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naki's blog

サーフボードは太鼓!?_(1365文字)

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こんにちは、

春の天候はめまぐるしいですね。

こちらは霧雨の朝で、

曇天オールデイ、夕方ちらりと晴れて、

また分厚い雲に覆われてしまいました。

週末までこんな天気だそうで、

ちょうど原稿仕事があるのでそちらに没頭します。

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夕方Tさんと一緒にソルトクリークは、

グラブルズに行きました。

「ボードないんですけど、何か貸してください」Tさん

「もちろんです。体重はどのくらいですか?」

「77kgです。実家に帰っていたら4kg太っちゃってハハハ」

「それならこのシングルフィンではどうでしょうか?」

「うれしいです。シングルはあまり乗ったことがないので楽しみです」

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サーフセッション後

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「どうでしたか?」

「いやあ、なかなか上手く乗れなかったです…」

「わかります、見ていてそんな感じでした」

「なんというか、ターンが足に付いてこない感じがしました」

「そうでしょうそうでしょう」

「ナキさんは何かわかるんですか?」

「Tさんはいつものショートボードと同じ乗り方をしていませんでしたか?」

「他に乗り方があるのでしょうか?」

「はい、ボードが替わると乗り方が変わります」

「それは意識的に変えているのですか?」

「そうでもあるようで、そうでもないような」

「それはどういうことですか?」

「説明がむずかしいのですが、例え話でもいいですか?」

「いいですよ。大丈夫です」

「Tさんは楽器は何かできますか?」

「何もできませんが、太鼓なら叩いたことがあります」

「それです!」

「え、どういうことですか?」

「太鼓ってさまざまな種類がありますよね。大太鼓に小太鼓とか」

「はい」

「サーフボードを太鼓に例えてみましょうか」

「はい」

「例えば、Tさんは普段高音が出る小太鼓を叩いているとします」

「はい」

「それで太鼓が中太鼓の少し大きなものになって、

小太鼓と同じ音を出そうとしたらどうなりますか?」

「同じ音は出ませんよね」

「そうです。それと全く同じことを波乗りでしようとしていたのです。

ショートは小太鼓で、シングルフィンは中太鼓としたらどうでしょうか?」

「なるほど、意味がわかってきました」

ぼくは違う太鼓で同じ音を出そうとしていたのですね」

「そうなのです」

「なるほど、でもその太鼓の違いをナキさんはどうやって知っているのですか?」

「きっと太鼓と同じです」

「同じ、ですか?」

「はい、まずはそっと叩いてみます」

「なるほど、最初はそっと乗るわけですね」

「そうです。それで音を大きくしていくと、その太鼓の音が出せるようになります」

「これで長年の謎が解けました。自分はいつでも同じ太鼓のように乗っていました」

「よかったです」

「みんなボードが変わっても普通に乗っているのが不思議でなりませんでした」

「違う種類のボードにいきなり乗ることって、かなり楽しいですよ」

「深いです。ありがとうございました!」

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波に乗るだけですが、

乗るボードで滑走表現は変わってきます。

ご自分の好きな音を知り、

その楽器がわかったらサーフィングはさらに楽しくなります。

そして違う楽器にも挑戦してみると、

さまざまな音色を楽しめるようになります。

人生もそうなのでしょうね。

味覚も好みも広い視野を持とうと、

Tさんから逆に教わった日です。

それでは原稿に戻ります。

すばらしい日としてください。

今日もありがとうございました。

それではまた明日ここで!

ALOHA!