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ケリーの究極パイプライン波を私流に解説_サーフボード三種乗り@ペリカンズ_リンタロウさんのロングビーチ・スワップミート_(3226文字)

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こんにちは、

昨日のパイプマスターズのケリーのライディングがものすごくて、

すでに300回は見ている。

こんなに完璧なバレルライドは、

史上最高のものだったと言っても過言ではないだろう。

KS_1

まずはドロップ。

リップの下に入り込むように完全完璧にテイクオフ。

しかし壁が切り立ち過ぎ、

限界状態で降下しているので、

レイルが薄く入ったまま、

(というか、この角度でしかメイクできなかっただろう)

ボトムまで落下。

よってオーバースピードになっているのだが、

そこからセッティング(バレルに入るために向きを変えること)をすべく、

掴んでいたレイルを絶妙に、

そして大胆に使ってフルストールをして減速を始めた。

しかしその0.1秒後にはもうレイルとフィン、

テイルは限界に達していたはずで、

そこで彼は反射的に左手、お尻、膝、腿、

要は減速できる全ての箇所を使って、

最ボトムまで落ちすぎないように、

自身をスローダウンさせていった。

KS_2

そのままノーズからテイルまでのレイルをセットして、

斜め下に向きを変更しながら、

テイル重心で壁面への滑走を開始した。

テイル重心と書いたのは、

パイプラインは、

それはものすごい勢いで跳ね上がるように持ち上がる波壁です。

これにフルレイルで真横に張り付くと、

一瞬で巻き上げられてしまうので、

ケリーは、

絶妙なるストール(減速)後、

前加重の加速を始動させていった。

掴んだレイルの微妙なタッチはそのまま。

覆い被さってくる分厚い波壁。

バレルは深くなり、傾斜はよりきつくなり、

さらには走るラインが一瞬で狭まっていく。

その1本しかない細く狭い正解位置の穴蔵を滑っていく。

だが、

波が強烈すぎて、

跳ね上がった波が前方にまで押し出されてきて、

その急激な壁斜面全てが泡になってしまった。

その状態でもケリーは、

テイル重心でさらに加速姿勢を保っていた。

この泡壁(フォームボール)がやっかいで、

通常は、

「この泡床を踏んでしまえば一瞬で吸い込まれるか、

振り落とされてしまう」

という性質のバレルメイクにはつきもののとってもやっかいなもの。

このフォームボールに対応するために多くのパイプライナーは、

揚力のある少し長めのボードを使っているのですね。

その後、

バレル内で全てのパワーを圧縮した爆発が起きて、

穴蔵出口に中身の泡やら水、

そして圧縮空気を弾き出すのだが、

ケリーはその衝撃を利用して吹き飛ばされながら脱出してきた。

フォームボールの上でこれをメイクするためには、

速度、自身の位置、頭の位置、

角度、体重、レイル操作、姿勢、

それら全てが完全に一致しないとこうはならない。

ケリー、とにかくすばらしい!

このライディングこそが、

あなたが今までしてきたことの結晶だと思います。

こんなものすごいサーフィングを見ることができて、

本当に感謝しています。

サーフィングを続けていて本当によかった。

生きていてよかった。

動画はこちらです。

http://youtu.be/jHyZKvpShJY?t=5m29s

5:29からこのライディングがスタートします。

上記リンク列から入った方は、

そのケリーバレル位置からスタートするようにしておきました。

そしてそのパイプラインのイメージを持ったまま

ペリカンズに波乗りに行くと、

….セットで腰波だった。

現実はいつもこんなものですね。

もうヘッドキャップをかぶりはじめました。

以前は直用する気にもならなかったが、

タイちゃんがよくかぶっていて、

聞いてみると、

耳の保護や集中力を高める、

そしてその高い保温性と、

なんだか良いことづくめなのでかぶるようになりました。

今日は、

3本のボードを浜に持って行き、

2〜3本ずつ乗り換えてそれぞれの特徴を探っていた。

動画からのフレームグラブですが、

以下に画像をポストしました。

スクリーンショット 2013-12-15 18.20.39

まずはSurf Prescriptionsのフォードアーズ。

これの魅力は大型サンディエゴフィッシュなので、

スキップフライの気持ちとなった飛翔感を味わえる。

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NATIONの裏旗艦ギャラクティックレーザー。

短く速いスーパーカーのようなボードです。

サーフボード未来形。

スクリーンショット 2013-12-15 18.09.53

前出のタイちゃん(タイラー・ウオーレン)がデザインしてくれた、

『5’3″スペースシップ(仮名)』。

このボードのときに本日一番の波がやってきたのは偶然か必然か。

朝は凍り付くようだったが、

陽が出てきたら温度も急上昇し、

今度はカメラ係をナカガワと交代する。

彼はフォードアーズ5’10″で、

ペリカンズの壁を滑走していく。

201312_Church_Nakagawa_0779

後ろ足の位置と、

ボードの浮き方に着目していただきたい。

速度が出ていないボードはこうはならないのです。

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ファイナルセクションもこのアプローチ。

クネクネと速いボードです。

予定では、

朝5時にリンタロウさんとロングビーチで待ち合わせだったのです。

けれど、波が上がり、

風も全て良さそうだったので、

昨日「ごめんなさい。波乗りしてから行きます」

「いいんですよ。ぼくはひとりでも大丈夫ですから」

そんな会話の目的は、

アンティーク・スワップミート。

日本だとフリーマーケットというのだろうか。

ホリデーシーズンだからか、

いつもよりも大きな規模と車の数。

凍り付いていた朝5時が、

気温28度という夏日温度となってからTシャツ姿で登場すると、

リンタロウさんはいつもの笑顔で迎えてくれた。

201312_Rintaro_San_0815

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/41835

リンタロウさんはインスピレーション展の親玉で、

カルトファッション事典『My Freedamn!!』の著者であります。

http://myfreedamn.com/

その彼が1年に一回出展するというスワップミートに興味があったのです。

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ファッション話から、

インスタグラム話で盛り上がりました。

俺にとっては

「リンタロウ塾」または、

リンタロウさん教という感じなのであります。

クリスマスシーズンだけあって、

他店の出展も盛りだくさんでした。

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俺の好きなアンティーク・プラモ屋。

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ガンビーがいい感じで座っていた。

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ナカガワ作の野球道具画像。

こんなグローブで野球をしていた時代もあったのですね。

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レストアキッチン店。

手前の赤のガスレンジが5900ドル。

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この背の高いウエッジウッド。

1950年代製のオーブンガスレンジが15900ドル。

160万円もするのだけど、

マニアにとっては適正の価格なんだという。

オープンキッチンのカフェだったらいい初期投資ですね。

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上の右側にNAKISURFの2ヘッドイーグルのような楯風の飾りがありました。

1万円。

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ハンドメイドの鉢植え受け。

アイディア賞。

3000〜5000円。

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アクションフィギュア屋。

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この写真を引き伸ばして、

ランチのときに見ながら食べたい。

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「写真を撮るなら陳列し直すよ」

気の良い店主が言う。

「いえいえ、大丈夫ですから」

親切すぎて恐縮しちゃいました。

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ブリキ看板屋。

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ヒッピー系のハンドメイド屋。

原宿SOLさんぽい。

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アンティークなインテリア群。

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陳列品というより、

乗っている車がすごいアンティーク。

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景品、付録屋。

しかも60年前、70年前モノなんていうのがざらにありました。

リンタロウさんのブースに戻ると、

撤収が始まっていて、

「フナキさん、もうパーティは終了ですよ。

でも今になって良かったなぁと思うのは、

こういうことが生業でないことでしょうか。

完売しない業界ですから、しまうのが大変なんですよ。

持ってくるときはいいのですけどね」

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そうはおっしゃいますが、

かなりの数が売れたのではないでしょうか。

リンタロウさん、さすがです。

すばらしいおみやげもいただきました。

ありがとうございました。

201312_Church_0738

ペリカンズにはペリカンがたくさんいて、

一緒にサーフすることができたけど、

あまりに近いので不思議と言えば不思議だった。

長くなってしまいましたが、

ここまで読んでくださってありがとうございます。

それでは、また明日ここで!

 


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