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naki's blog

『Stairway to Heaven(天国への階段)』勝手に超訳しました_(2725文字)

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Calafia State Park

カラフィア・ステートパーク。

始めてアメリカにやってきたのは27年前。

初めて波を見た場所がこのカラフィア。

そこに今も住んでいるのは何かの示唆なのだろうか?

「動物は、生まれたときに最初に見たものを親だと思う」

そんな刷り込みなのか、

いまだに波チェックはここに行くことが多い。

今日も見に行くと、駐車場から知った曲が聴こえてきた。

レッド・ツエッペリンの

『Stairway to Heaven(天国への階段、1971年)』

これは前回の日本行きの飛行機の中で、

突然の示唆があって大好きな楽曲となった。

ジミー・ペイジとロバート・プラント共作だという。

「幸せは金で買えると思い込んでいた女(lady)が、

天国の階段を登るためにそれを買う」

そのような意味の歌だと思っていたが、

あまりにも好きになったので、

その歌詞を調べてみると、

あまりの詩にその大意がわからなくなってしまった。

さて、その歌詞はこう始まる。

直訳はこんな感じでしょうか?

There’s a lady who’s sure all that glitters is gold

And she’s buying a stairway to heaven.

輝くものが黄金だと確信してる女がいる。

彼女は天国への階段を買おうとしている。

When she gets there she knows, if the stores are all closed

With a word she can get what she came for.

彼女は知っている

もし店が全部閉まっていても、(ある言葉=金で)

彼女は自分が欲するものを得ることができると。

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ここまでで、

すでに内容がわからずに真理の迷宮に入り込んでしまった。

で、勝手にロック評論家のきんちゃんに聞いてみると、

「みっちゃんこれはね、いろんな説があるんだよ」

「それが知りたいのです」

「それはね、キャピタリズム(資本主義社会)への警告という解釈、

または自分たち(ツエッペリンのこと)を歌っているとされていたり、

当時のベトナム戦争やドラッグについて歌っていると言われてきたけど、

40年聴きこんだおれが支持したいのは、

”欲や物質至上主義から脱却し、

心をひとつに寄せたら本当の意味での天国が来る”という意味かなぁ」

「そうなんですね。深いです」

「この時代のロックは深いよー」

きんちゃんはとてもうれしそうにしていた。

そこでひらめいたのは、

この曲を波乗りの歌としたらどうなのだろうか?

ということ。

そうすればこのロック=サーフィングという刷り込みで、

自分にとっての永遠の波乗りソングとなるかもしれない、

と思い、「勝手に波乗り的翻訳」をしてみました。

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There’s a lady who’s sure all that glitters is gold

And she’s buying a stairway to heaven.

いい波に乗りたい女がいる。

彼女はいい波を金で買おうとしている。

When she gets there she knows, if the stores are all closed

With a word she can get what she came for.

売っている場所がなくても

(金で)波を買うことができることを彼女は知っている。

There’s a sign on the wall but she wants to be sure

‘Cause you know sometimes words have two meanings.

サーフ雑誌にいろいろ書かれている

波にはこう乗るのが正しい、ということ。

でも彼女はその裏の意味を探りはじめた。

In a tree by the brook, there’s a songbird who sings,

Sometimes all of our thoughts are misgiven.

KATSU禅師がフォードアーズで波に乗る

私たちの考えがわからなくなるときが来る。

Ooh, it makes me wonder,

ああ、波乗りは私を不思議な気持ちにさせる

There’s a feeling I get when I look to the west,

And my spirit is crying for leaving.

西行(この場合サーフに人生を捧げること)、

私の魂は波に乗りたがって叫び声をあげるんだ。

In my thoughts I have seen rings of smoke through the trees,

And the voices of those who standing looking.

数々の波が切り立っていく様子

そしてそれを見ている人々の歓声

Dear lady, can you hear the wind blow, and did you know

Your stairway lies on the whispering wind.

お嬢さん、風の音が聞える?

いい波は風に横たわっているんだよ。

And as we wind on down the road

Our shadows taller than our soul.

波にクネっと乗っているとき

私たちの心は魂よりも高くなるんだ

And if you listen very hard

The tune will come to you at last.

あなたがそのウネクネ心に気づけば、

そのことがわかるはずさ

When all are one and one is all

To be a rock and not to roll.

全てはひとつになることさ

波乗りは悪いことではない、墜ちていくことではない

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と歌詞は終わるのです。

こう読み解くと、テクニックの押しつけや、

サーファー全員で同じようなボードに乗ることはない、

そう書かれていたのです。

「ウナクネ心=自由な波乗り」

こそが万物を黄金に変える力を持つのだ、

ロバート・プラントはそう歌い上げてこの長い曲を終えるのです。

「やはりこれこそが飛行機の中で突然やってきた示唆」

そう再確認した不思議で大事な日。

自由なサーフィングにバンザイ三唱!

今年も残すところあと2日。

年の瀬のお忙しいなか、

NAKISURFにお越しくださってありがとうございました。

お正月、楽しみですね。