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naki's blog

私の波乗りの歴史_第12編_サンクレメンテ・ローカルズ_ピンク・フロイド_(1742文字)

11からの続きです。

ハワイからアメリカ本土、

サンクレメンテに到着したボクです。

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/70322

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サンクレメンテ・ローカルズ

スペイン風建築が建ち並ぶサンクレメンテ。

静かなサーフタウンで、

日本人はもちろん、アジア人は他に誰もいないようだった。

噂の良波に乗りたく、

宿の近くのサーフショップ『スチュワート』に行き、

ワックスとサーフ雑誌を購入しつつ、

感じの良い店員に、

「サーフポイントはどこにありますか?」

そう聞いてみると、意外や意外、

「うーん、サーフポイントはないな。ここから2時間くらい車で走らないとないぞ」

そんなことを言うのではないか。。

「でもここには良い波があると聞きました」

そう食い下がると、

「そうだね。良い波はあるよ。でもコットンズやローワーズはポイントだけど、サーフポイントではない」

そんなようなことを言うので、困惑していると、

「あ、ポイントみたいなのがあった」

そんな懐柔案なのか、

話を打ち切りたいのかなんだかわからなかったが、行き方を教わったのが教会岬。

それでも教会岬にはたどり着けず、変な波でずっとやっていた。

(実際は教会岬まではもっと歩かなくてはいけなかったが、

まさか3km以上も歩いていくブレイクがあると思えず引き返してしまった)

それからずいぶん経ってから少しずつ他のサーフスポットを知り、

「あのスチュワートの店員はサーフポイントを教えたくなくて嘘を付いた」

そう恨み信じていたが、

こちらに住み始めて何年かして、そのわけが判明した。

私が「サーフポイント」と言ったのが問題だったのだ。

ポイントというのは、

英語のサーフ用語で『岬波』ということで、

彼はベンチュラのカリフォルニア・ストリートとか、

リンコン・ポイントというのを私が探していると思ったのだろう。

本来なら「サーフブレイクはどこですか?」

または「サーフスポットは?」と聞けばよかったのであります。

日本語英語が変なので、こんなことになるのだと、

今でも「ポイント」という言葉には気をつけている。

さらには私のような被害者を作りたくないので、

「岬波でないと、サーフポイントとは使わないでください」

そんなことをメディアの人に伝え続けている。

(実際には一部のメディアがそうしているが、

ライターさんクラスだと90%はポイントと表記、波情報も同様)

ポイントというのが誤記だと思うのは、

上記したように岬波と混同する怖れがあり、

ほかのスポット、ブレイクとすればいいというのがその理由だ。

なので、

NAKISURF内ではこれらの単語は完全表記されていて、

読者たちは世界旅のときにその恩恵を受けていると自惚れております。(笑)

san_clemente_Locals

さて、カリフォルニアはハワイとは違い、日本みたいな波で、

サーフィンと生活が密接な関係にあるような気がした。

で、アベニダ・ピコのモールにレコード屋があって、

(現ハンセンズ・マーケット)

そこを見学していたら、

カセットテープの棚から1本の白いカセットがカシャリと落ちてきたのだった。

それはまるで

「聴いてくれ、私を買ってくれ」

というメッセージがあるようで、

とても不思議な気持ちになり、

手に取ると、それはピンク・フロイドの『ザ・ウオール』だった。

私が中学生のとき、

LP2枚組はやたらと高かった(4000円)が、

大きなポスターにつられて予約し、

購入してすり切れるほど聴いていたアルバムで、

さらに書くと、

ハワイ編での予習復習を兼ねたビデオ

『パフォーマーズ』でのサウンドトラックであるほど、

私にとって親和性が高かった音であります。

そんなこともあって、即購入し、

レンタカーのカセットデッキに入れ聴き続け、

じつは今でも、そう35年間も聴き続けている。

結果、私にとってのサンクレメンテBGMといえばこれらの曲群。

シャッフルでなくリピートで今でも聴いているほどの名作アルバムとなったのであります。

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明日の13編に続きます。

そのピンクフロイドと、

クリスチャン・フレッチャーと、

ネイザンの当時のフィルムを見つけたのでここにおいておきます。