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小波とBD2_偶然浦山哲也さんと_激速コロンビア400号機!_AVISO BD3初号機!_AVISO社本社&工場訪問中です!

睡眠4時間。

また3時に目が覚める。

時差ぼけきついです。

今日はネバダ州にあるAVISO社工場を訪問し、

完成したBD3の一号機を受け取ってくる大事な日。

なのでサーフしておこうと、

夜明け前からアーバインオフィスを後にし、

5番フリーウエイを南下していると朝陽が登ってきた。

まずはポリエスターBD2での波乗り。

波は思っていたより小さかったけど、

水を得た魚、

小波を得たBD2と言わんばかりに走ってくれた。

ミニボード楽しスバラシであります。

45分間入って、

小走りで駐車場まで駆け上がり、

ジョン・ウエイン空港まで急ぐ。

トレイル(小径)の途中で、

カリフォルニアに調整に来ていた浦山哲也さんと偶然遭遇!

偶然とはいえすごい。

空港に向かう途中で「クロニックタコス」

という持ち帰りメキシカンに行くが、

一番候補のフィッシュブリトー$6.75という高値に目がくらんだ。

結局ベジタブルブリトー$4.75を注文する。

メキシカンフードって、

こんなに高かったっけ?

集合場所では、

同行するAVISO王子ニックが例によって遅れて、

「2時半出発」

という飛行機に乗るのに空港脇のハンガーと呼ばれる格納庫に着いたのが2時15分。

12才から飛行しているというパイロットは、

まるでポルコ・ロッソ(紅の豚)。

名前をブルースといい、

彼の名機「コロンビア400号」でネバダ州ミンデン空港まで飛びます。

この機は「空のフェラーリ」とされるほど速いそうで、

軽いカーボンファイバー製の機体は、

この通りブルースが一人で滑走路まで引っ張っています。

このブルースは車代わりにこの機を飛ばしているそう。

ガソリンも車よりも安く、

航行速度が今回平均400kmで、

消費燃料が14ガロン(=約50リッター)。

とすると、1リッターあたり8km走る計算となり、

飛行機はご存じのように直線距離を走るので、経済的に安上がりなのだ!

とブルースは力説していた。

王子ニックも

「こんな飛行機に乗れるのはすごい」

と笑みがこぼれている。

ブルースとAVISO社主宰のジョンが幼なじみだそうで、

今回は彼のご厚意でこのフライトが実現した。

空港図。

管制塔からの指示を聞きながら、重要な数字を書き込み、

デジタル航路をインプットすると、航路が決定する。

最新鋭の機なので計器もデジタル。

管制塔から飛行許可が下りたので、

ジョンウエイン空港の滑走路を加速すると2秒で空に浮き上がった。

軽いから離陸が速いのである。

操縦士と副操縦士、そして小さな2シーターなので、俺が副操縦士の席に座る。

向かい風が50ノットという強風なので速度が出ず、

そして揺れる。

軽く、小さいからだそうで、

気流に入ると一気にひゃーっと10mは落下する。

怖い。

手から汗が噴き出る。

高度15000フィート(約5000M)付近で酸素が薄くなってきたので、

酸素マスクを装着。

もちろん雲の上である。

機内の様子。

雪山を越えて、達人ブルースによる曲芸飛行も披露いただき、

(あまりのGに気絶しそうになって、とても怖かった)

なんとか無事に荒涼としたミンデン空港に着きました。

ニックは

「もう二度とこの飛行機に乗りたくない」

と何度もささやいていた。

俺も同意見。

機体が軽すぎるうえに、

シエラネバダ山脈の気流の変化がすごく、

乱気流墜落みたいなのを数百回体験したのです。

さらにはブルースがふざけて垂直に近い上昇を続けた後、

エンジンを切ったので、きりもみみたいに落下して、

声にならない悲鳴を上げた俺たちでした。

「もうこりごり」

着陸して安堵していると、

ジョンとマネジャーのドンが滑走路横でお出迎えしてくれました。

ここから徒歩30秒の場所にAVISO社はある。

(左側の建物)

しかもこの空港はゲートも何もなく、

飛行機が本社工場の横に置いてあるというのはなんともアメリカ的。

ジョンの車から出てきたのは、

待ちに待ったAVISOブラックダイヤモンド3の一号機!

開発のころからのデザインを知っている俺は感動してしまい、

涙が出そうになるのをこらえてカメラを向けました。

2号機シルバーもちょうど完成ホヤホヤ。

これが秘密のAVISO社製モールド型。

高熱高圧を加えて作る未来のサーフボード。

時は2008年であります。

創業者のトム・オモハンドロ氏。

ジョンのお父さんですね。

トムは飛行機の部品を作っていたそうで、

それを息子ジョンがサーフボード製作に応用したのです。

すごいなあ。

制作中風景。

特殊なAVISOシートを型に貼り付けていました。

高熱処理中。

化学工場みたいな音がしています。

塗装後、高温乾燥中です。

ファイヤーフライ、DVSをお待ちの方、もうすぐですよ。

↓これは将来に向けて開発中のテストボード。

「新コンセプトテクノロジー2050」は、

6’0″の長さのサーフボードの重量が2kg。

羽のように軽く強いサーフボードになるのです。

2010年での船木追記:

(何本かこの軽量ボードをテストしましたが、

結果、軽すぎるサーフボードというのは、

あまり機能しないことがわかり現在開発を中断中です)

(明日に続きます)


6 thoughts on “小波とBD2_偶然浦山哲也さんと_激速コロンビア400号機!_AVISO BD3初号機!_AVISO社本社&工場訪問中です!

  1. markee.

    飛行機気体、BD3とカーボンファイバー製ですね。
    強そうです。
    搭乗から飛行までドキドキですね~。
    機体が小さいので落ちる感覚は、ジェットコースターなんでしょうね。

  2. てつ

    こんばんは。

    もしかして、ヒコーキもaviso製ですか?!(笑)
    それにしも、スゴすぎる。
    avisoはできたてほやほやを、いきなり空輸ですか?

  3. manga

    Aviso~!製作工程を見ていたら乗りたくなってきました~!
    購入させていただいた逆真会道着と同じ!早く暖かくなってさり気なく鎌倉で着こなしたいです

  4. ふなき

    markee.さん、
    落ちる感覚は「墜落」です。
    怖いを通り越し、達観ですらあります。

    naminori-kozoさん、
    私もデシタ。 
    ぜひ!

  5. ふなき

    てつさん、
    そうです。
    できたてを空輸しています。
    三陸のウニみたいですね。(笑)
    飛行機もAVISO社製部品が使われています。

    mangaさん、
    ロングスリーブの上に重ねてください。
    umi cafeにもぜひ!