ハワイからわざわざこの奄美大島にお越しいただき、
さらには島の良さをよーくわかっていただいてとても光栄です。
船木さんから見た島の良さ、
そしてすばらしさを多くのみなさんに伝えていただき、
ご意見を伺い、私どもも一生懸命に勉強をさせてください」
謙虚な姿勢にこちらが勉強させていただきました。
「ぼくが多くのサーファーの方々に、奄美の本当の良さを伝えます」
とお返しすると、
「ぜひ、サーファーの人たちのお力添えをお願いする次第です」
と固い握手で結ばれました。
そして遠く古事記のお話をいただき、
原始奄美に想いを寄せた日。
天地初發之時
於高天原成神名
天之御中主神
不思議なことに外は大雨です。
ちょうど奄美でサーフィンの世界大会も催されて、
それはそれはの大成功だったので、
島ではサーフィン人気が高まっているのもうれしい限りです。
あっという間に空港に行く時間となり、
緑くんとミカちゃんの見送りを受けまして、
そして、
ひなこちゃんとゆうせいも見送ってくれました。
みんな暖かく、優しい人たちです。
さらにはちーちゃんと、
ふみちゃんも大島紬の上品な着物で登場。
西郷レンタカーのミノリちゃんまで、
すてきな着物でいらっしゃいました。
みなさん、すてきです。
奄美は最高よ〜。
機内で一眠りすると、
窓の下は、アクアライン(千葉側)で、
あっという間に羽田到着しちゃいました。
全部が夢だったのか?
と思える空の旅です。
飛行機を降りるときは、
最後までのんびり待つタイプです。
結局荷物の回転台で追いついちゃうんです。
ぜひお試しください。
(おまけ)
「奄美の目つきの悪いネコ」
https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/21003
Dセンパイの言うところの、新型BMWがこれ。
今回は初ダッコに成功しました。
こんなネコ、どこにもいません。
名前を聞いたら、
ジローであり、
鳳凰であり、
マルちゃんと言うとあった。
なぜたくさんの名前かというと、
各地をその名でご飯をいただいているからという。
今頃マルちゃんは何をしているのだろうか?
奄美の海は今日も青いのでしょうね。
今回は短いながら、
幸せ時間をありがとうございました!
アリガッサマリョータ!
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