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naki's blog

【突然バリ編】波世界のドラマとバリの高間教授_(2222文字)

「波に乗る」
「波乗りをしている」
「波を探す」

これに

「真剣に」
「懸命に」

という副詞を付け、

さらに回数や頻度が加わると、

同じ波乗りでも違ったものとなる。

Ventura, California

.

波乗りは、

ご存じのように海かプールで(すごい時代だ)するもので、

ーーたまに川等でもされているがーー

そこに至るには多くのドラマが用意されている。

車で行くこともあるし、

飛行機、空港経由でその波に至る場合もある。

または徒歩。

海に曲がる角で、

サルの群れにカメラを向けたり(コスタリカ)することもある。

または幸運なるものは、

家の前がサーフブレイクだったり(JOB)し、

そこにさまざまな人が集うドラマもある。

©Google 2018

.

上の写真はバリ。

グーグルマップからのスクリーンショットだが、

この波に至るまでは、さまざまなドラマがあった。

この場所を見付けたのは、バリの高間教授。

彼のことは後述するが、

バリ滞在のいろいろをNHK連続テレビ小説の原作にしてもいいほど、

ありとあらゆることが起き、

多元なる要素がからみあっていた。

さらには国際的な素材だらけの物語群。

物語のことをエピソードというのだけど、

サーファーにとって大きなエレメントは波。

この教授が見つけたこの場所が好きで、

旅の後半は毎朝ここに行っていたのだが、

最終日に「この年一番」という大うねりが入ってきた。

この後、パダンパダン・インビテーショナルの大波、

そしてさらに歴史的な大波がやってくるのだが、

この時点ではそうだった。

(大波については巻末注釈リンク*3へ)

Catch Surf ®ODYSEA Skipper Fish 6’0″ Special Fins

.

そんなドラマの後に乗った波は、

かけがえのない友人を育んだ。

Catch Surf ®ODYSEA Skipper Fish 6’6″ Special Fins

.

前出した教授ことキョウジュであります。

(巻末注釈リンク*1へ)

今でこそ、

ウナクネ界では『ジローブーム』がやってきて、

日々彼の言葉で,

ウナクネ世間が一喜一憂(いっきいちゆう)していますが、

バリ時代はキョージュだったのです。

あの優しい口調で

「わかりましたか?」

そう言われると、

わかっていなくてもわかった気になってしまい、

「いいですか。自信が大切です」

そうたたみ込まれると、

最初にわからなかったのに、

なぜかわかってしまうという魔術だった。

これもスキッパーフィッシュ。

しかも同波。

このボードには品格ある歴史や、

史実もありますが、

それはまたいつかの機会に語りたいと思います。

さてチャングー。

ここには32年前にオートバイでサーフしにきたことがある。

その時は牛と川と土手しかなかったのだが、

今は開発されて、大混雑の様相となっている。

大型ホテルが建設されていて、

フォースターだか三つ星だと聞こえてきた。

ホテル予定地前に割と有名ブレイクがあるのだけど、

その横に新波を見つけた。

勝手に命名して、『ビッグロックス』。

浅ければ浅いほどよく、

6月の満、新月の大潮時にはこんな斜面になった。

Tyler Warren’s Big Dream Fish 6’7″

.

ここで活躍したのが、

タイラー・ウォーレンの新概念

『ビッグ・ドリーム・フィッシュ』。

「大きなフィッシュなんかイマイチだ」

そう思う貴兄がたくさんいらっしゃると思いますが、

3年後には、「あれは正しかった」

そう感じられると思います。

サイズのある波も良し、

そして小波もすばらしいと、よいことづくめです。

ただトルクがあるので、

シャキシャキ・シャッキーンといった、

小型高性能バイクのような乗り味をお求めの方に開発したボードもございます。

Eureka GT

5’11” x 20-1/2” x 2’ 5/8” 35.22CL

(このボードの詳しくは、巻末注釈リンク*2へ)

「究極のフィッシュを」

そんなかけ声で製作が始まったのが、

今から10年以上も前。

COLEがファイヤーブレードを創り、

ライアン・イングルがランボルギーニを誕生させ、

タイラー・ウォーレンはドリーム・フィッシュを提示した。

けれど、サンディエゴフィッシュのクラシックでもない、

ランボルギーニですら甘いということになって、

次に訪ねたのは、

トップクラスの造形力を誇る前田博士。

『エボルブ・フューチャー・シェイプス』

という銘サーフボードシェイプ&ファクトリーを主宰されていて、

「オープンマインドな性格と、その表現力は世界一ではないか」

という声が聞こえてきたからだ。

彼はその類い希なる造型才能と、

真面目で人のことを真摯に聞くという姿勢で、

私の具体化させられなかったイメージを形にし、

さらには超概念というレベルまで仕上げてきた。

前田博士近影

Evolve Future Shape Bay

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全体にこだわり、

細部のディティールを極めたフィッシュ。

それがエウレカGT。

複雑だったフィンセッティングも突きとめた。

寺院で撮ってみると、

その妖気が焼き付いていた。

バリはどこに行っても混んでいて、

他の島はどうだろうかと調べていたら、

このロテ島に行き当たった。

いつか、近日中に行きます

【巻末注釈リンク*1:バリとキョウジュについて】

超級クドゥング波と教授_POPEYE_40年越しのサーフボーイ_石田さんの銀座天龍_(2097文字)

【巻末注釈リンク*2:エウレカ開発秘話】

【特大号】未来のサーフボード、エウレカ_感嘆符だらけのインプレッション_ヨハンのフィン完成!_(2556文字)

【巻末注釈リンク*3:今年一番大きなバリ波】

Happy Surfing!!