ウナクネ・リトリートのヤマちゃんの最終日。
出発便が、エアアジアの成田空港直行。
つまり出発が翌0:50であるらしいので、
終日サーフできるのと、
ウナクネ修了セッションだからと、
スギさんが、このコンディションはクタリーフやろ、
いやメデウィーかな、うん、
アソコや、アソコに行きましょう!
そんな文体で朝6時にチャングーを出発して、
市場弁当やデザート等のいろいろを購入し、
計算すると、
この豚肉弁当はひとつ40円くらいであるらしく、
見た目が小さいのでふたつ購入したが、
食べきれないほどの量だった。
味はまんまバビ・グリン。
大好物なので身をよじらせながらいただいた。
スギさんが、県道だか国道を決死の覚悟で、
つまり対向車線からのバイクに正面衝突しないようにゲームのように避け、
なんとか、命からがら1時間50分かけてやってきたのはバリアン。
ここは大きな河口を持ち、
屈指のリーフブレイクとして知られている。
Balian, Bali, Indonesia
.
崖から、ワルンの合間から良いポイントブレイク、
岬波が見えて、ヤマちゃん大興奮。
到着すると、
信じられないほど良い波がブレイクしていた。
一同唖然とするほどの極上波。
ただ、三日間降った大雨からの流れ込みで、
茶色と黒の混ぜたような色の海だった。
そのおかげか、全くの無人。
だが、スギさんが、
「おかしいな、誰もいないわけないんやけど」
「いつもは何人かやっているんだけど」
「サーファー、あそこにいてるやん、どうして入らないんやろ」
そう訝(いぶか)しがられていた。
スシと書いてあるワルン(売店、食堂)の二階から波を見ようと上がると、
オージー(オーストラリア人のこと)の4人が波を見ていて、
この歴史的な波に対して盛り上がりに欠けていた。
How’s waves?
そう聞いてみると、
なんでも3匹のサメがブレイク周辺を泳いでいるそうで、
それで誰もサーフしていないようであった。
私はノースハワイ(カウアイ島)でサメに襲われた人を三人知っていて、
一人は足がなく、もう一人は腕がなくなってしまい、
さらには自分でも目撃しているので、サメの怖さは知っている。
ああ、この波に乗ることができないのなら、
目に焼き付けておこうと、崖の上のワルンで波を見ていた。
以前、純城が、
「(サメは)自身の感覚に頼れば、襲われるときがわかる」
とジェダイの騎士のようなことを言っていて、
実際にイナリーズ等で気持ちがざわざわするときは、
海に入らなかったことも多々ある。
しばらく波を見ていると、
海から受けるバイブレーションにも悪いもの、
畏怖する感覚は感じられなかったので、
「よし入ろう!あの波に乗ろう」
そう決めて、
タイラー・ウォーレンのビッグ・ドリーム・フィッシュにワックスアップし、
波打ち際に立って、もう一度自身の感覚を確かめてからパドルアウトした。
折からのうねりがあり、
さらには嵐からの風波がプッシュしていて、
うねりは終わりなきほど続いていた。
サメトリオは去った、
彼らの朝食時間は終わったと断定した瞬間でもあった。
サメのことは考えないようにと、
波だけに集中して12本の良波を得た。
Tyler Warren’s Big Dream Fish 6’7″
With Yohan Twin Fin
.
マンライであります。
ヤマちゃんは、
「最後の日ですし、これでヤツラにやられたらパンクロックです!」
そう言って、自身のパンクバンド『Mad Maniax』
ライブセッションに重ね合わせ、
ショートボードから乗り換えたミッドレングス・ボンザーで、
バリ最後の決死波を得ていた。
大マンライで上がってくると、
このオージーがやってきて、
「サメは平気なのか?3匹いると聞いたぞ」
「心眼とマッドマニアックスのギタープレーヤーなら大丈夫」
または、
「サメはあなたの内面を襲います。心技体が備わっていたら大丈夫」
そう言おうとしたが、
きっと意味を理解しないようなので、
「平気だったよ」サラリとそれだけ答えた。
上がってくると、
干潮となり、サイズは下がり、
サメが泳ぐだけのバリアン。
そして世界的なスーパーブレイク。
ルピアが切れてしまったので、
帰りに両替所に行くと、日本円が高騰していて、
1ルピア=127円となっていた。
3万円を両替すると、
なんと3百81万ルピアとなった。
サバ読みされた気にもなったが、
自分で計算機を叩いても同様なので安心し、
大金持ちになった気分で、
「サバイチ万と読めます。見てくださいこれを」
とスギさんに伝えたら、
「あー、あのー、そうだ!
ヤマちゃんのお土産を買いにそこのスーパーに寄りましょう」
そうやって話が逸らされた。
じつは、
ダライ・ラカ38世のウナクネ・カノン(正史、下記リンク参照のこと)
を書いてからというもの、
みなさんはそちら方面へ誘導されなく、
されたくなくなったようだ。(笑)
そのスーパーで見たのはマンゴスチン。
もちろん購入したが、
32年前に食べた、甘く酸っぱく、
なつかしのムチムチ風味が蘇り、
サメにやられなくてよかったと実感したのでありました。
Happy Surfing!!
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タイちゃんのビッグ(ドリーム)フィッシュ。
【ウナクネ・カノン(正史)のリンク】
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