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BWTの製造上での弱点を発見=解消しました_昔にエアバブルで某シェイパーにイヤミを言われたことを思いだし、「おフランスざんす」というセリフが突然浮かび、あの時「このボードはおカリフォルニアざんす」と切り返せば良かったなぁと悔やんでいる日

こんにちは、

下がってきた南うねりだが、

まだオーバーヘッドはあって本格的にサーフが可能なノースハワイです。

例によって北東風が強いので、

ホワイトハウスではなく闘牛岬のチョイスしかないが、

日曜日ということで混んでいるだろうと目星をつけて、

早朝セッションをスキップした。

「朝だけサーフ」というのが体にしみついているから、感覚的に変だ。

それよりも原稿の締め切りを日本時間の朝6時に設定していたので、

その締め切りを目指して、キャプションやリードの字数とにらめっこしていました。

記事はこうして何字でもかけるブログと違い、

デザインがあがってきて、

このリードに160字、

この本文に8100字、

キャプションに30字、

見出しに60字と制限があるのがむずかしい。

まるで俳句や短歌のように言葉を選び出し、

研磨しながら書かなければならない。

原稿を書きながらも波情報が気になるが、

聞くと行きたくなるので携帯の電源を切って臨んでいた。

おかげで間に合い、

3つめの原稿を書き終えたところで一度波乗りに行ってきました。

到着当時がオフショアのクリーンコンディション。

それから20分したらオンショアが吹いてきて、

消沈して、そこから60分後にまたオフショアになった。

あっちから吹いたり、こっちから吹いたりとめまぐるしいが、

強い貿易風(トレードウインド)と、

陸地が温まったことで発生するサーマルウインド(オンショア)との対決のようで、

貿易風が勝てばオフショア、

少し気を抜くとオンショアとなるといった綱引きみたいな大気の状況なのでしょうね。

長老フレちゃんは雲を見て、

「30分後にはオフショアになるぞ」

とか、

「この風は当分変わりそうもないな」

と漁師のような判断をする。

その的中率は9割を超えているので、

彼は気象予想士をやってもかなりいけると思う。

.

その原稿だが、

「ブログを毎日書いているから簡単でしょう」

とよく言われる。

だが、コラムや記事を読んでくださる読者はブログとは違い、

こちらの毎日や、背景、

そして登場人物のことを知らないと思われる。

なのでノースハワイはこうで、

D大先生はこんな人だ、と説明しながら書き進むので、

なかなか字数調節がむずかしい。

けれど、文章を書くことは大好きなので、

「一日中書いていられる」

という特技を活かして今日もカチャカチャと書いています。

遊星からきた『Bushwacking Thang』。

または『汎用ボード型BWT試験初号機』を週末も乗りまくった。

日焼けで目が痛く、パドリングのしすぎで腕立て伏せをすることが辛くなるほど。

(まだ44回しかしていない…)

.

先週まで乗っていたブラックダイヤモンド、

ND9、ファイヤーブレード(両方を日本においてあります)

をはじめとしたミニボード群の中毒患者となっています。

短いレイルライン、幅広のフロントフット、テイクオフのときに押しつけるノーズ、

立ち上がってからビシリと足に付いてくる感覚全てに魅せられている。

地面に置いて、その曲線とフォルムを眺めていたら、

まるでスーパーカーを眺めているような気になってきた。

こうなったら真っ赤に塗ってしまうのもいいですね。

乗り込んできて、でこぼこしてきたボードも「装備品」みたいでかっこいいと思っている。

うっとりと眺めていると、センターフィンの横に割れを発見した。

(センターフィン後方が浮いていますが、あまり神経質にならないように直していません)

で、センターフィンを持って横方向に力をかけてあげると、

どうやらフィンの圧力で「割れ」が生じてきたようです。

ドッキーに電話し、このことを話すと、

「ワオ!そんなにパワーをかけたんだな。前にドノヴァンが同様に壊したけど、フナキサンもなかなかやりますね」

とほめられた。

考えてみると、ホワイトハウス波の圧力といったら世界級なので、

フィンの根本にかかる負担も大きかったのだろう。

そして長い波の闘牛岬で追い打ちをかけた、と推理してみる。

そこで、ドッキーは

「市販モデルにはもう一枚クロス層を重ねて、問題ない強度としてオキマス」

と解決し、

「それにしてもすごいパワーだ」

と再びほめられ、

昔にパイプラインで生まれてはじめてボードを折ったときの誇らしさを思いだした。

心情的には折れて悲しいんだけど、

そんな強烈な波を攻めた自分への歓喜というのが上回っていたのだろうな。

あの時に折れたボードの写真を撮ったけど、写真はどこにあるのだろうか?

などとエフカイ・ビーチパークのシャワーを思いだしていた。

ドッキーに電話をしながらボードを見ていると、

サイドフィンの接合部に複数のエアバブルが入っているのを発見した。

(このサイドフィンはオンフィンなのです)

俺はこんなエアバブルは一切気にしないけど、

「市販版には入らないようにシテクダサイ」

と伝えると、

「あの長いサイドフィンのロービング部には入っちゃうのデス。だからそれは約束デキマセン」

と返ってきた。

「そうだよな」と返事をしながら思い、

【フィン周りにあるエアバブルにもご容赦ください】

と注意書きを書かねば、と気が重くなる。

要は相手はレジン(樹脂)なので、気泡は入るもので、

これを入れなくしようとすると、

職人が付きっきりで硬化まで見ていなくてはならない。

簡単に思えるが、

各工程を掛け持っている職人には難易度が高いのでしょう。

このことは以前どこかに書いたけど、

L社のシェイパーと、このエアバブル問題で争うこととなった。

結果、「もしそのエアバブルが気になるのなら、

日本の工場でもう一層コートしたほうがいいぞ。

その代わり意味なく重くなるけどな」

と捨て台詞を吐かれ、

「それと、お前たち(日本人)はサーフボードで大気圏突入するつもりだろう?」

とイヤミを言われたことを思いだした。

今思うと、決して彼は悪くないのだが、サーフボードに関していえば、

日本の基準と海外のそれがあまりにもかけ離れているという典型なので、

こういう結果となることは今ではよく知っている。

なので、エアバブルを見つけたらこのエピソードを思いだして、

ニヤリとしてくださいね。

日本製のサーフボードはその点すばらしく、

工芸品であるなあ、とわが同胞の器用で美しい仕事に感動しております。

これは何を指しているのかと申しますと、

NAKISURFでいえば、千葉公平さんたちが製作するフォーカラットがそうで、

ボードを見ますと、入念な行程を通過してきたとわかります。

月曜日ですね。

こちらは先日、金曜日の「ハワイ州昇格記念日」の余波からか、

月曜日も勝手にお休みとし、4連休の人が多いです。

こんなことも日本とは違うような気がします。

今日も来てくださって、ありがとうございます。

今週もよろしくお願いします。

そうだ、さっきイヤミと書いたけど、それからは

『おそ松くん』のイヤミの「おフランスざんす」というセリフが頭から離れません。

なつかしいマンガをまた読みたい日となりました。

ALOHA!


10 thoughts on “BWTの製造上での弱点を発見=解消しました_昔にエアバブルで某シェイパーにイヤミを言われたことを思いだし、「おフランスざんす」というセリフが突然浮かび、あの時「このボードはおカリフォルニアざんす」と切り返せば良かったなぁと悔やんでいる日

  1. トメ.カレン

    こんにちは、nakiさん。ご無沙汰してます。
    BWT調子良さそうですねぇ?、かなり欲しいです!!
    嫁には、また、ボード欲しい!?、頭おかしいんじゃないの!?、って一蹴されました(笑)

    先日、kulukuluでひろくんと奄美大島とか色々お話しさせてもらい、楽しい時間を過ごさせてもらいました。BD3がめちゃくちゃ欲しい?って言ってはりましたよ(笑)

  2. Fg

    エア・バルブの話、覚えてます。
    その話とボトムに拳大のwaxの話で
    僕のサーフ感が180度変わりました。
    なので、今回もニヤリです。
    ぜひ?

  3. 鈴木君

    度々コメントをさせて貰ってる鈴木君です。中々日本にいらっしゃってる時には自分が忙しく会えないのが残念です。そういえば7月頭頃友人にBD3を貸したらすっかりはまってしまったらしく、自分も買うと言っていましたw(もう俺の人生残りはこれで良いかもといっていたのを付け加えておきます)
    そんな私も今日24日で20代最後の誕生日となりました。24日はデュークと同じ誕生日でもあるようです。

  4. みや

    ALOHA!

    初めてコメントさせてもらいます。
    いつもブログ楽しく読ませてもらってます。

    エアバルブについてなんですが、今日テレビに「世界丸見えテレビ」で西洋人と東洋人の違いって放送してました。

    ==================================
    西洋人と東洋人に物の見方に違いがあるのだろうか?
    その要因のひとつを、古代ギリシャと古代中国に見出すことが出来るという。

    西洋の考え方の元となった古代ギリシャでは
    「宇宙は空っぽのもの」と考えられていた。
    西洋人の考えでは、空間とその中にある物とは独立して存在するものなのだ。

    それに対し、東洋の考え方の元となった古代中国では
    「宇宙は「気」というエネルギーに満たされている」と信じられていた。
    物は「気」によって、周りと密接に関連しているものなのだ。

    実は、この違いが、東洋と西洋の考え方の違いに大きな影響を与えているのだと
    いう。
    ==================================
    らしいです。
    だから、西洋人はひとつの事しか見えなく、東洋人は全体を見てバランスを考えるらしいです。
    人ってのは波と一緒でいろいろありますよね。

  5. hide844

    コンニチハ。私は以前、某アメ車のディーラーに居たのですが、15?6年前、某アメ車(ステーションワゴン)の雨漏れが、尋常でない程酷く、トランクルーム(サードシート格納スペース)が、水槽状態になってしまう事件が多発しまして、チョットした騒ぎになったのですが、メーカーからの対応は何と!「潜水艦じゃ無いんだから、雨漏れ位するのは、当然だ!」との回答でした。コレは本当の話しです。私達、営業マンの販売マニュアルにも、日本車と同じ感覚では乗らないで下さい。とか、100%壊れます。更に、ワイパー、ライト類など、不具合が有ったら、軽く叩いて下さい。なんて書いて有りましたし、指導されましたね。さすがにアメリカっ!訴訟の国!そんな事を思い出しました。あっドドゲでは無いです!

  6. naki Post author

    トメ.カレンさん、
    BWT絶好調でございます。
    フィン周りを直さなくてはならないのですが、
    新しいフィンを手に入れたので、明日ちょっとトライしてこようと思います。
    ヒロくんは奄美の伝説です。
    「ダブルヒキヒキ」でスモールビーチの完璧波に乗ったことが昨日のことのようです。
    ビッグ2行きたいなあ。

  7. naki Post author

    Fgさん、
    さすがです。
    私もさまざまな荒波に揉まれて今があります。(笑)
    でも「大らかでいるほうが人生楽し」ですね。
    へへー。

  8. naki Post author

    鈴木君、
    お誕生日おめでとうございます!
    デュークって東郷さんですか?
    冗談です。
    それはすごい、夏生まれでしたら夏はお得意ですか?
    最近は顔に水を付けて、涼んでます。
    でももうすぐ秋ですね。
    BDを乗られたご友人の気持ちワカリマス。
    いい夏の終わりをお過ごしください。

  9. naki Post author

    みやさん、
    東洋人と西洋人はきっと昔昔に違う星からやってきたのだと思っています。
    思想もさることながら、皮膚温度感覚が違うので驚きます。
    でも
    「宇宙は「気」というエネルギーに満たされている」
    というと100%思います。

  10. naki Post author

    hide844さん、
    アメ車のディーラーにいたのですね。。
    大変でした。
    チョボレットかなあ。
    ではアメリカ人のすごさというのがよくわかりますね。
    私のサビタ2号(青)のは車後部が魚を飼えるほど雨漏りがし、売った人は「全く問題ない」と言い切っていました。
    でも少しその感覚には慣れてきましたよ。
    いい意味で大らかにしています。