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naki's blog

週末の模様_ピザボード_ユルユル系サーフでハッピーサーフへの近道を_(2503文字)

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The Surfers Journal

Head Quater at Calle Del Cerro,San Clemente

サーファーズジャーナルのオフィスに行くと、

私の表紙作品が飾られていて、それは誇らしい気分にもさせられた。

新しい作品をグリーンルームフェスティバルで公開します。

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Tyler Warren’s The Pizza Board

こちらの週末は良い天気だった。

今日は月曜日。

夜半から朝まで雨で、10時頃から晴れてきた。

昨日は少し肌寒く、土曜日は夏日で、

それはまるで春の盛りのような日だった。

暗い時間から出発し、フォードアーズに行くと、

サイドウインドとなる南風が波面を荒らすのには十分なほど吹いていた。

ただ、「この風は止む」そんな予感があった。

時間をつぶそうとジャケットを着て、

さらに上からタオルを羽織って防寒対策をして、

世間話を求めて駐車場をさまよう人のひとりとなった。

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多分アザラシなどの海獣なのだが、

少し得体の知れない生きものが浅瀬を泳いでいた。

ワイルドライフ。

週末、しかもサンオノフレなので、

いつもの友人たちと、

そして多くの人たちと四方山話。

ただブライアン・ミラーだけは、

いつものようにひとりで先に入っていった。

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ブライアン写真を撮りながら、

サードウエイブコーヒーの権威とされるライアン・ヒメネスとコーヒー話をし、

さらには聡明な編集者がロスアンジェルスから訪れていて、

その彼女と話しこんでいくと、ミラーこと、ブライアンが上がってきた。

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彼のことは、

現行のNALU誌の見開きで紹介させていただいているが、

カリスマ的なハッピーサーファー。

彼曰く、このハッピーは天然由来ではなく、

波乗りをしたことによって、

ライフスタイルが変わり、食生活をも見直した結果でハッピーになったというので、

「ブライアン・ミラーの笑顔の作り方」

そんな内容のアーティクルが作りたくなるインスピレーションが沸いた。

ハピネスを人に伝えるのは、

各種の見本があれば良いという典型は、

古典ですらあると独りごちていると、

太陽が昇ってきて、それから少ししたら南風が止んだ。

予想通りである。

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こちらはブライアンの親友で、

前出したコーヒーの権威というライアン。

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今回、

私のZ1サーフスーツに興味を示し、

それでオーダーしてくれたアメリカ人初のユーザーであります。

それが評判となり、

みんなもオーダーし始めたのだから、

Z1新作開発という使命が楽しくなってきた。

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私はシェーン・マクファーソンから冒頭のピザボードを借り、

それでクネクネと波を滑る至福。

このボードは、

なんとタイラー・ウオーレン全責任製作で、

一見奇天烈に見えるが、

全てが理にかなっていて、

サーフボードとしての機能は高性能だとされる。

【正月特大号】タイラー・ウオーレンが乗る1966年式David Nuuhiwa Noserider_年末&お正月のサンクレメンテの食風景_(3150文字)

事実シェーン・マクファーソンは教会岬で、

他のサーファーを驚かせるほどのすばらしい波乗りを見せたことを思いだした。

マニアでなくても垂涎モノなのであります。(笑)

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Z1サーフスーツの来季プロトモデル。

“ユルユルがちなネックエントリーとぴったりのフィット感”

という相反する事項を合致させた新デザイン。

腕とふくらはぎの切り返しは、手足が長く見えるようにし、

膝、肘、肩、首のカットは、

「曲げる、ひねるという動作を容易にしてサポートする」

人間工学に基づいた石井ウエットスーツ博士論を完全踏襲。

加えて、腹部寸法を10%絞りこむことによって、

下腹が太ったように見えづらくし、

ファッション性にもやたらとこだわったZ1 Surfsuitsでございます。

既存のウエットスーツの先に行けたと思う。

さて、ブレイク周辺は多少の波があり、

イースター・ウイークエンドで浮かれたサーファーたちが多く集めていた。

これはつまり混んでいるということだが、

しかも夜明けから2時間吹き続けたサイドウインドですら、

この彼らの欲求を損なうことはなかった。

小説的な書き方だが、

私は直木賞を狙っているとかそういうわけではなく、

こう書きたい気分なのであります。(笑)

突然「村上春樹さん」というキーワードが浮かび、

さらには成田からロスアンジェルス便で、

隣に乗り合わせた人が村上さんの中国語翻訳を読んでいたことを思いだした。

さて、

週末の朝の混雑は、

週末でなくても「モーニング・クラウド」と呼ばれている。

これが落ち着くのはウイークデイなら8時頃、週末は9時頃だろうか。

現在夜明け時刻が6時40分なので、

6時半からパドルアウトしているとすると、

サーファーたちは3時間、

または2時間で結実するようで、

私はその時間から空いてくることを狙って入ることが多い。

ただ波が佳きときは波の良いブレイク、

例えばミドルストレッスルズとか、教会岬、

またはロッキーショア等に暗い内から出撃し、

誰よりも早くパドルアウトしているのだが、

「こちら側」

つまりユル系、ウナギクネクネ系のときは、

そこまでの気合いを必要としていない自分もいる。

これを解析すると、サーファーとしての別人格であるように思える。

さて、そのモーニングクラウドが薄くなるのを待ってからウエットスーツをゆさゆさと着ていく。

すでに太陽は崖を越えるほど高く昇り、

ジャケットなしでも寒くないほど気温は上がっている。

そんな状況でモタモタと支度して、のんびりとパドルアウトするのは悪くない。

週末にゆっくりと淹れるコーヒーのようである。

週末なので時間はたっぷりと、無限数の波に乗ることすらできるかと錯覚してしまう。

こんな日があることも波乗りの魅力だと思う。

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ピザボードでのんびりたっぷりと波に乗って、

お腹を空かしてしまい、

空想ピザスライスを食べる私。

ユル系サーフ、ハッピーサーフへの近道と見つけた日。

Have a wonderful happy day to you!!