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高価有名波VS高価値無名波_(1133文字)

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仕事で世界を回っているアメリカとイタリア人のハーフの友人がいる。

これが例に漏れず美食家と来ているので、

「ジャパニーズフードのお気に入りはどこ?」

と質問をぶつけてみた。

彼は視線を天井、そしてライトや窓に這わせながら、

思いついたようにピカリとした表情でこちらを見た。

「寿司を食べるのならやはりスキヤバシだろうけど、

ウエストハリウッド(LA)でもCOOLなのが食べられるよ」

と彼が先日行ったSUSHIのおいしさを語ってくれた。

さらに彼がスキヤバシと言うので、

“Jiro Dreams of Sushi”(すきやばし次郎寿司のドキュメント映画)

を見たことがわかった。

そのままステーキ話となって、

「ニューヨーク、テキサスにおいしいのがあって、

待てよ、世界で一番おいしいのをこのあいだ食べたな」

というので、きっと日本だろうと待ち構えていたら、

そこはカリフォルニア、サンタモニカにあるという。

「どうしてそんなにおいしいのですか?肉質、焼き方?」

「もちろんそれらも完璧なんだけど、

40日間も肉を熟成(Dry Aging)させていて、

それが決め手なのではないかと思うんだよ。

そのセンターコアのフィレを食べたけど、

思い出すだけで立ちくらみがするほどの味だった」

「へー、世界を回ってきたあなたが言うのだから間違いなさそうだね、

今度行ってみたいなぁ」

「絶対行ったほうがいい」

スーパーカーに乗る彼が行くレストランは、

驚くほど値が張るのだろうから、

いつか機会があったら行ってみたい。

ワインやチョコレートもそうだが、

高価でおいしいもの、

または安くてもうまいものと、

ふたつのおいしいものがあるとすると、

俺は普段は安くておいしいものをいつも探している。

次に波を食に置きかえてみると、

値段がない代わりに、

有名かそうでないかの価値が付けられていると思う。

みなさんもご存じのパイプラインは有名で、

そしていつも混んでいるブレイク。

ここにあるトレッスルズ、そしてリンコン岬も同様で、

それはまるで混雑の代名詞のようである。

みなさんもご存じのように俺は有名ブレイクにはほとんど行かない。

トレッスルズも最後に行ったのがいつだか忘れてしまったほど。

価値があって、価格の高いステーキ

=(イコール)トレッスルズ波とすると、

理解できるのかを考えてみた。

そこでうやうやしく波に乗るのだったら、

無名ブレイクで楽しくサーフしたほうがいい。

そんなことを考えたのです。

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価値は大事だけど、

自分で感じる価値が一番大切だし、

重要なのだと思います。

さあ、

無名波に価値のあるサーフィングをしに行こう。

無名だけど、

自身にとって大きなもの、

そんなことを考えたのでした。

それではまた明日!