こんにちは、
全国で猛暑日が記録されたそうですね。
熱中症にはお気をつけください。
こちらも暑いです。
2週間ほど前に
ハリー・ホリディのバースデー・パーティ@彼の実家という日があったのですが、
ハリーのすばらしい人柄と、
私が大好きなアーティストなので写真を撮りすぎてしまい、
前編
『ハリー・デイリー(ホリディ)バースデーパーティ@オーシャンビーチ&サンセットクリフス前編』
https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/56197
中編
『ゴールドフィッシュ_人生最大のGF_メルローズ_ハリー・デイリー(ホリディ)バースデー中編』
https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/56194
と小分けしてしまい、本日ようやく完結編の掲載日となりました。
どうぞよろしくお願いします。
□
まずは夏波。
シーア(Seea)ベイブたちがそれぞれ、
フィンレスとログを持ってパドルアウトしていった。
女の子でフィンレスに乗るとは、
なんと勇敢なのでありましょうか。
フィンがないボードに乗ることはそれだけむずかしい。
Seeaリビエラを着たかわいい子が完璧なハングファイブを決める。
このレベルがサンクレメンテなのでありましょう。
Seeaページはこちらです。
https://www.nakisurf.com/swimwear/seea/
フィンレスの子はやはりどうにもならないようで、
波乗りというより、
波滑りとなって、体幹を鍛えまくっていた。
彼女はガッツというか、
日本式に言うと根性があってめげていなかったので、
すぐに乗れるようになるでしょう。
今日のマンライマスターは、アンディ・ニエブレス。
ヒゲを蓄え始めたので、
一見するとあのアンディとは思えないが、
正真正銘の彼であります。
少年だったのが突然おじさんになったようです。
彼のターンで気づいたのが、
ボードの端を踏むことによって、
ターンするという基本を越えた基本です。
フェイドからバックサイドの時はこうしてレイル側だけを加重していました。
やはりすごい。
さてさて、
ハリー・ホリディのお誕生日に戻ります。
ハリーの地元サンセットクリフスで、
彼のバンに乗って移動するのは不思議な気分でした。
彼のサングラスから見たハリー・ホリディ2014。
オーシャンビーチに泳ぎに行こうと浜までやってきて、
ハリーは泳ぎ、私はお昼寝となりました。
そのくらいのんびりとした日だったのです。
OCEAN BEACH全景。
iPhoneのパノラマ機能です。
かなり広い砂浜でした。
この駐車場にはCool Busというバスがいて、
個性的な色彩、
さらにはなぜかイカが描いてあって、
その奇抜さにはハリーも感嘆するほどだった。
日陰で寝る人。
ここが住居なのでありましょう。
イカしてます。
オーシャンビーチの裏は完全にサンディエゴの海岸世界。
昔この風景に憧れました。
Nickちゃんやumicafeの一平くん、
WCSK、弊社やざわが住んでいた郡であります。
このあたりには旧い車も盛りだくさんで、
カメラ操作に忙しかった。
ちなみにこういうときは絞り優先モードで、
開放より一段くらい絞って、
ISOはぶれないくらいの感度です。
ハリーバンはFORDのエコノラインというモデル。
対向車線を旧エコノラインが走ってきて、
ハリーはそれを興味深そうに見ていたのが印象的だった。
サンセットクリフスの海沿いに出て、
ある豪邸の前で、
「ここは禁酒時代にメキシコから酒を密輸入していたんだ。
家の中から海に出られる隠し洞窟があって、
ボートから家の中に酒を運び入れていたんだよ」
とあまり知られていないサンディエゴ歴史の勉強もさせてもらいました。
ハリー・ホリディの実家は、
ハリーの美術館となっていました。
こんなリビングルームは海が見え、
窓が大きく、風が抜けてとても解放的です。
ハリーのお母さんマリアンも芸術家で、
下のタンスは彼女が描いた作品であります。
ほんのりやさしくて、
なるほどハリーは、
こんなすてきなお母さんからアートの手ほどきを受けたのだとわかりました。
「発色が明るいキルトって、あまりないから自作しているのよ」
とこの大作を見せてくれました。
これもお母さんの家具絵。
これはその昔ハリーが
「Mom(お母さん)」という題名で製作したアートで、
ハリーの優しさがたっぷりと伝わってきます。
マリアンのアトリエ。
画具の整理整頓が完璧にできています。
見習わないと。
全てにアート。
全てがアート。
ケトルにも描いてしまうすばらしいお母さん。
ハリー・ホリディ(デイリー)アートの特徴は、
ナウシカ的と言いますか、
異形の生態系が出現し、荒廃した世界が描かれたようで、
ハリー世界とナウシカ世界が同一に感じます。
ハリーは破天荒に見えるが、
じつはとても真面目で純粋な青年なのだと感じた日。
私からのテキストもいつもきちんと返信してくれます。
ハリーが描いたコスタリカのポイントブレイク。
こちらは写実派で、
この画力があってのファンタジー世界だとわかりました。
ファンタジー家具。
サーファーの影と、
スプラッシュな木の影が一緒に溶けていた。
こちらの写実はニュージーランドに行ったときのものだそうで、
サンディエゴの少年が南半球の力強い波を見たときの心情が詰まっています。
ファンタジー世界↑↓
このモチーフは、
バハカリフォルニア南端のカボサンルーカスでしょう。
これはウエスタン・オーストラリア。
ハリーの人物画も大好きです。
ハリーが少年の頃。
真面目で聡明だったのでしょうね。
スケートデッキに描いたアート。
しかもなつかしのグラビティ。
これも彼の味がたっぷりと入っています。
ハリーのお父さんはモーターサイクルマニア。
メキシコの荒れ地をダートバイクで走る快感を語ってくれました。
カワサキが猛烈に好きなのだそうで、
日本人としてうれしいのです。
デイリー一家ジマンの
“世界一おいしいフィッシュタコス”ができました。
「熱いうちに早く早く!」
というマリアン。
ヒラメのフィッシュフライというか、フリッター。
キャベツと衣が渾然一体となっていて、北原白秋の
「愛の詩集のはじめに(1917年)」
の結びを突然思いだした。
———–
フィッシュタコス君。
何と云つても君は立派だ。
矢張り何と云つても正しいものは正しい。
之は全く人間が心をこめて作った人間の食だ。
さうしてここにある君は全く人間の滋養だ。
君のふくらみは熱く悩ましい。
さうして純一だ。
魂は無垢だ、透明だ。
おお、君は安心して君自身を世に示したがよい。
さうして更に世の賞讃と愛慕とを受けたがよい。
君は何と云つてもフィッシュタコスだ。
ハリー一家と君と。
おお今こそ再び私は涙を流して君を頬張る。
さうしてかみ砕き、私の一部となっていくのだろう。
おお、上天の恩寵よ、永久に私たちの上にあれ。
———-
食べものとは不思議であります。
中学校のときに読んだ文章が、
こうして35年後にサンディエゴで蘇るとは思いもしなかった。
けれど、これはきっとハリー家の愛が、
北原白秋の詩を蘇らせたのでありましょう。
「暗くなる前に作品を出しておかないとね」
ハリーは、
いくつかの最近の作品を実家に持ってきていました。
「ドノバン」とおどけるヒゲ。
この絵もドノバンみたいだね。
「日本に行ったときは何度もドノバンに間違えられたんだぜ」
とうれしそうにしていました。
ハリーのバン車内は、
彼の住居でもあり、アトリエでもあります。
ここで彼の世界が描かれているのですね。
すごいややっぱり。
ドノバンの真似をしましょう。
はい。
そっくりさん大賞。
庭から見える夕陽が一番だね。
ビールグビグビー。
なぜかカラヘオ・ステーキハウスのTシャツを着ていて、
それはノースハワイの近所のローカルTで、
そんなことにも驚きました。
夜が更け、
妹ジャッキーが作ったキャロットケーキがお誕生日のフィナーレです。
Happy Birthday to you Harry!!
ハリー、とてもすばらしい時間でした。
招いてくれてありがとう!
これからもすばらしい世界を描き続けてくださいね。
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サンクレメンテは湿気があったからか、
こんな夕陽色となりました。
けれど渇水は続いていて、
芝生の水やりや洗車には罰金が科されている地区もあるそうです。
水がないというのは人間にとって怖いですね。
輸送も大変ですし、真剣に雨乞いしないといけません。
こちらも夏まっただなかです。
ご自愛ください。
長くなりましたが、
本日の南カリフォルニア報告をここに終了します。
ありがとうございました。
また明日!
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