黒潮町にやってきた。
黒潮町は、
高知県西南部にある人口およそ1万人の町だ。
ここは、
毎年GWに開催される
『砂浜Tシャツアート展』や、
革新的な町長(3期目)で全国に知られている。
少し文芸的なことだが、
昨日、
芥川賞と直木賞の候補作品が決まった。
私は馳星周『少年と犬』を推しつつ、
同時に賞には興味がない。
だが、
1957年の芥川賞は、
『裸の王様』(開高健)であるので、
「名作を後世に残す」
そんな重要な役割をしていることも理解できる。
「お好み焼きまるや」
黒潮町民は、
大阪に行かずとも本場のお好み焼きが楽しめ、
他所から来た者は、
洗濯物が物干し台に翻る旧道によって、
昭和に引き込まれていくが、
それが「まるや」の舞台装置だったということは、
ずいぶん経ってから、
記憶の彼方におぼろげに知るのである。
「業務用ディスペンサー720cc に3連口で、
スジコンにマヨネーズ縞線を施すシェフ・ド・キュイジーヌ・ターボー・タカマツ」
油彩風味
.
長い名前の絵画作品だが、
特製まるやソースが、
鉄板で焼けた湯気は表現できたと、
ひとりごつ(古語終止形)。
さきほど上に載せたカーブミラーに法王が映り込んでいて、
さらに書くと、
このとき、
まるやの向かいの元クリーニング屋主人が、
緑色のボーダーポロと、
ベレー帽をかぶって海岸方面に向かっていった。
黒潮町の海岸は名の通りに黒い砂浜だが、
ここにはゴミ一つなく、
まるで『海(うみ)』という童謡の、
「松原遠く 消ゆるところ」
そんな正しい歌詞を直訳したような美しい松林海岸だ。
黒潮町にやってきたら、
業務スーパーあるね屋に行き、
ノスタル謹製総菜を買い込むのが最近の流行である。
で、
今回のイベントはこのようなものになった。
韓国海苔巻きを中心として、
具体的には海苔巻きを左手に持ち、
右手でクノーデル、
または旨ダレ手羽と交互に、
三角にいただくのである。
これはスキヤキの正式な食べ方(右)だが、
長谷川のみせかけが星形だったとわかる。
図表にするとわかりやすいので、
いつかノスタル総菜の食べ方を表してみたい。
クノーデルとは二重コロッケ。
具材をジャガイモで包み、
それを揚げたもので、
ノスタル版はハムだった。
Tabo on ANDREINI Vaquero
7’0″ x 22″ x 3″
.
さきほどのシェフ・ド・キュイジーヌであり、
私たちの仲間でカルト的人気を誇るターボーくん。
彼を少年時から知るものは、
正(ただし)くんと発音するのかもしれない。
法王と酒蔵館旦那の近影by瀧朗
神奈川県藤沢市名店ビル地下『古久家』於
.
「まるや」のファンのひとりは、
「完璧なる西方正味。
伝統までもが表現されたお好みです」
そう教えてくれた。
これは駐車場の一角であり、
みんなは鍵などはかけずに、
さらに書くと、
このようにドアを開け放してサーフしていることに驚かされた。
そしてこれこそが、
ノースハワイ風味だと感じいった。
安全な理由は黒潮町民にある。
具体的に説明すると、
サーフブレイク周りの駐車場は、
町民による「相互監視装置」が施してあるのだ。
入野海岸のメインは、
町の社交場であり、
多くの人たちがここを行き交う。
それだけではなく、
ほとんど全ての人がお互いを誰か知るものであるからだ。
マサヤくんとターボー君が波を見ていると、
毎日ここに来ているであろう老人たちがいて、
「おはようございます」
「(波は)どう?」
「(潮が)もっと込んできたほうがええで」
そんな会話となっていた。
都会から来ると、
こんな昭和40年代のようなことが信じられないのだが、
これも田舎の良さのひとつである。
なので、
こんな田舎道を速度超過で走るものは、
大切な孫や子、
猫や犬を傷つける
「未来の悪人」であり、
さらに書くと、
そんな走りをするのは、
市街地から来たサーファーや釣り師であることが多い。
@rivercovey
で、
そんな鬱憤(うっぷん)が他のことに直結して、
「サーファー(よそ者)反対」
そうなるので、
私はよその地に行った際は、
半分程度のスピードで走ることを基本としている。
波乗りの仕方、作法も同じ。
そんなことを考えていた。
.
#みんなでサーフィンを変えていく
こちらがさきほど開け放していたバンの持ち主。
樋口自動車のとおるくん。
前回お会いしたときと同じビッグフィッシュだったり、
あるときはログで、
クールなサーフィンを繰り返していた。
町民たちのあいだでも際立って人気が高いグレイトサーファー。
とおるくんがサーファーとしてすばらしいことは、
「他者を思いやる」ということだろう。
波に乗る動作に入っていた際に進行方向に誰かいれば、
わざとパーリングさせ、
何ごともなく反転していた。
こういうサーファーが増えたらいいのになぁ。
Tyler Warren “2+1: One Off 6’5”
Nakisurf Original Twin (single foil)
.
私も遅ればせながらパドルアウトして、
ツルツルの波面を滑った。
あまりの波の良さによって、
タイラー・ウォーレンのワンオフを持ち出したが、
どんなセクションでも操作できることにうれしくなった。
1本目なので、
まだTシャツや髪が濡れてもいないのも夏っぽい。
フローターで、
5mくらいのセクションならひとっ飛び。
このボードならではの妙があり、
トップでボトムを押しつけるとクンと加速する。
波はシフトしながらウィップの方に流れていく。
そのウエッジを読むと、
100mくらい乗れる波があった。
最終的には、
くるぶし以下のサイズとなるが、
進行方向のショアブレイクにヒットさせて、
砂浜に乗り上げて成仏。
これをマンライ満願と言い、
後ほど
「1本目からマンライ♪アーロロ」
そう書いてタキビ神にSMSで報告したら
「照身呆阿津怒哀声 雨伊豆名雨」
と戻ってきた。
これはトリミロン語で、
「Tell me what’d I say with now」
という意味であるので、
「王! 背怒肥褸往来」
(Woah! Said feel all right)
そう返信すると、
「🙏⚡️🙏⚡️🙏往来王家🙏⚡️🙏⚡️🙏」
(All right, Oh yeah)
となって、
ずっと続くのだが、
トリミロン語はここまでとしておきます。(笑)
詳しくは、
巻末リンクを参照ください。
4時間ほどサーフすると、
少し大気が動いてきた。
これは風と呼ばれるものだが、
存在すら忘れるほどの無風コンディションだった。
梅雨前線からの贈りもの。
NAKISURFオリジナルツインを付け、
小波仕様にしたのが大正解。
ジミTのサーフウォッシュとなった。
流木で物干し台を組みジミTを干した。
つぎのセッションが終了することには、
すっかりと乾いていた。
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【巻末リンク:トリミロンとは?】
【巻末リンク:トリミロンとは?2】
【巻末リンク:トリミロンとは?3】
【サーフィン研究所&DGPスペシャル】タキビ神が提唱するトリミロン理論_スカイアンドシー・ムロトの初夏メニュー_(1305文字)
Happy Surfing & Happy Life!!
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