長く、
深い波の雄叫び。
そう書いて、
たったいま乗った波を思い返していると、
『Pura Vida(ピュラ・ヴィダ)』
というコスタリカのあいさつを思い出した。
ピュラ・ヴィダとは、
スペイン語で『純粋・人生』という意味となる。
波乗りをやり続けていくと、
いつのまにか谷底に落ちたようになり、
そこから抜け出せなくなる。
違う観点では小や大、
弱や強、
緩や急に気づくことがある。
チュラさんこと、
ベンチュラ・セイジとはカリフォルニアで知り合った。
農学士であり、
植物の生涯研究家の彼は、
2012年、
高知からリンコン岬にほど近いベンチュラに引っ越してきて、
夢だったワイン農園を始めた。
そして渡米後すぐに私のコスタリカの記事によって知り合った。
7年前のコスタリカ旅へ11日間やってきて、
ホームスポットの『プラヤ・ネグラ』で、
私が提唱する『張り付き術』の熱心な弟子となった。
そのチュラさんが、
この夏WBP(ラフォーレン)で開眼し、
その翌週にエアポBで極めつけのバレル波を得た。
しかもあのときの
「張り付き術」をずっと念頭に置いて、
雨の日もオンショアも、
日本に一時帰国してからもコツコツと、
地道にやってきての結果だから思わず目頭が熱くなった。
詳しくは彼の言葉にあるので割愛するが、
コスモスのザ・ワンであり、
それは私たちの熱情の結果なのだ。
サーフィンは、
ときに楽しく、
優しく、
そして深い。
そして改めて、
これこそが人生をかけて取り組むべきなものだとわかった。
見事に円筒状になる波。
滑走は一本の線となり、
細い糸となる。
炸裂する波先と、
次々と切り立つ波壁が、
熱狂的に、
燦爛に鳴動し、
意識を跳躍させる。
波に乗るという行為は、
ときにやさしく、
そしてこうしてすべてを飛躍させるものだ。
私はサーフ狂熱者のひとりとして、
胸のなかに渦巻くような熟爛を抱き、
過去と未来の波を夢見る。
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【巻末リンク:14年前の明星】
【巻末リンク*2:7年前の張り付きの術】
Happy Surfing and Happy Lifestyles!!
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