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naki's blog

【感謝祭特大号】奄美大島2015年11月_BLUE誌2016年3月号掲載編_(11388文字)

こんにちは、いかがお過ごしですか?

こちらの今日は感謝祭。

これは日本にはない行事ですが、

米国ではとても大きな祭日であります。

私はちょうど昨年のこの日、

長女カイラと、

「感謝祭旅行として奄美大島へサーフトリップに行こう」

そんなことになり、

そこで得たのは

1.トランクスで入れる温水

2.友人たちとの再会

3.季節外れの台風波

4.私自身の生きる力と、その燃料

5.夢波を追い続ける幸せ

そんなかけがえのないことでありました。

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それがブルー誌に12ページに渡って、めでたく掲載され、

私はその燃料で今年一年をしっかりと生きてきた。

あいにく今年は、彼女と一緒には旅行には行けなかったが、

何かの機会にまたサーフトリップしたいと感じている。

誌面で掲載できなかった画像も使って、ここに掲載します。

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父娘の波乗り旅で得た真実

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食味は5つだと思っていた。

しかし、どうやら6つ、

もしかすると、

旨味というのを入れると、7つあるのでは?と思えてきた。

そしてその味覚を掘り下げていくと、

仏教にまで飛び、例の冷ややかでいて、

たっぷりと滋味あふれる教えがそこにはあった。

その滋味というのも味とすると、8味あるということになった。

甘味、酸味、塩味、辛味、苦味、渋味、旨味、そして滋味、

つまり体に良い味。

波にも味があるとすれば、この8つの味で表現できるのだろう。

甘い波は晴れた日に、愛する人と一緒に緩い波を滑ること。

酸味は、波がいい日に海に行けない味だろうか。

塩味はそのまま、おいしいのか、しょっぱいかは乗り手が決める。

辛味は強い波。速く、重く、そして容赦なく。

辛いものを食べると、脳からβ-エンドルフィンという、

多幸感を増す物質を分泌するという。

とすると、辛波にもその効果があるようで、

辛い波に乗りたくなる意味に気付いた。

苦い波は、きっと甘波と同じ数を味わってきているが、

気付いたのは、苦波も甘波も同等に重要だということ。

渋味というのは、斜面を抜けるライン。習字で言う一筆。

つまり起筆、送筆、終筆と、

力を変えることなく、同じ太さで一文字にセットする渋さは、

気品につながる気がする。

つまり品のある波というのもここに入っているだろう。

で、旨味があるから波乗りがやめられず、

食欲のように波欲があるのはこのせいだ。

今まで乗った旨波を集めてアルバムにしておきたい。

滋波は、甘い波で味わった愉楽、そして解放。

華麗や清浄もたっぷりと、

そしてちょっぴりと通過していけば、深遠なる味になる。

ただ、たくさんの波に乗らなくてはこの味にはならない。

しかも全ての味をまんべんなく通過しないと肥満になったり、

虚弱になってしまうのも身体と同じだと気付かされた。

健康、つまり味覚バランスが良い

”波乗人たちの日々が輝いている”

と感じるのは、

私がこの波乗りにどこまでも陶酔しているからだとも思える。

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今回の奄美大島への旅は格別に深いもので、

私が最も書きたかったものとなった。

気の利いた書き出しを考えていたらずいぶんと時間が経ってしまった。

今週は南カリフォルニアで、

甘いとも酸っぱいともいえない波に乗り、

先週はバレルになる岬波でサーフしていた。

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私には20歳になる長女がいる。

彼女にとって波に乗るということは、どういうことなのだろうか?

彼女は幼児から波に乗ってはいたけど、無理にはサーフさせなかった。

「やりたければやろう」

そんな温度で波と対峙してきた彼女は、

カイラというハワイ語からの名前を持っている。

もう2年も前になるのだろうか。

私たちが暮らしていたカウアイ島の北西のビーチに行くと、

波はダブル程度、時折もう少し大きな波が崩れていた。

美しい水色のビーチブレイク。

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だが、ハワイの冬波は猛烈である。

てっきり彼女は波に乗らないと信じ、

私は車の横で波乗り支度をしていると、

「サーフィンする」と日本語で言ってきた。

「わわ」と、

彼女がこの海に入ることに対して少し狼狽してしまった私は、

「かなり大きいよ。きっと怖い思いをするよ」となだめるのだが、

その決意は固く、

そしてふわりと大きな波に乗って私を驚かせたことを思いだした。

そのカイラはモントレー大学に入学し、

私はシェイパーのマネごとをしていた。

彼女用に2本のボードを作ろうということになった。

1本はショートボードで、

もう1本はカリフォルニア波用のミッドレングス・シングルフィン。

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それらのボードの完成が近づいてきた。

アメリカは秋休みにあたる感謝祭週間を3週間後に控えていた。

ここから彼女が住む街までは、陸路で片道7時間かかるので、

ボードの受け取り方法を相談したら、私とサーフトリップがしたいと言う。

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父と娘のサーフトリップ。

これは大切なことだと、真剣に行き先を考え始めた。

バハ・カリフォルニアのスコーピオンベイの永遠波?

いや道のりが危険過ぎるし、陸路だと遠すぎるほど遠い。

ハワイは彼女にとって普通だろう。

ならば自分が行きたいところはどこだろうか?

バリ、メンタワイ、フィリピン。みんなアジアだ。

あ、奄美はどうだろうか?

そうすれば、自分たちのルーツでもある日本に行ける。

「奄美大島に行こう」と言うと、

「本当に!?」彼女は驚き、そして大喜びした。

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奄美大島、私たちは省略して奄美と呼ぶ。

ここを好きになった理由はたくさんあるが、地図を見たらおわかりの通り、

無数の湾と岬が織りなす計り知れない波のポテンシャルがある。

さらには、ここは世界でも珍しいほどオープンなローカリズムで、

「みんなでわいわい、すばらしい波乗りセッションがしたいです」とは、

私たちから奄美王子と、親しみをこめて呼ばれる緑義人さん。

彼は奄美大島で生まれ育ち、

古代サバニに乗って他の島に行くほどのウオーターマン。

島の子たちからは「緑兄(みどりにい)」と慕われ、私たちは緑くんと呼ぶ。

そんなリベラルな風潮のサーフ世界が、私の心をとらえて離さない。

四季を通じて暖かい奄美に行くと、波乗りだけではなく、

砂浜に寝転がって読書したり、

またはドライブして、サーフブレイクの開拓に行ったり、

釣りや潜りも楽しめるというちょっとした楽園だ。

しかも主要空港から直行便が出ているほどの利便性。

島の北には、緑くん一家が営むペンション『グリーンヒル』があり、

私はここを実家のように使わせていただいている。

もしかすると世界中で1番楽しいサーフトリップ先ではないかと、

再確認し、盛り上がってきた。

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まずはロスアンジェルス国際空港まで行き、

モントレーから早朝に到着するカイラをピックアップし、

それから成田便出発までの時間をベニスビーチに行き、

アボットキニーのレストランやホールフーズマートで楽しんだ。

すでに旅は始まっていて、

空港ゲートで飲むシャンパンの一杯はどこまでも傑作だった。

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ゲートから成田に向けて飛び発つ機の下には、

彼女が今暮らす北カリフォルニアの美しい海岸線が見え、11時間かけて成田に。

到着後、奄美便への出発時間までが16時間もあったので、仮眠してから千葉のマリブまで行き、

大きなスポンジボードとミッドレングスで日本でのファーストセッションを終えた。

ハワイで育ったカイラにとっては11月の気候ですら寒いと言っていたのが印象的だった。

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それからまた成田空港に戻り、奄美大島行きのLCCに搭乗するのだが、

荷物が500g重いとか、4cm大きいと難癖を付けられて、

超過料金をたくさん払うハメになり、

噂で聞いていたことは本当だったのだと苦笑いした。(お気をつけて)

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この機に搭乗した瞬間に50歳になった私のエネルギーは尽きたようで、

楽しみにしていた富士山も見ずにいつのまにか奄美大島に到着していた。

空港まで迎えに来てくれた優人さんは、緑くんの実弟。

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「波はー、今ないですけど、台風があるので、それに期待っすね」。

長音「—」使って話すのは、島コトバの特徴でもあり、私が好きな話し方のひとつでもある。

荷物を降ろし、部屋に入れ終えると、陽は暮れていた。

「1本だけ波に乗ろう!」

そう言ってスポンジボードとトランクスだけで、宿の下の海に飛び込むと、驚くほど水は温かい。

「ハワイより温かいね」カイラがそう言うほどの温かさだ。

旅の無事の願いと祈りを込めて、ひさしぶりの奄美波に乗る。

宿に戻るときにはすっかり真っ暗になっていた。

「毒蛇(ハブ)がいるから道の真ん中を歩こう」

そんな夜の危険も何気なく教える。

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見事な月が浮き、黒糖焼酎の古酒を大きな氷で溶かすと、

そのバニリン風味にここまでの苦難が癒された。

美しい島料理、そして島の友人たちと奄美の緑ファミリーの笑顔。

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未明。

私は常に書き仕事を抱えている。

国際線の機内で書こうと思っていたが、今回は映画に夢中になり、

あまり書けなかったので、東の空が明るくなるまで食堂でタイプを打っていた。

この時間は都会ならば、夜が続いている、

または朝が動き始めているのだろうが、

ここでは私以外に起きているものはなかった。

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カイラを「もう9時間は寝ているよ」と起こして、

下のビーチに行くと、昨日よりもさらに小さい波が動いていた。

セットでようやく膝サイズ。

自分たちのボードと釣り竿。

満潮時間のようなので、私は釣りをして、カイラは白い砂浜に寝転んでいた。

やがて干潮に向けて潮が動き、ブレイクするようになってきたので、

軽く2〜3本乗って、朝食を食べに宿に戻ると、島料理の、見事な野菜御膳。

一口ごとに人生の濁りが浄化されていくように思えた。

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台風26号。

この旅が始まる前に

[台風が発生し、ちょうど奄美日程にその東うねりが入る]

こんな予想になった。

台風?

11月の最終週に?

それはラッキーだと感じたけど、

私の鉄則には、

「波を実際に見るまで、そしてそれに乗るまで喜ばない」というのがあって、

これは波予想がいかに当たらないか、

そして予測するのが難しいかを物語っている。

サーフトリップは波が大事で、そして気になるものだが、

こればかりはどうしようもないので、

「波があってもなくてもいい」いつもそう思いながら現地に向かっていく。

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食事を終えてベランダから波を見ると、

潮位が落ちたからか、

またはその台風からのうねりなのか、

セット波がちょっぴり豊満になっていた。

ボードにフィンを付けたり、

夏用のワックスを塗っていると、

あっという間に波は身長くらいの高さとなった。

やはり台風からだろう。

私が大好きなリーフがこの近くにあり、

のんびりと起きてきた緑くんを誘ってそこまで行くと、

それは見事なトップボトムの波が青い海面に炸裂していた。

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ただ、この地形が変わったようで以前までの1ピークでなく、

3箇所くらいのピークができていた。緑くんに聞いてみると、

「エルニーニョでー、砂がついて地形が変わりました。

まるでバックドアそっくりな波で最高よー」

うれしそうに、そして自慢げに言う。

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サーフしてみると、なるほど似ている。

この複雑なリーフによって、テイクオフが遅れるところまでそっくりであった。

違うのは、インサイドにある溶岩が突き出ているほど浅いこと。

ひとたびその近くに行ってしまうと、

ボードの傷はあきらめて、自分を傷つけないように静かに耐えるしかない、

そんな修行系の峻烈さがあるブレイク。

まるでノースショアのアーリーシーズンのようで、

バレルになる波もあり、

深みから浅瀬に向かってウエッジしながら動くセクションを抜けながら、

高速サーフィングの愉楽を堪能した。

うねりはさらにサイズを上げてきた。

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たっぷりとサーフして、そのまま夕食。

緑くんと一緒にあのピークをアマミアン・バックドアと命名するに至った。

「(明日は)暗い内に起こすよ」

とカイラに伝えて、湿気で湿ったベッドにゆっくりと沈んでいった。

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翌日未明。

窓を揺らす海の音が大きくなっていた。

きっと波は上がっているのだろう。

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『アマミアン・バックドア』までふたりだけで向かう。

星空の蒼が、夜明け前にゆっくりと白んでくる中、

深い砂をザクザクと歩いていく。

手前の手広ビーチは、

すでに深いチャンネルまで崩れてクローズアウトしている。

「ダダ(お父さんという意)、波、大きいね」

「きっともっと大きくなるよ」

そう言いながら、

ゆっくりと、そして砂浜に突き出た溶岩を避けながら向かっていく。

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到着すると、ようやく夜明けとなった。

うっすらと沖に見えるうねりは、

かなり大きくなっていて、チャンネルはどこにも見えない。

いわゆるクローズアウトである。

セットの写真を撮っていると、さらに大きなセットがやってくる。

しかもそれはどこまでもパーフェクトな波である。

しかしどうやってパドルアウトするのかがわからない。

朝陽を透かしてブレイクする美しい波をレンズ越しに見ていると、

突然、「沖に出よう」そう決心した。

出られないかもしれないが、

そのときは上がってくればいい、そんな見切り発進だった。

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カイラにカメラを渡し、

昨日と同じ入り江からパドルアウトするのだが、

やはり沖に出ることはとても困難だった。

海面は怒濤のように動き、常に波があふれるようにやってくる。

水平線は1度も見えず、

浅いリーフを右往左往しながら泡波が来ると、

海底が近いので、ボードを波の下にできる限り薄く沈めていった。

やがて、というかずいぶん経ってから水平線が突然見えた。

「セットが止んだ。出られる」

そう直感し、パドリングを全力で、強く、

そして深く、速く繰り返して沖に向かっていく。

海面がその深さを映した重い色となったので、

安心してパドリング出力を少し弱めた。

その次の瞬間、大きなうねりの影が沖に見えた。

「まさか?」

それはそのまさかで、

その波は、そこから全力で漕ぐ私のたった5m先で、

海面に激烈なる波先を炸裂させた。

恐怖も希望も、期待も祈りも何も考えずに、

ボードをできる限り深く沈め、

つま先で海底に向かってテイルを強く長く押し込んでから、

レイルをしっかりと掴んだ。

インパクトがやってきて、

その瞬間に海中に弾き出されて爆発と一体となって回転し、

沈められていく。

回転から開放されると、

離すことがなかったボードと一緒に浮き上がっていく。

海面までの距離を確認するために薄く目を開けると、

黄金色をした泡がたくさん巻き上がっていた。

美しいとか、辛いとかという感情は抑えて浮き上がっていく。

自分が、これら気泡と同じ大きさに感じるほど小さくなっている。

浮いた瞬間に沖を見ると、

やはり次の波が来ている。

沈想しながら狂喜のようなダックダイブを繰り返しては、

自分がひとつの気泡になっていく。

やがて波は途切れ、水平線が見えた。

水平線の向こうに煌めく

——爛熟から峻烈な光に変わった朝陽を見ながら私は恍惚となっていた。

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やってくる波を確認していく。

やはりライトはうねりの角度が悪く、

ファーストセクション半ばでクローズアウトしてしまう。

あのパーフェクトレフトでさえも特大サイズでないと、

その浅瀬にボトムから吸われていた。

大物だけに目を向けることにする。

台風が近いのか、波はひっきりなしにやってくる。

少しすると、特大セットがやって来た。

かなり大きい、二筋、いや三筋以上見える。

一本目が近づいてくる。

波と自分の合焦位置は良かったのだが、

ややショルダーがある波だったので様子見としてあえて乗らずに通過させた。

その波は通り過ぎるときにブレイクを開始し、

刃先のカケラを飛沫として空にまき散らしていく。

すると、その短かったショルダーは、

溶岩リーフに乗った途端にぐんぐんと波壁を伸ばしていく。

抜けるにはかなり速すぎる。

次の波も、

そして最後の波も少しのショルダーがあり、どれも乗るには至らない。

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波質が少し把握できたので、

あのショルダーが少なければ、

短ければ抜けられるかもしれないと、

プランを決め、また特大セットを待った。

ついにお目当ての波が目の前にやってきた。

迫ってくる高い波壁。

ここには歓喜と畏怖が同等に存在して、

そしてそれはこの瞬間まで自分がどう生きてきたかで比率が変わるものだ。

遙か下方に見える波底を見ながら私は最後のパドルを漕ぎ切った。

ノーズを波の下方、左に向かって落としたまま立ち上がっていく。

絶妙に、そして大胆に。

起筆送筆終筆。

ここではボトムが筆で言う送筆箇所となるように、

そして駈け上がっていく波先が終筆でもあり、

起筆となるようなにレイルを落とし、運命のテイクオフは始まっていった。

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波乗りは大きな欲であろう。

または志、

願望、理想、憧れ、野心、禁欲、節倹、不変、根性、希望、

妄想、誇張、自信、諦観、超越、精鋭、執念、発想法であり、

漂白でも着色でもある生き方である。

行為でありながら生き方まで発展するのは、

やはり相手が得体の知れない「波」だったり、

「海」と対峙するからだろうか。

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私は、あの波を乗ってからというもの、

体の芯が圧縮されたかのように力がみなぎり始めた。

暖かな光を求めてここにやってきた私を光の一粒に変えてくれた。

まぶしく、輝く飛沫になって、

たくさんの美しい波に乗り、

無傷で陸に戻ることができた。

こちらにカメラを向けている娘に両手を拡げた瞬間、

私は——水が沸騰して気化したかのように——昇華してしまった。

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波乗りは私の人生の全てであり、そのものでもある。

湘南からカリフォルニアに渡り、

さらなる波を求めてカウアイ島まで越したサーフ狂なる父。

その集大成を波乗り好きな長女に見せることができた。

元々この旅は娘のためであったのだが、

あの1本の波は私にあり余るほどの生きる力を与えてくれた。

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あの残酔と白想のかけらを取りだしてこれを書き切った。

今までさまざまなことに出会ってきたが、

すてきなことや、辛いことは、

潮のようにやってきて、そして去っていく。

大潮小潮、

大波小波、

光と闇、うれしいことも悲しいことも。

波乗りは、愛と夢であり、

生きていくための魔法でもあり、そしてどこまでも真実だ。

(了、2016/02/22)

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Amami Trip

Kaila Funaki

Amami reminded me a lot of Kauai with the small town feel and the warmth of the sun and ocean in the fall. As soon as I got off the small jet plane and jumping on a beach van, I knew this would be a memorable trip. I was able to stay at Green Hill, a pension with an emphasis on good times with the Green family. Maybe 300 steps away to the beach filled with so many shells and perfectly forming waves, it was a dream to be able to have the chance to explore. All the locals know each other, and it had that close-knit community feel like the area where I grew up in Hawaii.

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Everyday I would be able to enjoy homestyle Amami cooking. My favorite breakfast that Okasan made was rice, grilled saba, pickled papaya and miso soup. For dinner, there was always fresh fish sitting together with other guests who are just as much as in love as this place as I was. It seems like everyone’s favorites for dinner was a mozuku fry, very local to southern Japan. My personal favorite was the fresh sashimi and hakumai rice. With delicious food, welcoming people, and a great atmosphere waiting made me understand why so many people return to this place year after year. There would always be the cats waiting for us, so I call them the mascots of Green Hill. These cats are feral, but they are very friendly and made Green Hill their home too. They are often are jumping onto guests’ laps asking to be petted and strapped onto the home with surfboard leashes when the guests are out at the beach.

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I was also able to experience wearing an Amami kimono that Okasan owned. It was a perfect time as I was just about to turn 20, a huge event for Japanese as it signifies the change from a child to an adult. It was such a great way for me to learn about our culture. Okasan is sweet, comforting, and a great person to look up to as she sets good values of family.

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Okasan’s husband Otosan is funny, respectful, and is often drinking “Kokuto-shochu” with the other guests at dinner time. Their children and grandchildren are there as well, working as part of Green Hill. Serving the food, fetching drinks for guests, and cleaning up after dinner is all part of the routine for the family and I respect them highly. Being able to see the entire family in one area is rare for America so it was awesome to be able to experience that.

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I hope to return to the amazing place again, it’s a paradise that no one would ever want to leave. The surfing is great, but the welcoming people and relaxing atmosphere is what makes people coming back to Amami. See you soon.

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ありがとう奄美大島。

ありがとうグリーンヒルファミリー。

ありがとう島の友人たち。

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11月末の気温とは思えない。

ここから「見出し」

「キャプション」

そんなことも書いたので完全掲載してみました。

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見出し1

さまざまな波味に乗ってきた父娘

20歳と50歳が紡ぐ旅

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見出し2

美しいローカリズムと希望のような波

奄美大島に行きませんか

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緑くんのオフザカーブ。

絶妙なコントロールと、バレルラインが持ち味の本格派サーファー。

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見出し3

優しくオープンで公平なローカリズムは

世界レベルのサーファーを育む。

島中央より少し南にあるキャッスル奧のリーフブレイク

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見出し4

華麗と豪放、深遠なる波に出会う必然

どこまでも完全な日となった瞬間

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出発78時間後。朝陽とオフショアに煙る台風波。

スピーディーセクションと、レイル・ナイフ合致の愉楽

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上:奄美大島の海はいつも温かい。

今回の水中ショットはGoPro。

で、自分を撮ってみた。

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アマミアン・バックドア全景。

岩盤、溶岩、砂、そして強い波。

まるでノースショア

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有名すぎるグリーンヒルの朝飯。

野菜と魚中心の健康的な郷土料理。

波乗り後にこれほどうれしいものはない。

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アマミアンパイプラインをチェックする奄美王子の緑くんとカイラ。

11月末に気温30度のエンドレスサマー

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カイラは毎日ビーチで落ちている貝とゴミを拾っていた。

全てが海からの宝石そのものだと気付いた。

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この通りの透明度。

この日、

波に乗っているときに青いブダイが先導してくれたことを突然思いだした

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アマミアン・バックドアに抜ける深い森。

ここには蝶が舞い、砂浜に出ると美しい波が舞っていた。

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ふくらんだり、拡がったり、

または絢爛、豊満、華麗、純潔無比、端麗、壮観なる色彩の夜明け。

グリーンヒルのお母さんは、毎日この色彩のダンスを楽しんでいた。

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この日のアマミアン・パイプラインは、

うまくすれば隣の手広ビーチまで乗っていけた。

リーフの斬れ味と、波の威力はまさにノースショア。

奄美波のすばらしさを再確認した日。

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カイラが幼児だったころ、私のノーズに乗って波を滑った。

その彼女と、私シェイプのボードで波乗り旅をする至福の日

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平均でオーバーヘッドはあった。

クリーン、温波、憧憬、甘美。夢にまで見たパーフェクション

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ターンの切り返しの鋭さは世界クラスの牧野大智くん。

彼は奄美大島が産んだ笑顔のフリーサーファー。

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偶然一緒だったD先輩の宇宙的な切り返し。

NATIONギャラクティック・レーザー。

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寡黙な男だが、

どこまでも優しく、

そしてすばらしい人である文英二(かざりえいじさん。

彼は島から出て、世界を旅してから島に戻ってきた。

そして島の第一次産業を支える重要なパートを担っている。

サーファーのIターンを育むサーフィングがここにあった。

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台風26号のパーフェクション。

このレフトは延々と続き、200mのセクションレスとなった。

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碇山勇生さんのテイクオフは、完全にWCTレベル。

あれほどまでに完璧なテイクオフをするのは、

このような波があるからに他ならない。

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夢壊(ドリームクラッシャー)という名の5’4”で、夢波を乗るアイロニー。

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大島紬の成人式となったカイラ。

一生の思い出です。

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今回の旅道具。

ここでは価値がなかったフルスーツのシュールさ。

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ギザギザ海底とカイラ

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奄美王子の緑くんはリベラル派のキャプテン。

おかげでビジターはいつも楽しくサーフできるのです。

ハッピーサーフですね。

ありがっさまりょうた〜。(ありがとう)

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アマミアン・パイプライン。

名前に違わずすばらしい波でした。

 

 

 

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奄美は今日もこうして燃えるような朝焼けがあり、

そして夢のような波がやってきているのだろう。

サーフィングが連れていってくれた場所、

そんな夢を現実にする約束の地でもありました。

 

 

 


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