7月1日です。
謹賀半年ということになり、
本日から折り返しであり、
これからやってくる盛夏を想う曇天&小雨日となった。
「空を道とし、道を空とみる」
これは宮本武蔵が、
「五輪書(ごりんのしょ)空の巻」
に記した言葉であるが、
啓(ひらく)のお父さんが、
水口さん由来で空を海と替えて記していた。
土曜日のイベント前日は、
設営開始時間の1時間前に行くと、
フォトスマイルの佐々木さんにお会いすることができた。
佐々木さんは、
伊豆の風景写真の第一人者であり、
ジャンピング土下座を編みだした白浜柔術38段のカノージゴロー(嘉納󠄁 治五郞)である。
彼が眠たそうなのは、
夜勤明けだからに他ならず、
さらに書くと、
佐々木さんは富士山写真の第一人者で、
その道には良く知られた写真家だ。
その後、
伊豆の古参写真家である水口さんもやってきて、
会場の鍵を持つ鈴木直人さんを全員で待つことになった。
いざいざと設営を始めと、
土屋ターさんの奥さん由美さんと、
娘ノアちゃんがやってきて、
土屋高弘さんのすばらしい作品の数々を飾っていった。
ジェフ・カンハムが作成した下田市のポスター。
ジェフは、
タイポグラフィの天才で、
彼がサーファー・マガジンのアートディレクターをしていたとき、
サンファン・キャピストラノのオフィスで知り合ったのだ。
Cosmos The Classic CE80
w/ Groovy Fin Coke SF8.93
.
一段落したので海に行くと、
南風が強くなってきて、
時折大雨が落ちてきた。
こういう画を見ると、
私はいつも研ナオコさんの「夏をあきらめて」の歌詞を思い出す。
これは桑田佳祐さんの作詞作曲で、
窓ガラスに雨がにじむ波景色を見ると思い出す名曲だ。
翌日も同じ風で夜明けを迎え、
少しして風が変わったときに
冒頭の小川さんの息子啓(ヒラク)くんに会った。
ヒラクとは、
彼の仲間の佐々木宏くんと、
和歌山に帰った宮崎拓也くんのことを話して昔を懐かしんだ。
伊豆の波に詳しい彼は、
「この風ならあそこがいいよ」
と教えてくれた。
そこに行ってみると、
このすばらしい波に乗ることができた。
ヒラクありがとう!
展示会場には、
萩原康司くんのお寿司屋さんがある。
コロラド帰りの彼の逆輸入風であり、
回転スシではあるが、
江戸前の巻平の本手返しでもある。
ここが大人気でちょっとした行列ができていた。
水口知己さんといえば、
リベラルなレジェンドとして世界に知られている。
1970年代から写真家として伊豆で活動されていて、
「気がついたら半世紀近く経っちゃったよ」
そうおっしゃるが、
水口さんは温厚かつ聡明な伊豆の人であり、
艶やかな視点で、
いまも風景やサーフィンを焼き付けられている。
水口さんを知ったのは、
1981年のサーフマガジンのこの作品だ。
日本のサーフィンの創成期を見つめて来られたのだとわかる。
ちなみにこれは佐々木宏くんで、
彼がミッドレングスの達人なのは、
このころからの43年にもわたる蓄積なのだとわかった。
水口さんの展示では、
前述した鈴木直人さん、
アッチーこと今村厚くんや、
ヒラクが伊豆のすばらしい波に駆けていた。
上映される映画『MANY CLASSIC MOMENTS』では、
見たこともないシーンがあり、
上映元のレイドバックの茂木さんに聞いてみると、
DVDになっているのはハギレらしく、
これがオリジナルなんだよと胸を張られていた。
すごい。
ついに開場となり、
水口さんや小川さんたちが歩んできた歴史的ボードと、
直人さんたちが引き継ぐフィッシュが展示され、
さらみはエンドレス・サマーのポスターデザインで知られる
ジョン・ヴァン・ハマーズヴェルトの珍しいポスターも展示されていた。
ニューヨークで写真を学び、
伊豆を撮る安藤マリーさんの展示。
前述した土屋ターさんと、
サーファーズジャーナル誌の展示に、
歴史とハワイの温かさを感じてしまった。
デーン・ケアロハも故人となってしまったが、
彼はいち早くタキビポーズを採用したことでも知られていて、
その訃報は誰よりも先に親友ポパイ・ケイスケにも届いた。
鈴木直人さんの次女がフロリダ帰りということで、
彼女目線でのサーフ界と、
下田についてインタビューを受けていた。
アンディ(・デイビス)が、
描き下ろした直人さんをモデルにした原画も展示されていた。
フォトスマイルの佐々木さんは、
若い子のサーフショットということで、
カラーズマガジンのような様相だったが、
巧みな写真技術の数々に感じいった。
水口さんの風景写真が感動的で、
そこでもサーフィンがテーマとなって、
生きていることの美しさが映りこんでいた。
なんと!
水口さんが私のサーフ写真の額装を持ってきてくださり、
「撮った人が波に乗っている写真がさ、
ブースにあった方がいいんじゃないか」
そんなありがたいことになって、
私が伊豆の波に乗った作品が追加展示された。
私の作品群は、
地元のケーブルTV局にも取材していただき、
クルーはラグーナ・ビーチ作品を爪木崎だと間違える一幕もあり、
とすると、
伊豆もカリフォルニアと同じ美しい景色なのだとわかった。
開始直後から人が集まってくれて、
さらには、
直人さんの欲しい作品までもがわかった。
直人さんの古くからの仲間であり、
人生を熱く生きるボブさんとの2ショットだ。
ボブさんとは、
白浜ロックスとか、
リアルサーフ・ビーチで一緒に波に乗ったことがある。
今回は設営と運営スタッフということで、
激務をこなしていたが、
お元気そうで何よりでした。
その後、
東京経由で千葉タマサキまで戻った。
いつものように神社にお参りし、
旅の安全に感謝した。
総走行距離が800キロもあり、
はるばる遠くまで行ったのだと実感した。
無事にNAKISURFをオープンすることができ、
みなさんが集まってくれて、
それは賑やかな日曜日となりました。
伊豆のみなさん、
そしてNAKISURFにお越しくださったみなさんにありがとう!!
また伊豆に行きたいなぁ。
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【巻末リンク:伊豆の逸波】
【巻末リンク*2:今回の展示は7月4日まで展示されています】
【巻末リンク*3:冒頭の名曲をここに】
Happy Surfing and Happy Lifestyles!!
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