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【サーフィン研究所】パイプライン・マスターズ2023とウルトラセブン1967_(1567文字)

WBP系のスラブ波は、

パイプラインの心持ちでドロップするようにしている。

そのパイプラインが舞台となるマスターズ中継を見ていた。

そういえば、

先日ここで「見た」とお伝えしていたのは、

昨年のものだった。

けれど、

「卓越したチューブライディングを見る」

という真意は変わらないので、

訂正も書かずにそのままにしておいた。

今年のパイプは、

平年よりも波が小さい傾向だろうか。

長期予測を見ても、

7日まではさらに小さく、

北西風も強くなる予想だ。

もし先週に開催していれば、

エクセレント・コンディションだったのに。

残念。

これはオープニング・ラウンド、

開始から12分55秒後に乗ったロボ(ジャック・ロビンソン)の、

ダブルハンド・ストールだ。

「減速させることで、

チューブタイムを引き延ばす」

という古(いにしえ)からの技だ。

どんなにサーフィンが進化しようと、

サーファーが変わっても、

基本が変わらないことに感激した。

これは先月は中頃のことだが、

ウルトラセブン回顧展というか、

そのようなものを都内でやっていた。

ウルトラセブンというのは、

昭和42年(1967)に特撮TV番組として、

日曜19時からのゴールデンアワーで放送されていた番組だ。

キングジョーに目が止まり、

天才脚本家たちを思い出した。

特に金城哲夫さんと、

上原正三さんがすごかった。

どちらも沖縄出身で、

昭和10年代のお生まれ。

つまり、

アメリカ統治下の、

オキナワで育った作者たちが受けた非情が、

各話の敵(宇宙人、怪獣等)に充満している。

敵のあまりの無慈悲をもって、

視聴者(子どもたち)を奮い立たせ、

味方であり、

主人公であるはずの、

「(善意の)ウルトラ星人

に自身(たち)の魂を合わせ、

増大した圧倒的なパワーで敵を撃退する」

というのが大体の決まり手だ。

幼少時の私は、

再放送で見ていたのだろうが、

ウルトラセブン劇中の冷たさというか、

暗さがとっても怖いが、

怖いもの見たさということもあり、

独りでひっそりと見ていたことをおぼえている。

なかでも

『第4惑星の悪夢』に象徴される暗い世界観は、

いまだに忘れられないほどの陰影を記憶に残している。

この脚本を調べてみると、

上原さんのものだった。

番組テロップには、

「川崎高」が共同脚本と映ったが、

実際は上原さんが脚本の概要を書き、

実相寺監督が世界観の演出をしたのでこうなったようだ。

(川崎高は実相寺昭雄のペンネーム。

彼はまた天才演出家でもあったという)

Photo by @supertakibishiyasu

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ピラミッド前に行くと、

特級アネホ波が広がっていた。

サーフ後、

華厳さんとタキビ神とで、

前述の話をしていたら、

なんと、

華厳さんがウルトラセブン世界を書いてくれることになった。

これは楽しみだ。

サーフィンの歴史というのはなかなかおもしろく、

それはそのまま世代へとつながっている。

例えば、

’60年代の後半になって、

「ロングボードをぶった切る」という

ショートボード・レボリューションというのがあって、

それがフィッシュという亜種というか派生を呼ぶのだけど、

その下地にはウッドストックとか、

イージー・ライダーといったロックン・ロールの、

反骨心の真髄がサーフボード・デザインに影響を与え、

当時の世界大会の結果までが茶番だったとわかった。

(ISF世界選手権オーシャンビーチ、サンディエゴ1972)

ウルトラセブンの放映とほぼ同時に、

オーストラリアとカリフォルニアで短いサーフボードが出現した。

このあたりの歴史のことを週末に書いてみよう。

それではすばらしい週末をおむかえください!

【巻末リンク:仮想パイプライン】

【サーフィン研究所】台風1号/2〜3日目WBP_(1026文字)

【巻末リンク*2:間違えた日について】

【サーフィン研究所】コスモス・サーフボード始動!!_パイプライン・マスターズ_(675文字)

Happy Surfing and  Happy Lifestyles!!