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naki's blog

イナリーズっぽいイナリーズはタイムレス_(2388文字、短編です)

2010_NH_T7425

おはようございます。

ブイは10フィート@14秒/N-010°まで下がったので、

なんとか風の良い時間に行こうと夜明け前にイナリーズに向かった。

最近は風が強く、

「今年の冬は40年ぶりに風が弱かった」

のだそうで、

そんなコンディションに慣れきっていたので、

「島の強風とはこうだったのか」

と思いだした。

この季節は気温が低いので、

こちらに来られる方はスエットシャツなどが必要だと思いますよ。

さて、イナリーズの波だが、

「波は波らしく、リップはリップらしく」

という本格派の波だった。

よく野球で、

「やはりプロの球はすごい」

というコメントがあるが、

今日はまさにそんな波で、

「やはりイナリーズの波はすごい」

と再確認した。

2010_inaris_V4106

そうだ、昨日届いたファイヤーブレードを持っていき、

念願だったツインスタビライザーでサーフしたら、

このフィンセッティングが一番しっくりときた。

なぜかはわからないが、

こういう幅広系のボードはツイン系が合うようです。

オーバーフロートだからツイン系が合うのかも、

と考えてみると、いきなり理解できた。

忍者フィンの「蔵」でも試してみたいなあ。

午後になったらブイはさらに9フィート@9秒まで下がり、

明日はもしかしたらソフトサンドリーフができるかも。

そんないつもの春日です。

2010_CA_V2216

上の写真はアライヤとビーターを持つクリスちゃん。

「どっちがいいの?」と聞くと、

「愚問デス。それは愚問以外のなにものではない」と、

『ヘンリー六世(シェイクスピア)』の台詞のように諭されてしまった。

愚問なのは自分でもわかるけど、

聞いてみたいことってありますよね。

でも俺的には両者の乗った感覚は似ていて、

テイクオフは完全にビーター有利で、

持って歩いているところはアライヤがかっこよく、

しかし、裏読みしてみると、

逆にビーターを持っていた方が玄人ぽく見えるかなあ。

なんてことを考えていた。

どちらでもいいんですけどね。

「ビーター(=やっつける、打つ、壊す)」

というものなので、

ぼろぼろになるように乗ってもらいたいです。

そうだ、ルースキャノンがショールームに戻ってきたのですよ。

愛知のWさんと、静岡のKさんはぜひ原宿にお越しください。

お待ちしております。

昨日もカリフォルニアのファイルを探していたが、

このルースキャノンの初乗りの際の未公開写真というか、

未閲覧ファイルが何枚かありました。

2010_CA_V0293

上のはスタジオ風ショットで、

波を背景に撮るのがサーフボード写真の王道だと思う。(嘘です)

というわけではなく、これはワイプアウトでしょうね。

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これは初乗り一本目のボトムターンで、

加速しながら伸びていくターンに驚かされた。

2010_CA_loose cannon

こうして拡大してみると、

サーフボードのどこにもひっかかりがないことがわかる。

シェイパーたちはこのスプレイでボードの確認もしたりするんですよ。

それにしても美しいアウトラインで、

これがグラスホッパーのものとわかりながらも感激してしまう。

ボトムターンはこの角度で傾けるのが一番速いようです。

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逆光が強いので、

テイクオフのときはこうして暗い斜面に降りていくような感覚だ。

文学的に言うと、

「蒼暗の晦冥(そうあんのかいめい)」となるのだが、

これは昨日からキャッチコピーばかり考えていて、

その合間に文学書を読むからこうなるだろうか。

こうして話は脱線しながらも、

写真はボトムターンになった。

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これは日陰のラインに沿わせてターンをしているようで、

「距離を求めるボトムターン」とわかる。

前足側に体重をかけると距離が出て、

テイル側に移行すると、ボードは上に上がる。

なぜかはわからないが、

今のところそうなっているのですよ。

2010_CA_V0291

これは泡に押されている図で、

大風を背中に受けているのか、

または滝前にいる気持ちなのか。

この時は何を考えていたのかと言いますと、

「波の音が拍手喝采に感じられる」

というほど、気持ちいい滑走だったのです。

この日、このロッキーショアは無人。

いつもは狭いテイクオフスポットにローカルサーファーが群がっているのだけど、

AVISO王子ニックと俺だけだった。

そのニックも2本乗ったところで沖には戻ってこなかった。

「クローズアウト」とか、

「ストーミー(嵐)」

そんなことで誰もいなかったのだと推察してみたけど、

きちんと選ぶと、ショルダーが切れた美しい波がきていたのです。

さらにこの日は南カリフォルニアでは珍しいほどの高さのあり、

段掘れする斜面で、それは悦楽なる滑走でした。

まあ「逆もまた真なり」

とは逆真会の会則であるが、

あまりみんながやりたがらない日にこそ、

すてきなことが隠されているようですよ。

逆真会については下記のリンクを参照してみてください。

入会は随時受け付け中ですよ。

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/1835

2010_NH_T7573

一日は24時間と知っていたけど、

10日は240時間。

数字にするとこんなに簡単なことですが、

普段使わないとピンときませんよね。

そんな数字のことを考えていました。

240時間は14400分。

そして、864000秒。

時間ってどんどん減っていくけど、

実際には「得ている」気がします。

人生が100年と決まっているのなら減っているだろうけど、

こうして明日のことがわからない身だと定義して時間を見つめると、

やはりというか、

「時間は得ている」のだと思うのです。

米英語では、あまりにもすばらしい時間を過ごすと、

「タイムレス」(永久の; 超時間的な)

という表現をします。

こうして「得る」というすばらしい時間の使い方をしたいなあ、

と思いながら空に浮かぶ雲を見ていました。

あれはハートだ、魚?

鳥だ、あれは龍みたい、

と感じながら見る空はタイムレスですね。

明日はどんな雲、どんな風、

またはどんな波が来るのでしょうか。

どうぞ、暖かで幸せな日にしてくださいね。

今日もありがとうございました。

ALOHA!