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特大号【波に乗ろうとし始めた人たちに】_サマースペシャル_(4350文字)

【はじめに】

私が波に乗ることを始めた頃は、

七里ヶ浜の手前にある、

江ノ島が見えるところに住んでいた。

およそ三十年前のことであります。

鵠沼は当時からサーファーたちで混んでいたが、

現在水族館があるところは誰もサーフしていなかった。

その程度の混み具合だった。

下の写真は何十年前のだろうか?

まだ誰もサーフしていない七里ヶ浜の絵はがきを見つけた。

天秤で持っているのは、

昆布かワカメだろうか。

関係ありませんが、

楊令伝で瓊英(けいえい)が日本から運んでくるのが昆布ですね。

原典(水滸伝)では、

瓊英は、田虎配下の女将軍ということだったが、

北方水滸では役割が変わっているのが興味深い。

話がそれました。

さて、湘南はご存じ相模湾内にあるので、

限定的にうねりが届く。

「波が出たらいいなあ」

そんなことをいつも願っていたが、

待ちに待った波がやってきて、

岸からキリッと決意し、

「よし乗るぞ?」と沖に向かうと、

ズシズシと岸で見た時よりも大きな波があって、

いくらがんばっても前に進まない自分がいた。

「めげるな、根性だ、もう少し」

の繰り返しだったのがその頃。

逆にずっと波がなく、

専門用語で言うところのフラットな日が続いていると、

親戚のおばさんが、

「波は、風が強ければある」

と言うので、

それを信じて強風日に海に向かうが、

オフショアに吹かれた鏡海面に唖然とした記憶が残っている。

波乗りの上手い先輩が、

「波はNHKの天気図を見れば、上がる日がわかる」

と得意顔で言うので、

わからないながらも天気予報を見て、

各地の天気で

「明日の海上は波が高いでしょう」とか、

「南のち北の風」

という言葉に心を躍らせていた。

携帯はもちろん、波情報などはない時代だったので、

「明日の波は、海を見るまで誰もわからない」という、

牧歌的な時代だった。

夢を見るようにまだ来ぬ波を想像し、

膝サイズの波日にも

「オーバーヘッドのセットがやってくるかもしれない」

と水平線をにらんでいた。

精神魂論がしっかりと書かれた専門誌の写真を手本に、

大先生たちのコラムを食い入るように拝読し、

自己の波乗り啓発をしていた。

さて、ご存じのように波乗りは海で行うもの。

小さい頃「海は危険だ」とか、

「子供だけで泳ぐな」

と言われてきたのだが、

じつはその通りで、

年を重ねれば重ねるほど、

波が上がったときに海は恐ろしいと感じられるようになってきた。

ただ、波が小さく、風が弱い日は、

そんな危険はどこかに吹き飛んでしまうほどに海はやさしく、

自分のボードと海底にさえ注意していれば、

楽しすぎるほどの時間がやってくるだろう。

寝る前にそんないくつかを思い出して、

にやけてしまうほどの記憶が得られていた。

波乗りは、この楽しい気持ちになることが大事で、

つまりは「笑顔になる」ということなのだが、

最近のサーフィンブームでは、

「真剣にやれ」ということがどこかで掲げられているのか、

日本のどのブレイクに行ってもみんなが神妙な顔をして波を待っている。
少し前までは、

「(みんなは)波に対して真剣な顔をしているのか?」

と思っていたのだが、

どうやらそうではないようで、

(武道関係のように)怖い顔をしていないと、

波に乗せてもらえないという説が浮上してきた。
そんな硬い表情をしなくても、

空いている場所に行く、

またはサーフする時間を選べば、

笑顔で波に楽しく乗ることができることをここでしっかりとお伝えしたい。
空いているブレイクとは、

波情報で評価が他より少し低い、

さらには潮が良くない、

風が合わない場所。

「逆もまた真なり」

ということで、波があれば俺たちは楽しめる。

自分の規定サイズよりも小さければフィンを外して、

フィンレスとして楽しんだりもしちゃいます。

友だちとボードを取り替えたり、

見知らぬ初心者さんにアドバイスをしてあげたり、

子供を連れていき、一緒に波と遊んだり。

こうして空いている場所は笑顔があふれている。

もし良い波でやりたければ早起きして、

みんなが来る前に波に乗って、

混んできたら移動すればいいわけで、

そのためにはウエットスーツのまま移動できるような支度も楽しくサーフするためのグッズであるといえよう。
または混んできたら浜に上がり、

ストレッチしたり、

昼寝をしたり、

雲を眺めていてもいいわけで、

そんなゆったり感を持ったごゆるりサーファーがこれから増えると信じている。

ニコリンサーフの良いところは

「人に伝播すること」。

楽しさが伝わるのは、

新時代の混雑ブレイクでさえもうれしく過ごせ、

よりよき、有意義な時間となることだろう。

みなさんの大事な余暇の時間を楽しくサーフしていただくためのヒントを詰めこみました。

サーフニコリストが日本中にひろがりますように切に願っています(^^)

さて、

序章となるこの第一回は、

「波を見る、流れる海を知ってニコリン」というお題です。

海は海水だけが満たされているわけではなく、

さまざまなことが潜んでいる。

まずは波。

波は水の塊で、

バケツに水を満たしてみるとわかるのだが、

たった一杯でもあの重さと量。

あれだけの水の塊が山となって進んでくるのをうねりという。

サーフブレイクにて、

そのうねりを見続けているとやがて崩れる。

うねりが崩れるときに乗ることを波乗りと言う。

うねりが崩れて動く泡となって陸地に向かってくる。

そして、

あのすごい量の水がまたどこかに散っていくのだ。

その戻る流れに乗ると、

または水が押し寄せていないときに沖に出ると、

それは簡単に沖に出られます。

まずは波を見渡せるところで全体を眺めてみてください。

うねりがどこからやってきて、

どの位置で、

そしてどのくらいの頻度で、

ということがわかるはずです。

そして水は波のない、

または波の少ないところを戻っていきます。

それから今度は風を気にしましょう。

沖から吹いてくる風、

岸から吹いている風。

または横から。

四方八方とありますが、

風が強い日は気をつけてください。

特に岸から沖に吹くオフショア風が強いと流されちゃいますから。

横風の日は岸にある目標物を決め、

そこから流されないように。

もし横に流れてしまったら一度岸に上がり、

またやり直してくださいね。

波情報の読み方だが、

文章内の腰とか頭というのは波高です。

その高さくらいの大きさを示します。

キーワードがありまして、

初心者さんは「トロ」とか「厚」というのに高反応してください。

これはトロ、厚=やわらかいという意味でして、

やさしい波です。

それと『速』という文字も見えますが、

これは波が左右に崩れるスピードで、

できればこの文字が見受けられない方がいいですが、

実際は砂浜地のブレイク(ビーチブレイク)ですと、

日々ほとんどに「速」が付けられるので、

そんな日は泡波を滑る楽しみを見いだしてください。

あと有効なのが「地形立て」という方法で、

砂浜を見てみると起伏がありますよね、

その起伏が沖にも同じようにあるのです。

だから岸が大きくえぐれていれば、

その先(沖)にも同様なえぐれが存在しているので、

そんなことを想像して浜を歩くのもいいいですね。

あ、波は水深が浅いところで崩れ、

深いところは崩れづらいです。

それをうまく利用するといいでしょう。

遠くから見る波、

そして近づいて確認する波。

色々ありますが、

遠くからでも実際の波が想像できるようになれば、

あなたはもう一流です。
酒場でエヘンと威張れます。

そして目を閉じて、

あの乗った波の斜面を思い出して、

それを肴とする夜はしびれるほど楽しいものです。この週末にでもぜひ!

これは有名すぎるほど有名なワイキキのクイーンズとカヌーズです。

ここはアウトリーフの定番で、

沖でブレイクして(赤いマルのエリア)、

インサイドはちょびっと深く、そして静か。

沖に出る際は水色のラインで、

波を避けるようにしてパドルアウトするといいでしょう。

その際にはどこまでも優雅にパドリングしていきましょうね。

風雅なるブレイクなんです。

青いラインはうねりの入ってくる方向です。

この日はダイヤモンドヘッドに吹き付ける風波が回り込んできて、

ささやかながら薄く届いているのがわかります。

次に

【リーフブレイク】

次に海底が溶岩だったり、

珊瑚礁、岩棚、岩盤等のブレイクを指します。

潮の満ち引きに敏感で、

ところによっては満潮時しかサーフできないところもある。

砂とは違って動かないので、

うねりの向きと大きささえ確認できれば波を読みやすく、

さらには同様のアプローチができるので、

絶好のサーフブレイクになりやすいのですよ。

そして【Beach break]

(ビーチ=砂地)

ビーチブレイクは、

風向きやうねりの大小などで地形が変わりやすい。

砂鉄質、白砂、細かい砂利などに分けられる。

三角州という地形となっていればいいのだが、

多くは平らな海底なので、

うねりの形によって崩れ方が左右される。

変幻自在な波の読み方が有効で、

さらには直感的に動いてみるのも効果的。

横や岸に堤防やテトラがあると、

潮流が出現するのでそこに地形ができやすい。

良い地形とは、

他の場所よりも浅くなっている箇所です。

その位置からブレイクがはじまるので、

波乗りには適しています。

波チェックの際は、

どこから崩れるのか、

または崩れたかを気にして、

その繰り返しが頻繁にあるようでしたらそれはいい波の証。

これは潮位によっても左右されるので、

パターンをつかんでみてくださいね。

[Point break]

たまに聞くポイントブレイクです

いわゆる岬波。

青い矢印は波がもたらす流れです。

この地形では横に離岸し、

そして沖に戻っていく。

こういった場所では、

離岸する際に水量が集まるので、

横への流れは思っているより強いのです。

海面がざわついているのは風の仕業で、

さらには海底の起伏も海面に出るので、

初めて入るブレイクでは、

海面の起伏を読んで隠れ岩などの謎解きにもチャレンジしたらいいだろう。

赤い矢印は、

最善とされる沖へのルートで、

流れに乗りながら波エリアから外れ、そこから沖に。

上と下の画像は別日、同場所のポイントブレイク。

こちらも同場所、別の日。

【波は毎日違うのです】

上の4枚写真は、

それぞれ同じ場所での違う日。

うねりの大きさや角度が違うと、

波は同じ場所でもこんなに変わります。

【最後はガッツ、根性】

波を読んだつもりでも、

実際にラインナップ付近でありったけの波をくらってしまうことがあります。

時にはあきらめることも重要ですが、

不屈の精神で沖をにらみつけて、

一心不乱にパドリングを続けることも大事です。

このおじいちゃんは、

この日は1時間かけて沖に出ることができました。

先輩に見習うことは多いです。

それではすばらしいサーフィンをお楽しみください!

深き精神世界もあります。

また明日!

すてきな土曜日になりますように。