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naki's blog

【波乗りのシンジツを知る】ウナクネ式の位相_(1836文字)

昨日の外伝というかスピンオフに続き、

波乗りのシンジツというか、

大切なことをここに書いてみる。

San Onofre Area No name spot

.

これはサンオノフレ岬の横。

隣はサンオノフレ・レフトがあって、

その北に教会岬がある中間の無名ブレイク。

ここが上のようにブレイクしているのを見つけた。

しかも無人。

この目の前には50台もの駐車場が拡がり、

教会岬に行こうとするメインストリーム・サーファーであふれかえっている。

だが、

このブレイクを見ても無名スポットであるからか、

誰もサーフしていない。

ミラーと私は「あそこだ!あれでやろう」とパドルアウトすると、

やはり極上の波がやってきていた。

Catch Surf Skipper Fish 6’0″

Photos by Brian Miller

.

こんな極上波にスキッパーフィッシュでサーフするのは、

そんな誰も来ない、

無人スポットであるヨロコビと、

逆に有名ブレイクに群がるサーファーたちに

「こんなスポンジボードで良い波に乗るよ」と、

メインストリーマーたちに反したい、

という気持ちで選び出したものである。

逆に言うと、

「こんな極上波でもキャッチサーフで」と、

JOBこと、

ジェイミー・オブライエンが掲げる思想に傾倒しているのであります。

これは内外メディアが長年(もしかすると30年以上)かけて支配し、

掲げるそのサーフボードセレクト(メインカルチャー)への対抗文化の現れであります。

世間で伝えるカウンターカルチャーや

サブカルチャーがそれに一番近い言葉であろう。

JOBと書いたが、彼が起源ではなく、

その起源は、デュークボード時代のパイポボード、

ログ時代のシモンズ、サンディエゴフィッシュ、

そして現在のミッドレングスと、どこまでもさかのぼれるだろう。

そのココロは、

「メインストリームに反する意識がある個々サーファー」

というものであります。

大量生産的なるサーファーの価値観から逸脱した、

オルタナティブサーフ、

つまりウナクネ式といった「下位集団」のことであり、

それぞれの価値観を持ち、競争しない行動、

グライドやフロウと言った独自かつ、

伝統的な滑走様式などが、

本来の意味でのサーフィンとなって帰結している。

アメリカとオーストラリアのメディアでは、

「ハイカルチャー対オルナタティブ」という文脈において、

こちらの方式と、

メインストリームが対立するような言説が用いられているが、

むしろ、ウナクネとは、

支配的な文化(メインカルチャー)に対し、

マイノリティの文化事象を指す言葉として使われている。

さらには、

最近となって伝統的なメディアまでも巻き込みつつ、

遂に協奏時代がやってきたこととして注目されはじめた。

(巻末参照のこと)

また、オルタナティブサーフ・カルチャー、

つまりウナクネ式は、メディアが創り上げたメイン

(この場合はショートボードと、マルチフィンによるロングボード)、

が伝える商業的な主張とは異なる場合が多い。

このため、

メインを支えてきた知識人もこの文化に着目、

そして共感して行動しはじめた。

嗜好の多数を包括する多様化や細分化や価値観が一転することにより、

従来ウナクネ式と見られていたものが一般に広く評価されるようになれば、

“メインの一部であったものがウナクネとして台頭する”

という逆転現象も見られるようになっている。

最後に

それぞれのサーファーの行動を変化させる鍵は、

自己洞察であると考えられていた。

だが、ウナクネ式のフィッシュや

ミッドレングスによって洞察を瞬時に行うことが可能となった。

フィッシュやミッドレングスは、

これまでの自分の滑走世界を一挙に解放させるため、

それらの体験に衝撃を受けつつ、

意識が拡張されるというセンセーショナルな感覚を得るので、

各々は信者という形となって、普及していっているようである。

ここからは余談となるが、

事実、

サーフィング界で最も歴史があるメディア

『SURFER MAGAZINE』最新号では、

ウナクネ総帥アレックス・ノスト、ジャレッド・メル、オジー・ライト、

そしてクレイグ・アンダーソンたちを集めたウナクネ=オルタナ派の特集が組まれ、

メインとサブが逆転するという現象が始まっているのも見逃せない。

[予告]

こちら不定期連載の【波乗りのシンジツ】ですが、

次回はサーファーたちを滅ぼす『道徳自警団』についてお送りします。

Happy Surfing!!