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バリアンとサメとパンクロック_ヤマちゃんウナクネ修了式_サバジューマン・ルピア_生きていて良かったマンゴスチンの味_(2196文字)

ウナクネ・リトリートのヤマちゃんの最終日。

出発便が、エアアジアの成田空港直行。

つまり出発が翌0:50であるらしいので、

終日サーフできるのと、

ウナクネ修了セッションだからと、

スギさんが、このコンディションはクタリーフやろ、

いやメデウィーかな、うん、

アソコや、アソコに行きましょう!

そんな文体で朝6時にチャングーを出発して、

市場弁当やデザート等のいろいろを購入し、

計算すると、

この豚肉弁当はひとつ40円くらいであるらしく、

見た目が小さいのでふたつ購入したが、

食べきれないほどの量だった。

味はまんまバビ・グリン。

大好物なので身をよじらせながらいただいた。

スギさんが、県道だか国道を決死の覚悟で、

つまり対向車線からのバイクに正面衝突しないようにゲームのように避け、

なんとか、命からがら1時間50分かけてやってきたのはバリアン。

ここは大きな河口を持ち、

屈指のリーフブレイクとして知られている。

Balian, Bali, Indonesia

.

崖から、ワルンの合間から良いポイントブレイク、

岬波が見えて、ヤマちゃん大興奮。

到着すると、

信じられないほど良い波がブレイクしていた。

一同唖然とするほどの極上波。

ただ、三日間降った大雨からの流れ込みで、

茶色と黒の混ぜたような色の海だった。

そのおかげか、全くの無人。

だが、スギさんが、

「おかしいな、誰もいないわけないんやけど」

「いつもは何人かやっているんだけど」

「サーファー、あそこにいてるやん、どうして入らないんやろ」

そう訝(いぶか)しがられていた。

スシと書いてあるワルン(売店、食堂)の二階から波を見ようと上がると、

オージー(オーストラリア人のこと)の4人が波を見ていて、

この歴史的な波に対して盛り上がりに欠けていた。

How’s waves?

そう聞いてみると、

なんでも3匹のサメがブレイク周辺を泳いでいるそうで、

それで誰もサーフしていないようであった。

私はノースハワイ(カウアイ島)でサメに襲われた人を三人知っていて、

一人は足がなく、もう一人は腕がなくなってしまい、

さらには自分でも目撃しているので、サメの怖さは知っている。

ああ、この波に乗ることができないのなら、

目に焼き付けておこうと、崖の上のワルンで波を見ていた。

以前、純城が、

「(サメは)自身の感覚に頼れば、襲われるときがわかる」

とジェダイの騎士のようなことを言っていて、

実際にイナリーズ等で気持ちがざわざわするときは、

海に入らなかったことも多々ある。

しばらく波を見ていると、

海から受けるバイブレーションにも悪いもの、

畏怖する感覚は感じられなかったので、

「よし入ろう!あの波に乗ろう」

そう決めて、

タイラー・ウォーレンのビッグ・ドリーム・フィッシュにワックスアップし、

波打ち際に立って、もう一度自身の感覚を確かめてからパドルアウトした。

折からのうねりがあり、

さらには嵐からの風波がプッシュしていて、

うねりは終わりなきほど続いていた。

サメトリオは去った、

彼らの朝食時間は終わったと断定した瞬間でもあった。

サメのことは考えないようにと、

波だけに集中して12本の良波を得た。

Tyler Warren’s Big Dream Fish 6’7″

With Yohan Twin Fin

.

マンライであります。

ヤマちゃんは、

「最後の日ですし、これでヤツラにやられたらパンクロックです!」

そう言って、自身のパンクバンド『Mad Maniax』

ライブセッションに重ね合わせ、

ショートボードから乗り換えたミッドレングス・ボンザーで、

バリ最後の決死波を得ていた。

大マンライで上がってくると、

このオージーがやってきて、

「サメは平気なのか?3匹いると聞いたぞ」

「心眼とマッドマニアックスのギタープレーヤーなら大丈夫」

または、

「サメはあなたの内面を襲います。心技体が備わっていたら大丈夫」

そう言おうとしたが、

きっと意味を理解しないようなので、

「平気だったよ」サラリとそれだけ答えた。

上がってくると、

干潮となり、サイズは下がり、

サメが泳ぐだけのバリアン。

そして世界的なスーパーブレイク。

ルピアが切れてしまったので、

帰りに両替所に行くと、日本円が高騰していて、

1ルピア=127円となっていた。

3万円を両替すると、

なんと3百81万ルピアとなった。

サバ読みされた気にもなったが、

自分で計算機を叩いても同様なので安心し、

大金持ちになった気分で、

「サバイチ万と読めます。見てくださいこれを」

とスギさんに伝えたら、

「あー、あのー、そうだ!

ヤマちゃんのお土産を買いにそこのスーパーに寄りましょう」

そうやって話が逸らされた。

じつは、

ダライ・ラカ38世のウナクネ・カノン(正史、下記リンク参照のこと)

を書いてからというもの、

みなさんはそちら方面へ誘導されなく、

されたくなくなったようだ。(笑)

そのスーパーで見たのはマンゴスチン。

もちろん購入したが、

32年前に食べた、甘く酸っぱく、

なつかしのムチムチ風味が蘇り、

サメにやられなくてよかったと実感したのでありました。

Happy Surfing!!

タイちゃんのビッグ(ドリーム)フィッシュ。

【ウナクネ・カノン(正史)のリンク】

【特別特大号】ウナクネ・カノン(正史。ご注意:普通のサーファーは読まないでくださいね…)_(4038文字)