WBP系のスラブ波は、
パイプラインの心持ちでドロップするようにしている。
そのパイプラインが舞台となるマスターズ中継を見ていた。
そういえば、
先日ここで「見た」とお伝えしていたのは、
昨年のものだった。
けれど、
「卓越したチューブライディングを見る」
という真意は変わらないので、
訂正も書かずにそのままにしておいた。
今年のパイプは、
平年よりも波が小さい傾向だろうか。
長期予測を見ても、
7日まではさらに小さく、
北西風も強くなる予想だ。
もし先週に開催していれば、
エクセレント・コンディションだったのに。
残念。
これはオープニング・ラウンド、
開始から12分55秒後に乗ったロボ(ジャック・ロビンソン)の、
ダブルハンド・ストールだ。
「減速させることで、
チューブタイムを引き延ばす」
という古(いにしえ)からの技だ。
どんなにサーフィンが進化しようと、
サーファーが変わっても、
基本が変わらないことに感激した。
これは先月は中頃のことだが、
ウルトラセブン回顧展というか、
そのようなものを都内でやっていた。
ウルトラセブンというのは、
昭和42年(1967)に特撮TV番組として、
日曜19時からのゴールデンアワーで放送されていた番組だ。
キングジョーに目が止まり、
天才脚本家たちを思い出した。
特に金城哲夫さんと、
上原正三さんがすごかった。
どちらも沖縄出身で、
昭和10年代のお生まれ。
つまり、
アメリカ統治下の、
オキナワで育った作者たちが受けた非情が、
各話の敵(宇宙人、怪獣等)に充満している。
敵のあまりの無慈悲をもって、
視聴者(子どもたち)を奮い立たせ、
味方であり、
主人公であるはずの、
「(善意の)ウルトラ星人
に自身(たち)の魂を合わせ、
増大した圧倒的なパワーで敵を撃退する」
というのが大体の決まり手だ。
幼少時の私は、
再放送で見ていたのだろうが、
ウルトラセブン劇中の冷たさというか、
暗さがとっても怖いが、
怖いもの見たさということもあり、
独りでひっそりと見ていたことをおぼえている。
なかでも
『第4惑星の悪夢』に象徴される暗い世界観は、
いまだに忘れられないほどの陰影を記憶に残している。
この脚本を調べてみると、
上原さんのものだった。
番組テロップには、
「川崎高」が共同脚本と映ったが、
実際は上原さんが脚本の概要を書き、
実相寺監督が世界観の演出をしたのでこうなったようだ。
(川崎高は実相寺昭雄のペンネーム。
彼はまた天才演出家でもあったという)
Photo by @supertakibishiyasu
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ピラミッド前に行くと、
特級アネホ波が広がっていた。
サーフ後、
華厳さんとタキビ神とで、
前述の話をしていたら、
なんと、
華厳さんがウルトラセブン世界を書いてくれることになった。
これは楽しみだ。
サーフィンの歴史というのはなかなかおもしろく、
それはそのまま世代へとつながっている。
例えば、
’60年代の後半になって、
「ロングボードをぶった切る」という
ショートボード・レボリューションというのがあって、
それがフィッシュという亜種というか派生を呼ぶのだけど、
その下地にはウッドストックとか、
イージー・ライダーといったロックン・ロールの、
反骨心の真髄がサーフボード・デザインに影響を与え、
当時の世界大会の結果までが茶番だったとわかった。
(ISF世界選手権オーシャンビーチ、サンディエゴ1972)
ウルトラセブンの放映とほぼ同時に、
オーストラリアとカリフォルニアで短いサーフボードが出現した。
このあたりの歴史のことを週末に書いてみよう。
それではすばらしい週末をおむかえください!
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【巻末リンク:仮想パイプライン】
【巻末リンク*2:間違えた日について】
Happy Surfing and Happy Lifestyles!!
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