霧がわきだし幕となるのは、
水神龍が出現したからだ。
天空のまたたきは、
明星神からの『虚空』というメッセージである。
空海著
沙門勝道歴山水瑩玄珠碑より
(815年:沙門勝道碑と略)
ここは四国、
八十八箇所のさなか(最中)であり、
元お遍路+空海ラバーのコジやんに言わせると、
「八十八箇所をつなぐと、メビウスの輪になるんですよ」(コジやん)
「へー」
「室戸の洞窟へは行きましたか?」(コジやん)
「もちろんです。ぼくにとってはあそこが始まりですので」
「お大師さまへ金星がやってきた(空海が20歳ごろ、793年)わけですね」
「よく知っていますね。さすが」
〈金星!?金星は虚空というメッセージ!?〉
そんな映画のような感得があったが、
コジやんに説明すると内容が膨大になるのでだまっていた。
〈虚空〉とは?
その前後の文章が読みたくなった。
どこに書いてあったのか?
しばし気になっていたので調べてみた。
「水神龍霧という文の中に金星=虚空はあった」
そこまで記憶していたので、
再び見つけることができた。
それが冒頭の文章である。
高知県にいると、
空海文献はわりと膨大にある。
それは『オーテピア』という絢爛なる図書館が市内にあり、
欲しい本のたいていはここで見つけることができるからだ。
そしてその『勝道上人日光開山記』内にある
『沙門勝道碑』にしたためられている空海の文は続いていく。
咄哉同志
何不優遊
(同志よ、どうしてゆったりと遊べないのか?)
ぼく、
わたし、
おれはここまで読んでドキリとした。
この空海が伝えようとしていたのは、
まさに私たちのフィールドであったからだ。
同志よ、どうしてゆったりと遊べないのか?
また空海だ。
教えをありがとうございます。
同志は笑顔で波に乗る。
そして、
「悪い記憶は削除して、
いい気だけをインプットしよう! 」
そんなすばらしいことを教えてくれた。
同志と、
テキーラを持ち寄って飲み比べしてみた。
クエルボ・レポサドは美しい夕焼けのような拡がりを見せ、
クエルボ・アネホは、
もはや上等を超えたウイスキーの風味をたずさえていた。
アネホ・クリスタリノにいたっては、
まるで魔法のような官能的な香りが舌の上を甘く漂うのだった。
「蒼冥(そうめい=蒼い大海という意)なクリスタール」
こんな言葉というか、
キャッチコピーが浮かんだ。
わかる人しかわからないので、
宣伝語句には向いていないぞと、
広報部内でそんな声が聞こえてくるのだった。
二日連続でノスタルに行ったのは、
ターボーくんと一緒だったからだ。
安納芋の天ぷらを食べると、
黄金に魅せられた織田信長の気持ちがよくわかった。
「お、ジェムソンあるやないか」
「なんだっけ?」(私)
「ジェムソンは村上春樹はんが書いたアイリッシュやで」
「(ターボーくんなら)知っとると思うけんど、3回蒸留のすごいやつやで」(チエちゃん)
「これはな、未発芽の大麦も使っているんやで」
「それ、めずらしいん?」(チエちゃん)
「ぼくの知っている限りはジェムソンだけやね」
「へーほんま」(チエちゃん)
朝陽の前にこんな光が東の空に浮いていたので、
写真を撮ってみると、
なんだか見たことのない形をしていた。
よくわからないので、
高知新聞の金山さんに聞いたが、
いまだに返信がないので、
世間ではそこまで騒がれてはいないようだ。
これは5分くらい浮いていて、
少し経つと消えていた。
ちなみにこの下は青龍寺だ。
一日遅れのハーベスト・ムーン。
□
【巻末リンク:去年のハーベスト・ムーン】
Happy Surfing and Happy Lifestyles!!
◎