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【サーフィン研究所・新春特大号】ドラグラ・ハマムラ_うねりの向き_(2098文字)

 

Cosmos Surfboards

The One / 6’4″ x 19-5/8″ x 2-5/8″

Nakisurf Original Twin-Fins

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ハマムラ。

とてもすばらしい波質だ。

Photo by @mandalacoffee_japan

.

この日は、

1.8m@13秒という寒波からの北東うねりだった。

ここは本来なら東うねりが良いのだが、

この日は北寄りであり、

それが回り込むことによって、

波は岬からレフトに開いていったのだろう。

うねりの向きというのは、

俯瞰するとこんな感じだ。

あなたが好きなサーフスポットがあるのなら、

あっちからうねりが来ると、

あそこが良く、

正面から来ると、

「あそこがああなる」

とおぼえておくといいだろう。

管みたいな波の壁。

こんな波に乗ると、

なかなか忘れられないことになる。

【ドラグラ会員限定記事】🔐

ドラグラという言葉は、

ドラゴン・グライド・プロダクションズを短くしたものだ。

この前身は今から15年くらい前、

このブログ内で提案した『波乗道』だ。

柔道とか剣道、

空手道のような険しき遙かなる世界をイメージした。

だが、

「道」とつけると、

根性とか鍛錬という言葉が浮かび、

眉間のシワが深くなる。

それをかわす意味で、

「逆もまた真なり」

をテーマとした「逆真会」が発足された。

「逆もまた真なり」というのは、

オンショア波や、

波情報の評価が低いサーフスポットでの無人に感動し、

セオリーとは逆のことを喜ぶということを見いだした。

よって、

一部で熱狂的な支持を受けた。

ただ、

支持を受けるというのは、

露見されたということ。

なのでアンチをたくさん輩出した。

いまでこそ私は少数派ですとか、

多様性ですと胸を張れるが、

例えば、

フィンが付いていないボードで波に乗ると、

数日後に電話がかかってきて、

「ふざけて波に乗らないように」

とのご通達があったりもする。

よくわからないので、

このご通達先の人の話を聞くと、

なんでも各サーファーのふるまいを制定する統治者がいて、

その統治者からの伝言であるという。

で、

何が私の問題なのかの説明を受けるべく、

それぞれの統治者へ会いに行っていたのだが、

「まじめに(サーフィンを)やれ」

とか、

「笑顔を見せるな」、

「みんなと同じようにサーフしろ」

そんな根本というか基本があった。

それは私の考えとは、

どれも混ざらないというか、

平行線をたどり、

ほぼどの地区も同様な結果になった。

逆真流は、

心の中にとどめておこうと決心して今にいたっている。

で、

それから長い年月が経ち、

私は日々真剣に逆真の教えを忘れずに波に乗っていた。

そのあいだ、

シェーン・ドリアンともエルサルバドルや新島で同宿となり、

彼のたゆまぬ取り組みを受けて、

いわゆる競技人生の苦悩というのが垣間見たりもした。

ある日のことだ。

トレッスルズの南側にチャーチという岬波がある。

ミドルスから続く玉石のポイント・ブレイクだ。

ここでは教会岬と和訳して、

判明をわかりやすくしてご紹介させていただいているので、

ご存じの読者もいると思う。

話は逸れたが、

この教会岬で見たのは、

奇っ怪な、

そして古くて新しいサーフィンだった。

それはまるで、

仮面の忍者赤影に通じる怖ろしさというか、

反逆心がありありと満ちるようなラインとスタイルだった。

さらに書くと、

厚い雲の夕刻だったので、

うっすらとした色のボードが、

波面をクネクネと泳ぐウナギに見えたのだ。

そのとき私は、

瞬時に「ウナギ・クネクネ」とネーミングしてしまった。

これならバレない、

かっこ良くないから大丈夫。

かくしてウナギ・クネクネはウナクネと略されることになったが、

やはり人気は一切出なかった。

(業界の人が商談を断るときに使う言葉として数年定着した。

使用例:ウナクネすぎる、ウナクネは売れないから)

ある日、

華厳さんがやってきて、

「あまり気づかれないのももったいないよ。

サブ・カルチャー志向なんだから、

むしろかっこいい名前にした方がいい。

ゆるキャラの時代はふなっしーで終わったんだよ」

そんなことを伺った。

熟考した後に、

ウナギの正体は神の使いということを内部にも白状した。

これはウナギやヘビは龍の化身で、

龍は水神だと仏典にはあり、

西洋では、

人間界への仲介として、

神が使う生きものともされている。

もっと書くと、

神話には、

日本の初代天皇(神武天皇)は竜から生まれたとある。

で、

ここ上総に祀られているのが神武天皇の母ということなので、

海神・豊玉姫命(とよたまひめのみこと)は龍だったことがわかる。

(古事記)

そんなことで、

ウナギをドラゴンにかえて、

クネクネをグライド、

プロダクションズは特殊技能ということでドラグラとなったのだ。

こうしてたまには歴史を書いておかないと、

忘れてしまうし、

検索の遠く向こうに行ってしまうので探せなくなるので、

本日は南うねりの土曜日ではありますが、

そんなことを書いてみた。

【巻末リンク:華厳さんから見たドラグラ】

【サーフィン研究所DGP渾身号】特別エッセイ『ドラゴン・グライド・プロダクションズについて』_(1422文字)

【巻末リンク*2:ウナクネ総帥日本滞在記】

【特大号:NALU誌特集記事】エントロピー:ーENTROPYーアムステルダム・コミュニティというメッセージ_(9172文字)

Happy Surfing and Happy Lifestyles!!