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小説総論
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小説の美術たる由を明らめまくせば、
まづ美術の何たるをば知らざる可らず。
さはあれ美術の何たるを明らめまくほりせば、
世の謬説を排斥して、
美術の本義を定むるをば、まづ第一に必要なりとす。
(中略)
蓋し詩の題目に適する所の真正の物景は斯に一ありとす。
而して此一種は古今の詩文上に歴見して曾て廃せざる所のものなり。
即ち外間の物象、
人事の発蹤形勢等にして、妙に心神を発揮する者是なり。
詳に之を云へば、
外間に森羅せる所の品物及び天然不測の力と殆ど其競争を逞うする人間の真状、
人生忍ぶべからざるの悲哀、克勝、愛情、卓絶、高聳、
不朽の垂業を期する至切の志念、
天然と生存との至大、至変、至錯并に至神、
理外の範囲に属して宇宙を管理すと認識せらるゝ上帝神明、
天界茫々の形容、地理幽々の景況、歳月時季の順環、
人間社会、其君将英傑の存状、事業、変転、
国運消長の機を決する戦闘争競、
人間の開明進歩を任とする有力者の勤労、
人事に発する至大反常の現状等是に属す。
(後略)
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小説神髄より
坪内逍遥著(1885年、明治18年)
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未明に起き、
なぜかこの本が気になって開くと、
こんな文章に出会った。
126年前の硬い文体に思考が膠着したが、
「森羅万象の形容を表現せよ」
と坪内先生に言われているような気がし、
昨日撮った波写真の整理をしていた。
その中でもこの作品が気になった。
それは左に陸(サビタも小さく)、
中央に波、
そして右に海中が写っているから。
3つの事象が一枚になっているのです。
「三色写真」
と題名を付けようとしたら
その昔にあった三色アイスを突然思い出した。
こんなのだったかなあ、
と、フォトショップのブラシツールで絵を描いてみた。
所要時間3分のカップラーメンアート。
チョコレートのブラウン、
バナナのイエロー、
ストロベリーのピンクのアイスでした。
復刻されているというので今度探してみます。
あ、話が逸れた。
俺の話が逸れるのはいつものことなのでご容赦を。
大判プリント写真の依頼や、
その他作業が山積みになってきた。
忙しくて時間がないのもいつものことだが、
ビーチハウスにちらりと行き、
15分間のF-MONEY(SURF PRESCRIPTIONS)
セッションをしてきた。
この写真は今日のものではないが、
鋭い斬れ味のボードなので、極限まで切り出してみた。
軽快な乗味に昔を思い出していると、
先ほどのアイスの味が口の中に拡がった。
俺はバナナからストロベリーにかけての味が好きだったことも。(笑)
合成風味というのかな、
そんな味のお菓子が氾濫していた昭和40年代。
モロッコヨーグルまでも思い出したが、ここで止めておく。
さて、ノースハワイ。
二日前から貿易風が強い。
昨日の闘牛岬は小さかったけど、空いていてなかなか楽しかった。
島内でのAVISO人気が高く、
フレちゃんをはじめとして、
このシマブクロ、ブルース、ファーギー、
ピート、シャナン、ココ、デイブ、ランディ、
カムア、ラニ、マーク、ブランデン、ウエイン、
ランスと書き出してみるだけで15人もいた。
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波乗りに夢中なノアは、
海から上がると、
いつもこうしてイメージサーフしている。
こういったことが上達への一番の秘訣なんです。
時間が空いたらサーフスタイルを確かなものにしてみてください。
シャドーボクシングというのがあったが、
シャドーサーフィングとなりますね。
たまにネコになってしまうノア。
さすがにエサは一緒に食べないが、
食べるふりをしていた。
ネコになりきっているのは気持ちが良さそうだ。
潜る練習をしているが、
そのときにカメラを持っていった。
海底の岩を持ち上げ、
歩きながら海底散歩し、息を止めていられるだけ止めて、
そろそろかな?
と思ったところで岩を底に置き、
力を抜いてゆらゆらと、浮き上がってきて1回。
30秒ほど休んでもう一回、もう一回と、
10回くらい繰り返してワンセッション終了。
これは失神することもあるというので、
調練パートナーが必要です。
二人一組で順に鍛錬してみてください。
浮き上がってくるときの視界が神々しいので撮ってみた。
太陽は神さまだというのがよくわかる。
こうして調練しておくと、冬の大波が楽になる。
波側を泳いでいたら、
波の下、つまり気泡だらけの場所でホヌ(海ガメ)を発見した。
ホヌは、竜宮城に先導してくれているのか、
どんどん深みに向かって泳いでいったが、
もし、一緒に行ったら俺は浦島太郎になれたのだろうか?
そんなおとぎ話みたいなことを考えてしまうのは、
長らく海の中にいたからだ。
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あっという間に時間は過ぎ、もう週末ですね。
月曜日から暖かくなるそうで、寒暖の差にはご注意を。
どうぞすばらしい週末となりますように!
ALOHA
ALOHA
ALAHA
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