南南西に向きを変えたうねり群。
これはうねりを誕生させる低気圧、
またはハリケーンが移動していたからに他ならず、
うねりの入射角が変われば、波も崩れ方も大きく変わる。
変化するうねりを楽しめるのが、波乗りの楽しみでもあります。
同じ波は二度と来ませんしね。
暑いと、これなら寒い方がいいのにな、
と思うことってありませんか?
波が大きくなると、小波のほうが簡単だし、
人も空いていていいのになと感じます。
逆に波が小さいと、
もっと大きな波だったらいいのにとなってしまう。
そう思う気持ちの単語ってありますか?
「ねたみ、うらやみ、嫉妬?」
どれも少し違う気がします。
「他のサーファーの乗り方は気になるのか?」
と考えてみた。
自分でいえば、
昔は他サーファーの波乗りがとても気になっていた。
スターサーファーのビデオを見て真似をし、
とにかく自分の理想とする波乗りを目指していた頃の話であります。
自分が大きく変わったのがノースハワイの日々。
見渡す限り誰もいない海。
しかも波のサイズは2階建ての屋根くらいあったりする。
バレルを抜けてひとりガッツポーズをし、
良いスタイルでも悪いスタイルでも誰も気にしないしされなかった。
元々サーフィングというのは、自分のためにしていたもの。
それが競技だったり、
雑誌だったりと人の前に出るようになったら欲が出てきて、
より良く、
そしてかっこよく滑りたいと思うようになってしまった。
料理に例えると、
自分では薄味が好みなのに人に作るときは、
気に入っていただけるようにしっかりとした味付けにする、
そして盛りつけを気にする、
ということでしょう。
しばし考えてみると、
もしかすると立ち上がらないで、
寝たままで波を滑ってもいいのではないか?
足を揃えて乗ってもいいのでは?
という疑問が沸いてきたので、
本日そうしてサーフしてみたら気分すっきり、
ココロが爽快となった。
これは奇をてらったわけではなく、
自発的な滑走であります。
大事なのが自分のために自分がしたいようなスタイルで波に乗ること。
さらに言えば、
それは鳥が空を舞うように波の上を舞えたら最高だろう。
飛んではいないのにふわりと飛んだ気持ちになれるのが波乗りの醍醐味。
その気持ちを大切にしまっておくこともできるし、
いつでもどこでも思い出すことができる。
波記憶の貯蔵庫はあなたの中に無限にあって、
そして永遠なものなのです。
海に行こう、波に乗ろう。
Happy Glide!!
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