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鬼気エネルギーの伝搬_ローリングサンダー1983よりポッツ。そしてガーラック_(1746文字)

少し前に『ローリングサンダー』というサーフ映画を見た。

それは用安という集落にブーちゃんという、

神戸は長田式のお好み焼きの師範がいて、

彼の作る明石焼きをいただいていると、

レーザーディスクがありますよということになった。

山下達郎がサウンドトラックを担(にな)った

“Big Wave”はないですかと聞くと、

「どこかにあったはずだ」とブーちゃんは探し始めた。

で、シャロンストーン、

フットルースと色々出てきたが、

お目当ての山下達郎サウンドは見つからなかった。

「サーフムービーにしましょう」

緑くんがそう言ったので、

冒頭画像のアルバムカバーのローリングサンダーを見ることとなった。

『地球は西暦2040年に環境破壊を起こしてしまった』

そんな設定で、

“元サーフィン世界チャンピオンのロビー・ペイジが、

サーフ昔話を子どもたちに聞かせつつ、

パイプラインであったり、

オーストラリアのA級ブレイクでの1980年代初頭の、

または1970年代後半のサーフ映像を映す”

というものだった。

そこに懐かしいサーファーたちが登場し、

緑くんと一緒に名前を当てていく。

ディーン・ケアロハ、サニー・ガルシア、

リチャード・シュミット、

リアム・マクナマラ、バートン・リンチあたりは簡単だが、

リッチー・コリンズやアラン・サルロ、

ジェイミー・ブリシック、ソートン・ファレンダー、

ジョン・シムーカ(シモオカ)あたりは、

当時サーフィンにのめり込んでいないとわからない名だろう。

始皇帝ハービー・フレッチャーはまだ若く、

クリスチャンとネイザンなどはまだ子どもだった。

まだティーンのケリー・スレーターまでもが収録されていた。

トム・カレンにトム・キャロルのビッグ2。

ロニー・バーンズとマービン・フォスターはまだ生きていて、

ショーン・トムソン、デレック・ホー、

ジョニーボーイまでいて、

まだ16歳頃のマット・アーチボルドが、

画面の中で跳ねるように乗っていた。

そのとき、

ポッツことマーティン・ポッターが現れると、

緑くんは、

「ポッツは日本でガー(ブラッドガーラック)と殴り合いの喧嘩をしました(よ)ね」

そうつぶやいた。

私はガーラックとASPヘバラで同宿したこともあり、

彼の不良ぶりには全員が辟易としていた。

電車に乗って夜な夜な六本木に行き、

酒臭く戻ってきてそのまま試合をして勝ち上がっていた。

酒も飲まずに真剣にサーフィンをしていた私たちにとってはある意味新鮮だった。

あの日は、

ポッツがガーラックをけしかける形で喧嘩がスタートした。

ポッツは、

「我こそがツアーの、サーフィンの先輩であるぞ」

「波乗りをなめるな」

日本人の私にはそう見えた。

少しすると、

彼らはサーフボードを武器として刺し合った。

「サーフィンでこんなことになるのか!」

そんな驚きがあった。

結果、互いのマジックボードは穴だらけとなった。

あのとき「波乗りの本質は暴力だ」と感じたことを思いだした。

各人の(多分自分も)「得体の知れないもの」があり、

たいていはそれを見せないように内蔵している。

“秘めるようにしていた「得体の知れないもの」が、
突然ほとばしるのがサーフィンだ”

と降りてきたのである。

得体の知れないものを動力としてサーフィンをし、

また私のようなものはそれを隠し持ち、

妖物のような波に挑む。

そんな機敏を知った。

サーファーはあくなき探求心と好奇心を持ち、

自分ではどうしょうもないほどのもの=波に挑むわけである。

ときに波は重量と圧力を増し、

速度を上げ、その威力と斬れ味を倍増させる。

計り知れない波に乗るためには、

自身が持つ得体の知れないもの、

つまり鬼気を持って波に向かわねばならず、

それを実行した暁(あかつき)には、

驚嘆、壮絶なるファンタジーが待ち受けている。

そんなことを思いだしていた。

Nation Eagle 6’8″

Photo by JN (@nakisurf_chiba)

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【ポッツのサーフリンク】

始皇帝の製作されたWave Warriorsからの映像で、

RVCAがリプゼントしていた。

ポッツのサーフ映像は1’44″から始まります。

これを再び見た私は、

自身にスクワット100回を課した。

これも鬼気エネルギーの伝搬だろう。

Happy Surfing!!