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naki's blog

ブログなので日記風に_(1836文字)

Ventura, New Chapter 2018 November

Catch Surf ®ODYSEA Skipper Fish 6’6″ Special Fins

Z1 Surfsuits The Wing 3/2 mm

Photo by Nacky (GoPro)

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サンクレメンテから車を北上させ、

LAX(ロスアンジェルス国際空港)を通過して北に3時間半くらい。

混んでいたら4時間。

そこにある波の水中ショットを得た。

サンクレメンテからベンチュラ北までは混雑する。

ロスアンジェルス国際空港を通らない、

フリーウエィ5のルートでもいいが、

悪名高きロスアンジェルスの渋滞が必ずあるので、

このくらいかかる計算となる。

私は余裕を持って、

途中ベニスビーチやコスタメサに寄り、

古着屋やオモシロストアでの色々も楽しい。

とにかく139マイル(約222km)の距離なので、

1マイル1分というフリーウエィ・タイムを適用すると、

深夜等で道路が空いていれば、

およそ2-1/3時間で到着するだろう。

そんな彼の地の極上無人波。

この波のことを2日前に

『ヘアカリ101ですぞ』と命名し、

この画像を冒頭に置いて、

キャプション、

またはタイトルをどうしようかと考えていた。

まずはこの波。

左からの南、

右からの北西が交わり激烈にウエッジする。

千葉のエックスがそうであるし、

御宿も奄美大島のオバマ岬もそうなる。

サンクレメンテのTストリートも同じ、

さらにはパイプラインやバックドアでもこの地形のセットアップ。

交わった辺は、斜めに伸びて、

そして動いていく。

パワフルな波だと、

走っていく、走る、奔る

そんな表現を使うが、

この日は、

南も北西のうねりは、

『か弱き波動』というささやかなもので、

そののんびりさは、

秋の麗(うら)らかな陽気と相まって、

まるで夢の中のような雰囲気を醸し出し、

私の記憶の中に細密に宿る。

膝サイズのふたつのうねり。

それが合わさるであろう場所で波を待つ。

波はたくさん来るのでどれにでも乗れる。

そうやって嬉々としてサーフしていると、

たまになんの偶然かわからないが、

胸サイズ、

なので波高1mくらいのマボロシの1本が現れた。

カリフォルニアで言う3〜4フィート、

ハワイで言う1フットの単位波であります。

普通のサーファーはこの単位を満たさないと、

「波が無い」と言ってどこかにいなくなってしまう。

けれど、

私は湘南でサーフィンを始めた身の上であるので、

膝あれば、楽しくサーフできることを知っている。

もっと言うと、

こういうときはどこも人が少なくなるので、

胸くらいあって混雑しているよりも小波や悪波、

または変な波で人がいない方を選択するサーファーのひとりであります。

また少しするとまた1本。

「膝波なのに、これまたいかに」

そんな『口上』のような語尾を思い浮かべていると、

しょう寅杉本さんの顔が浮かんだ。

出生地も風の由来が全く異なるうねりが、

偶然同じ強さで、ベンチュラまでやってきて、

自分の目の前で見事に重なった。

俯瞰、

鳥目線で見ると、

エックスという文字のようになっているのだろう。

その完璧なまでの造形に心を寄せられるのは、

これが自然の造型だからだ。

ウエイブプールでは、波をここまで愛せない。

ふと、この波を模したものを庭等に置いて、

いつまでも味わうというのはどうだろうか、

そんなクリスタルだか、樹脂製の何かを思い浮かべた。

けれど、それは液体ではないので、模造にもならない。

波は儚いから良いのだ。

これでいいのだ。

そんなバカボンパパの達観した思想が巡るのは、

私たち世代の思想基礎となっていて、

さらに糸井重里さん中畑貴志さんの秀逸なコピー

おいしい生活。
ケンカはやめた。だから、もう負けない。

そんな言葉群に感銘した世代であります。

アルプスの少女ハイジ、

8時だよ全員集合!

仮面ライダーと浮かび、

そしてその「これでいいのだ」は、

二郎くんたち世代の
「なんだ、かんたんだなと思いました」

に引き継がれているのだと、ちゃっかり帰結しつつも、

実際には深く考えさせられた。

さらにわかったのは、

この波から連想させる言葉群はエックス、

じゃなかったヘアカリ101波のように、

どこまでも乗っていけるのでありました。

で、最後になりましたが、

この波の英語名も完成しまして、

New Chapter(新章)

これはそんな自分自身の心象風景も含んでいるのでありました。

Happy Surfing!!