波乗りの世界にも
「流行」を追う心理がある。
この手のものには進化論という盲信があり、
初心には戻らない、
戻りたくないという決別が、
楽しもうという心に鍵をかけているように見受けられる。
または進化しないぞと、
かたくなに誓い、
初心を貫く幼児式サーファーも多少いる。
この人たちのたいていは、
ロハスだとかリラックスだと言うが、
それならサーフィンでなく、
何かしらのもので浮かんでいれば良いと思える。
「波に乗ることへの純粋な思想」
スマイリー・グリズリーは、
このことをメイン・テーマとして抱いている。
Takibi God on
Catch Surf® Barry McGee Special 7’0″
at Tantei Left, Chiba
.
これこそがタキビ神やミヤサバ先生のとなえる
「透明なサーファー」ということかもしれない。
サーフィンで最も大切なことは何だろうか?
それぞれにいろいろあるだろうが、
私は「楽しいこと」だと思う。
Le chef exécutif s’amuse en mer.
Fun time for the executive chef.
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競技や発表会の善し悪しでもなく、
もちろん勝敗でも乗った波の大きさでもない。
とにかく勝負よりも、
冒険だとか、
迫力や不安というものを味わうことだと思う。
この日、
スマイリー・グリズリーとの、
二人だけのセッションは続いていった。
ずいぶんとサーフして、
「これこそがSurfed Outだ」
そんな確信を得て上がってきて、
iPhoneをチェックすると、
タキローが美しい浜の写真を送ってきていた。
どこにいるのかと聞いてみると、
なんと、
東北にいるという。
「瀧朗くんは、
バリー(・マッギー)くんと一緒にいるんだよ」
少し前に、
華厳さんがそんなことを言っていたことを思い出した。
私はこのことによって、
さまざまな啓示や提示という言葉が浮かび、
これを次のコラムの題材にしようかと、
メモをとりつつ物語をふくらませていた。
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【巻末リンク:透明なサーファーbyミヤサバ先生】
【巻末リンク*2:透明なサーファー関連】
Happy Surfing and Happy Lifestyles!!
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