こんにちは、
こちらは突然春を飛び越して夏になったようです。
気温35度、水温18度、
これはまるっきり夏そのもの。
このままこの陽気が続いてくれたらうれしいです。
しかし、まだ3月なのに変ですね。
無風、腰サイズ、すてきなログ日和でした。
「波乗りは20年ぶりです」
というYOSUKEさんと一緒にパドルアウトして、
フォードアーズからオールドマンズまでの長距離マンライ2本を得ました。
長いレイルラインからのトリミングで満たされる夕陽セッション。
他に塾生の前田さん、兒玉さん、
そして朝にはマコさんもいらっしゃいました。
□
さて、サーフボード話です。
オーダーカードを見ると、
Sクロス、Dサイズ4オンス、ボラン、
サンディングフィニッシュ、グロス&ポリッシュ、
カーボンストリップ、Uパッチ、耐久性仕様、
特急仕上げ、ティント、エアブラシ、
アークティックフォーム、USブランクス、
ホットコート、フィンプラグ等々。
詳細に対しての要求があり、
それを仕上げた職人がサインがして次の工程に進んでいく。
シェイパーの想いと、ユーザーの要求を合致させるべく、
突き詰めて働く職人たち。
粉だらけになって、溶剤を吸って、
手を汚し、傷つけながら作業していく。
きっとどの世界も同じだろうが、
華やかで楽しい世界を支える人たち。
そんなことが気になった日でした。
ライアン・イングル。
シェイプの準備としてプレシェイプというマシンカットがあって、
これを例えるとしたら魚を料理する前にウロコを取り去り、
切り身にする作業だと思う。
現在、ほぼ全てのプロシェイパーが、
このプレシェイプを利用している。
しかも切り身にするだけ。
せいぜい切り身の厚み、
角度、体積を求めているに過ぎない。
ライアンは自身のシェイプマシンがあるので、
それを掘り下げて、時間をかけるだけかけ、
さらにディテイルを求め、
ありとあらゆる数字を記録して、
最高峰の切り身を作りだし始めた。
その切り身は、
自信のシェイプベイに載せられて、
願うような詳細なるハンドタッチを展開し、
1本のサーフボードが完成する。
多くのプロフェッショナルが声を揃えて言うのが、
「良いものを作るには近道がない」ということ。
まさにその通りだと思う。
ハンドシェイプだけではなしえない正確さ、
そして精密感を下地にして、
独自の理論をボードに展開していく。
全く新しいアプローチがはじまり、
シャンパン、ニュートゥモロー、シェビィ、
ギャラクティックレーザー等の名作ボードが次々と誕生して、
サンクレメンテサーファーたちの噂となっている。
ライアンがCANVASパーチェス9’6″のシェイプを終えた。
ベイを出て、
どこにもぶつけないようにヴァイナルカーテンを越え、
通路を右に曲がり、ゆっくりと階段を上がり、
そしてデイブ・ネイラーのラックにそっと置き、
後は職人たちに託す。
こうして結束したチームワークでサーフボードは完成していく。
このことはいつかきちんとしたドキュメントとして追ってみますね。
レイルラインをカミソリで切り出している。
深すぎず、浅すぎず、
そして決して曲がらずにアウトラインに沿って刃を入れていく。
呼吸を止めてじわじわと進む作業を見ているだけで、
こちらの息が詰まってしまう精緻な世界。
ガラスクロスとレジンワークの達人デイブ。
気温と湿度を読んで硬化材を確実に操り、
硬化時間ぴったりに作業を終える。
硬化が早すぎるとクロスが伸びきらず、
長すぎるとフォームが樹脂を吸って重くなる。
「服と靴は樹脂まみれ、
どうしても溶剤を吸ってしまうので、
健康にはとても悪い」
という3K以下の環境だが、
サーフボード作りに集中する職人。
真剣に作業する人は美しい。
□
閑話休題。
「偶然ノアくんと会えました!」
ポイプビーチからのメールはNAKISURFファミリーの山本修平さん。
なんでも新婚旅行でノースハワイにお越しになったそうで、
しかもこのものすごくレアなSURFSURFSURFシャツを着ていて、
ノアもとても喜んでいました。
すばらしく、
幸せなご旅行になったようでなによりです。
おめでとうございます!
□
【オマケ】
インスタグラムでラッコの赤ちゃんと、
こんなむくむくシロを見つけました。
クレヨンしんちゃんの愛犬もシロでしたね。
シロの芸「ワタアメ!」が見てみたい。
タイラー・ウオーレン・ボードが空を飛んで、
成田に向かっているようです。
問題がなければ、木曜日頃通関でしょうか。
今週便にはCOLE、CANVAS、
そして前出のNATIONボードも一緒に旅しています。
みんなの想いをまとめあげたサーフボード。
どうぞ無事に届きますように。
■