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naki's blog

ワン・フォーティーンの南ブイ_今年もHSF参戦したノア_「サーフィングに近道なし」_2011年度のコンテスト考_SURFSURFSURF Tスペシャルカラーが売り切れてしまいました_(3539文字)

1.4ft @ 14seconds from S (185°)

うわ、「フォーティーン・フォーティーンだ!」

と思いきや

よく見ると、ワン・フォーティーンに下がってしまった南ブイ。

タヒチのチョープーに炸裂していたうねりはやってこないのだろうか?

ブイについては「波乗りの科学、ブイ計測値編」を↓

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/23346

そしてNAKIコラムには、

17フィート17秒というゴジラ計測のポストがありました。

よろしければ読んでみてください。

VOL.32 ?? ?コードネーム「セブンティーン、セブンティーン」の怪物波を撮ること

Dセンパイに

「15フィートにはなるそうなので、今来た方がいいですよ」

と言ってしまったが、実際には肩サイズ程度であろうか。

南うねりとはじつに不思議であります。

今日はHSF(ハワイアン・サーフィング・アソシエーション)

の2012年ツアーの初戦がビーチハウスでありました。

「出るよ?」

というノアを連れて、

元選手の俺は、

「ノア、コンテストは朝がダイジなんだぞ」

と言いながら真っ暗な内に会場に向かい、

「ウオーミングアップだ。30~45分だけ入ってくるといい。

混んできたら上がるんだよ」

と伝えながら無人のブレイクにパドルアウトを促した。

.

夜明け直後の暖色。

英語では「ファーストライト(First Light)」。

朝一番で沖にいる人のことを

「ファースト・ガイアウト(First Guy Out)」

と言うので、

ファースト(一番)という冠が朝からふたつも付いたノア。

何か良いことあるかな。

すぐにみんな集まってきた。

クイオにカイネヘも見えますね。

「モーニング・シックネス」

という未明頃は無風だった余韻のブヨ斜面にテイル側のレイルをかけて加速していく。

ほんの少し前は幼児だったカイネヘは、

まるで大人のような大きなマニューバーを描いていた。

大波乗りで有名なプロサーファー、

ケリー・ハントの長男です。

下の写真は、

マイク・ヤングの末弟クイオ。

ちなみにクイオの兄は、

ワイメア・エディコンテストの招待選手でも知られるイライジャー・ヤングです。

ちょっと前にようやくターンしていただけなのに、

もうこんなエアをメイクしているのだから、

彼を見るのが楽しみでならない。

ノアは回転半径が狭いターンをしていた。

名前をつけるとしたら、

トップ・ハンギング・スラッシュかな。

この位置で、

背中側のレイルだけにしているのがすごい。

また子どもたちがやってきた。

ハワイもカリフォルニアでもそうだが、

キッズサーファーの人口がすごい。

日本も早くそうなるといいのに。

クイオのカービングスラッシュに、

ノアのフィンアウト・スラッシュ。

グラスホッパーのイライジャー・フォックスがやってきて、

彼もまたテイルを抜いていた。

イライジャーはまだ12歳だから、

また彼も次世代のスター候補であります。

本当に層が厚い。

陽が昇ったらいきなり「竹下通り」状態となりました。

英語ではこういう混雑のことを「動物園(ZOO)」

と言うのだが、なぜそんな表現なのだろうか?

これだけ混むと、

一本の波に3人乗るのは当たり前で、

それでもみんな楽しそうにサーフしていたのが印象的だった。

お兄ちゃんクラス(プロアマかな?)のエースであり、

現在ビーチハウスのヤングマスターであるエレン。

このスタンス位置でボードを反転(リバース)させ、

なんと俺の見ている限りでは100%のメイク率を誇っている。

要はどんなことをしてもワイプアウトしないのです。

この写真を見て、

彼がなぜノーズ側にワックスを塗っているのかがよくわかった。

結局90分ものウオーミングアップとなって、

精神的にもたっぷり疲れてしまったノア。

すっかり少なくなってしまったココサンシャインが、

彼が今まで海に入った時間を物語っていた。

「ローマは一日にしてならず」

いや、

「サーフィングに近道なし」

そんな感じだろう。

お、スターフィンだ!

と前に停まった車のボードに見とれていたら

降りてきたのは、

オジーとヘンドリックスさんだった。

彼もコンテストに出るのだそうで、

「お父さん(ドノヴァン)は?」

と聞いたら

「カナダに行っています」

ということ。

ノアの宝刀ルースキャノンがビーチハウスで美しく滑って、

予選ヒートは進んでいった。

岩場から出るのだけど、

慣れない子どもたちは転んでしまっていてかわいそうだった。

これも自然相手のスポーツだから仕方がないといえば仕方がない。

インサイドでは、

エアか、フィンアウト、または大きなカービングは必須ターンで、

これがジャッジスタンドの前で最後のアピールとなる。

↑HSF参戦5年目となるダニエル・カーター。

ノアと同じ年で、

3年前にイナリーズでサーフしていたという早熟なサーファーでもあります。

ノアたちは、

こうしてみんなフィンを抜いてしまう。

俺がこれをやったら膝の関節が外れてしまうほど、

下半身に負荷がかかるのです。

体が柔らかいうちに練習してしまうと、

こうなるのでしょうね。

ノアには、

満足のいく15分間だったようです。

.

ヒートは次々と進み、

決勝まで勝ち上がっていったノア。

普段よりもいい波乗りができているようで、

ニコリンな表情にこちらも納得。

ラウンドハウスカットバックという

トラディショナルなターンもしていた。

クラシック!

そうだ、

オアフ島は、

アラモアナで行われたハワイ州チャンピオンシップ日のブログをおぼえていますか?

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/21568

あのとき、予選一回戦で負けて、

悔しくて、悲しくて、とめどなく泣いていたルーク少年は、

あれからずっとサーフィンを止めてしまったのだそうで、

それはノアたちの間でも話題になっていた。

「やめることないのにね」

「ほんとだね」

「勝ったり負けたりで泣くのも変だよね」

「そうだよね。全てはジャッジの主観だからね」

でもこのHSFの1ヶ月前に再び波乗りを始め、

「無敗のルーク」

から

「一敗のルーク」

として名を変えて復活を果たしていた。

やはり彼はすばらしい波乗りをしていました。

もう波乗りは止めなくてもいいからね!

決勝ヒートでは、前半に乗った波で、

完璧なターンを三連発してハイポイントを得たノア。

「後一本乗って、普通にターンをすれば優勝」

というところまでルークを追い詰めたのだが、

後半になると、

潮が上げてしまい、波数が少なくなっていた。

波がこない。

波が来た。

「ドーゾ」

また来たよ?!

「ぜひ」

そんな感じで、やってきた数少ない全ての波を他の選手に献上してしまい、

ニコリンサーフと、コンテストサーフの両立はならなかった。

でも帝王ルークにジャッジ得点で迫れることがわかったノアは、

笑顔でトロフィーを手にしていた。

これは前に

「俺とノアのコンテスト考」としてここに書いたが、

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/15763

コンテストの功罪は、

上記したルーク少年のような子を排出してしまうほど、

勝ち負けがサーフィング世界の全てになってしまうことが悲しい。

ただ、ノアは決勝後も暗くなるまで海に入って、

「明日も早起きするよ。サーフィンっておもしろいね!」

と言っているから、彼なりの精神的変化があったのだろう。

だから否定してはならないとしつつも、

「競争がない世界こそが波乗りだ」

とも定義してみたら俺なりに落ち着いた。

明日も晴れるかな?

晴れますように!

(お知らせ)

土曜日にここで、

「入荷しました?!」

とお知らせした『SURFSURFSURF T』ですが、

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/24981

今回のスペシャルカラーはすでに売り切れてしまいました。

定番ホワイトならありますが、

さすがにもうお持ちですよね。

多くのサーファーたちに支持されているのがこの

「surfメッセージTシャツ」です。

「プレゼント用のスペシャルカラーが気になります」

とたくさんのお問い合わせをいただいているんですよ。

並べると、

虹色になるようにピンクかパープルと考えています。

「Vネックは販売しないのですか?」

ともずっと聞かれていますが、

友人用の特別版は、

胸のカットが深すぎたようなので、

切れ込みの違うVネック素材を探しています。

こちらも決定したらここでお知らせしますね。

今回もたくさんのご注文をありがとうございました!

気持ちはいつもサーフですものね!