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【お正月号】映像と自身のイメージの差異について_Z1サーフスーツ動画2種_(2348文字)

 

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西北西のうねりは、

この季節ならではのものだから良いとしても、

夏の、

南うねりが入ってくるとは思わなかった。

波情報が1ー2フィート、

つまり膝腰と伝えていても

南うねりが入るブレイクに行けば胸から頭サイズくらいある。

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しかも朝は例によって、

霜が降りるほど寒いので週末に関わらず空いている。

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Aubrey Leo

アーブリーと発音すればいいのか、

それともオーブリーだろうか。

英語発音の例によって、きっとその中間だろう。

彼女はいつも私たちの写真を撮ってくれる。

こちらが彼女の波乗りを撮ったものを進呈すると、

それはそれは落涙するほど喜んでくれる。

なので私は彼女を見つけると自発的に撮るようにしている。

写真は不思議なもので、

こちらが良いものだと思ってもサーファーにとっては、

「手がだめ」

「姿勢が悪い」

「顔が怒っているみたい」

とか、

「魚屋みたい」

そんなわけのわからないことを言われてけなされてしまう。

こちらからすると、

数十枚撮った中で1番良いのを喜んでくれると思って送っているので、

その温度差にめげるときがある。

波乗りとは不思議なもので、

画像や映像を見なければ、

自分がケリー・スレーターのようだったり、

またはタイラー・ウオーレンに近いスタイルだと思ってしまう。

だが、

実際に見ると、

そのイメージとのあまりの落差にしばし絶句し、

気持ちを落ち着けるのに留意してしまう。

その昔(30年ほど前)、

友人たちをホームビデオ(当時は珍しかった)で撮ってくれる人が現れて、

そのセッションを丸ごと再生したときの会話はこんなものだった。

「おーマルマルだこれ!」サンカクさん

「ホントだマルマルだ!」シカクくん

「こんなの俺じゃないよ…」マルマル

「お前だよ」サンカクさんとシカクくん

「…….(絶句)」マルマル(顔が青ざめていた)

「お、今度はサンカクさんだ」シカクくん

「これ覚えてる。カットバックのすげえの決めたやつだ」サンカクさん

「ここでカットバック!」シカクくん

「やべ」サンカクさん顔面蒼白

「あはは…」シカクくん

「すげえのは、このカットバックじゃなかったかもな」サンカクさん

そうあって、

2時間あまり撮ってもらった映像は続くのだが、

この後、マルマルは突然姿を見せなくなった。

さらには風の噂で波乗りを止めたと聞いた。

怪我でもしたのかな?

10年後くらいにマルマルと街で偶然行き会った。

「もう波乗りしていないの?」私

「波乗りは辞めたんだ」マルマル

「何があったの?」

「いやね。ビデオを撮ってもらって自分のレベルを思い知ったんだよ」

「それで?」

「そう。あれじゃ波乗りしている意味がないよ」

「で辞めちゃったの?」

「そうだよ」

そんな空漠とした会話があって、

私は彼と別れた後、

「上手なら波乗りを続けていたのだろうか?」

そう自問していた。

上手にはならないでも波乗りはおもしろい。

私は写真を撮る仕事をしていたこともあって、

数々の天才的なサーファーを見てきた。

けれど、彼らはコンテストの成績いかんで、

同じように波乗りを辞めてしまっている。

もしかすると、

「(サーフィンは)こうでなくてはいけない」

そんな固定概念があって、

それにそぐわないと嫌になるのかもしれない。

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Kai Kosaka

カイくんは、

ミッドレングスやフィッシュに乗ることができるようになった。

で、

元々の自分の剣であるログに乗ると、

こうしてプロ並のグライドを見せる。

なぜここまでボードの浮力によって波乗り術が変わるのか、

そんなことを今年は検証していきたいと感じております。

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こちらは週末だったので、

陽が昇って暖かくなると、

駐車場は真夏のように満車となり、

ブレイクも同様にものすごい人となった。

朝とはえらい違いだ。

ここサンオノフレでは、

『シェアライド』と言って、

同方向であれば、何人でも波に乗っていいので、

時にこうして交錯してしまうことがある。

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フランスはパリから毎年2、3回サンオノフレにやってくるフランク。

今年もここでクリスマスと年末年始を味わって、

先ほどエア・タヒチの直行便でパリまで帰っていった。

こうして旅行者にも愛されるサンオノフレは偉大だと感じる。

ローカルとビジターの分け隔てがないところが1番の要因だろう。

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ブライアン・ミラーにひさしぶりに会った。

あまりサンオノフレに来なくなってしまった。

冬の間はニューポートが良いというのがその理由だが、

こうして南うねりが入ると、ここにすぐに来るのがすごい。

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夏の間来ていた少年が、

年始休みでフォードアーズにひさしぶりにやってきた。

半年ぶりくらいだが、

それは大きくなっていて驚かされた。

子どもの成長は早い。

“Z1 Surfsuits”

一度でも着たことがある人ならおわかりだろうが、

やたら柔らかく、そして暖かい。

スーパーファーベストマグマだったり、

ウエットスーツ博士の石井さんが、

黄金値を導いた完全なるウエットスーツ。

私のトルネードも最初は、

「石井さん、このスーツ上半身が大きくてかっこわるいです」

「船木くん、それが黄金値なんだよ」

「どういうことですか?」

「ムササビみたいでしょ。パドルが速く、疲れないはずだよ」

「でも採寸を間違えたようにかっこわるいです」

「まあね。でも見た目と、

機能性能のどちらをとるかということになってくるんじゃないかな」

「なるほど」

そんなサーフスーツは、

いまや「なかったら人生ではない」というほど、

愛しております。

そんなこともあるので、

ここにZ1動画を2種ポストしておきました。

ぜひご覧になってください。

仕事始めはいつですか?

今年はこちらも日本も穏やかな天候のようですね。

ただ、明日からこちらは4日間嵐になるという予報です。

Have a wonderful week!!