Catch Surf Skipper Fish 6’0″ Minimal Fin
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ノースショアからリックがやってきた。
ハナレイ・リックと名を知られる稀代の大波乗りだ。
「波はきっと小さいよ。膝だね」
念のためそうやって半分程度のサイズを教えると、
「私は、無人でクリーンな波に乗りたいから膝で十分だ」
そう言ってやってきた。
お願いされていたココ・サンシャインクリームを渡すと、
「メンタワイ(インドネシア)では、
これを塗っておけば、波乗りだけに集中できました。
でももうすぐ無くなるところだったから、本当にうれしいです」
彼の息子にキャッチサーフからのステッカーをプレゼントすると、
それと引き替えというわけではないが、
彼の大好物の「ブレッドフルーツ(’ULU、パンの木)」をいただいた。
「177度のオーブンで2時間も焼きました」
というブレッドフルーツは、
まるでパンと芋の中間の食感だった。
それにQPマヨネーズを付けて食べると、
おいしいような、それでいて、
なんとなく抵抗があるような食味。
でもリックは「おいしいおいしい」と、
もったいなさそうに食べている。
食べ慣れると相当なるごちそうなのでしょう。
「私はあのピークがいいですね!」
はい、そこにしましょう。
Catch Surf Skipper Fish 6’0″ Minimal Fin
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「最高最高!無人だし、水もクリアで風もない。
これを俺は求めていたんだ!」
そうやって感激しているリックを見ると、
大波に乗ることを愛していても、
こうして些細なる波も同様に愛するのだと知った。
「マンライです」
そう言ったか言わないかはわからないが、
そんなキャプションが浮かんだ。
私の番がやってきた。
リックと同一のセッティング。
イナリーズの今日は、
ビーチに対して巻き付くような横波なので、
50mくらいこんなセクションが続いていく至福波。
イナリーズはすごい。
大波から小波まで誰をも魅了することができる。
上がってくると、
前出のブレッドフルーツをアップルバナナと一緒にバクバクといただいた。
島からの贈りものであるフルーツは市場に出回っていないので、
本当においしく、滋味あふれるものであります。
「シュー!」
と息を吐く音が聞こえてくるので、
見ると、リックがパワーヨガを開始していた。
呼吸が大切です。
傾けた方と逆側にも同量に負荷をかけて。
最初に決まらなくても、関節をずらしたり、
筋肉を揺らせば徐々にポーズが決まっていきます。
「このポーズは基本系ですが、達人の証です。
写真を撮ってブログに載せてください。
見る人が見たら、
私がジェリー・ロペス級なのを知ってもらえます。ハイ!」
シューー(息を吐く音)
そうやってリックはいつまでもヨガを続けていたので、
私は持っている村上春樹さんのエッセイ本を読むと、
そこには瀧朗のようなスカシ気配があり、
そんなこともうれしくなった。
晴れたアロハな日に乾杯!
スカシ(スカ師)についてはこちらをご覧ください↓
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