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ロングボードとショートボード、どちらも波乗り!_クリスチャン・ワックの高さのあるボードカメラでの3分動画 “New View”_(2560文字)

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日本でサーフィング、

いや波乗りをしていた頃は、

ロングボードとショートボードの境界線というか、

隔てるもの、壁のようなものを持っていた。

あちらはロング。

こちらはショートボード。

一緒にサーフトリップに行ってもブレイクが違うし、

同じ場所でサーフしたとしても沖と岸側で波待ちするので、

やはり場所が違う。

一緒にサーフしていて、

会話ができない距離で波を待てないのはちょっぴりつまらない。

今思うのは、

そのときなぜ自分はロングボードに乗らなかったのだろうか?

ということ。

なんだか悔やまれる。

やはり壁だったのだと思う。

かたくなに自分はショートボードに乗っていた。

乗らなくてはいけない。

そんなことだけで小波だろうが、

どんな波も短いボードだけが波乗り世界だった。

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https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/53262

先日(上のリンク日)、

石田さんがすばらしいことを言っていた。

「ショートボードはロックだが、

ロングボードはそういうものではない」

そのことを深く聞いてみたくなり、

もう少し質問すると、

「ショートって技術が大事だったりするじゃないですか。

でもロングって魂で乗るものだと思うのです」

「なるほど」

「だからロングに乗っていて、

技重視の人が滑稽に見えるのはそういうことなんです」

ふむふむ。

ロングの楽しさって、

そんなフリースタイルみたいなことでもありますね。

ただ、ロングは重い大きいという利点欠点があり、

ミッドレングスという中間サイズが出現した。

(私はこの世界に没頭しています)

それまでは、

「エッグシェイプ」

または「エボリューション」

というモデル名に代表されるショートボードより少し長くてノーズが丸い、

という初心者が乗るようなボードしかなかった気がする。

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自分はロングボードに乗らなかったことは前出したが、

その定義は9フィート以上ということだという。

「9フィートって誰が決めたの?」

詳しい人にそう聞いても、

「そういう決まりなんだよ」

「ナット・ヤングがね…ぼそぼそ」

そんな答えが返ってくるだろう。

なので、自分にとっては8’8″だろうが、

8’0″だろうが浮力があるのをログ、

またはロングボードとして乗り、

それ以外はミッドレングスとしている。

もちろん波によってなのだが、

これがおもしろく、

「干潮小波のときはロングかログ以外乗りたくはない」

と断言できるほど、

“小波 X 大きなボード”は波を楽しめることに優れている。

逆に波が掘れて、サイズがあって、

リップバキバキ、バレルグリングリンのときは、

ショート、ミニガン、そしてミニボードしか乗りたくはない。

その中間だったり、

それをまたいでいるのがミッドレングス。

そんな仕分けになってきた。

もちろん逆というのもある。

まだ大波でログを乗ったことはないが、

試練だろうと思う。

ここまでつらつらと書いてみたが、

コラムのような字数になってきたのでまとめます。

ロングもショートも同じサーフボードだけど、

長さとフォルムが違うと、

世界が変わり、滑りが変わり、

偏見が出現したり、隔てるものが現れたのだと思う。

千葉一ノ宮に

『キラキラ』という私命名の超マイナーなブレイクがあります。

それはテトラ群の後の再生波で、

つまり波が一度テトラの横や後で崩れて、

その反射が合わさって再び波となる特異なるブレイク。

このテトラ位置がいいのか、

地形が良かったのかは不明だが、

かなりの頻度でスペシャルなAフレームという三角波を形成し、

それはどこまでも完璧な波となっていた。

ただそのキラキラはスネサイズあるかないか。

メインというか外海というか、テトラの外は胸サイズ。

だからここは無人。

ノーマーク。

誰も見もしないし、気にもしていなかった。

波が続く距離がすばらしく、

メインがワンセクションでだいたい10mくらいなのに対して、

その再生波はゆうに30mは乗ることができる。

ただショートボードだと、

テイクオフすることはできない弱い波。

で、NAKISURFレンタルから10フィートのログを持ち出した私は、

その無人のキラキラで楽しめるだけ楽しみました。

.

10年くらい前からカリフォルニア、オーストラリアで、

ショートもロングも隔てなく乗るブームがやってきた。

そこに出現したのが、タイラー・ウオーレン、

スコッティ・ストップニック、ハリソン・ローチ、

アレックス・ノスト、クリスチャン・ワックの一味。

彼らはゴルフクラブのように波に合わせて、

さまざまなボードに乗る。

フィンがあるもの、ないものまでの選択肢まで増えてきた。

そして若いサーファーたちにとってもそれが憧れであり、

必須事項となってきたように思える。

最近ではアンディ・ニエブレス、

コーリー・コーラピントたちの、

360エアからハングテンまでのバリエーションが次世代ムーブだろうか。

カリフォルニアの、

またはオーストラリアの小波から良波まで余すところなく楽しむには、

ボードの選択肢を拡げる必要があるように思える。

そんなことを最近思っていたのでここに書いてみました。

おしまい。

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下の動画はクリスちゃんの新作で、

ロングボードのおもしろさとすばらしさが端的に表現されていると思う。

昔のこういった動画は時間をかけて作り込んで、

思想やスタイルをじっくりと入れていたけど、

最近のはすぐに作ることができるからこうしたインスピレーションで撮って、

しかもGoProを使って自分だけで撮って、

その夜に編集して翌日にはこうして公開してくる。

こうして見ると、ハンテンはもちろん、

ハングヒールも簡単に見えます。

フィンファーストは必見ですぞ。

わかったのは、ボードが動かないというか、

静に徹しているということです。

正解はここにあったのですね。

私にとってはサーフィングの新しい魅力です。

クリスちゃん、導いてくれてありがとう。

 http://vimeo.com/92856497

New View from Canvas Surfboards on Vimeo.

 


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