「これだ!」
「いや、あのふくらみが気になる」
「!?スルーして見てみよう」
「やはりあのふくらみは簡単に崩れるぞ」
「なぜだ」
「深いはずのチャンネルに砂が溜まってしまっている」
「それならば奥だ、奥のピークだ」
「黒い岩の前で賭けではないが、良い波ハンティングをしよう」
「そうそう良いのは来ないけど、絶対に来ないわけではない」
「他にサーファーは誰もいないし、来たら乗るだけ」
「シンプル」
.
.
(中略)
.
.
「来た」
「ショルダーの角度といい、こんな極上のうねりが来るとは!」
「待っていて良かった」
「ピークの中にある芯を見つけ出した」
「ギリギリまで波に近づいて」
「芯とテイルが合わさるようにボードを返し」
「出来る限り波の中に食い込ませるようにテイルを沈ませ」
「一気にインパクトパドル」
「グザバッ、グゴバッと二回だけ、
そして信じられないほど重くして、深く強く漕げ」
「(ボードを)波の下に落とすように、
自分も一緒に落下させながら立ち上がる」
「低く、低く」
「下に風が入る、レイルが合わさった」
「時間が止まった」
そんな思考のキャッチボールを思いだした。
Catch Surf ®Skipper Fish 6’0″ Taj Barrow Pro
TW Captain Twin + VEKTOR VT Trailer
Amamian Backdoor, Amami Oshima
.
奄美大島の前を大きな低気圧が通り過ぎていった。
激烈な雨が降り、
強烈な南西風が吹いた。
そして正午頃、
北西に向きを変えた強い風。
波は予想していた風波ではなく、
長周期波で来ていた。
低気圧の中心から奄美大島ぼ沿岸までおよそ200〜250km。
近くを通る低気圧なのに、なぜ長周期のうねりとなるのか?
推測としては、
この大きな低気圧は、
陸側に向けて猛烈な風を吹きつけ、
波の基になるうねり群を次々に創り出していた。
いや、創り出し続けた。
いわゆるセット波というやつである。
そのうねり群を待ち受ける沿岸側から、
うねり群を押しつけるほどの猛烈なオフショアが、
瞬時にうねりの凹凸やコブを除去し、
さらには整列させていたのではないか。
そんなことを考えながら波を待っていた。
すると、
波はまるでそのようにやってきては崩れていった。
これは数日前の嵐の始まり、
晴れているが海は荒れ始めていた。
[キャッチサーフからのお知らせ]
キャッチサーフ本社は、
カリフォルニア州サンクレメンテにあり、
ここはサンオノフレやトレッスルズ、チャーチ、Tストリート、
そしてサンクレメンテピアやステートパークを擁する世界有数のサーフタウンです。
このサンクレメンテのデルマーストリートに、
キャッチサーフの直営店2号店がオープンしました。
(1号店はラグーナ・ビーチ)
オリジナル・クロージングと小物の数々。
「ハイエンドに作り込む」
というのがテーマですから、
それはすばらしい完成度であります。
ボード群もこの通り。
NAKISURFもいつかこうなりたい。
キャッチサーフ好きとしてはもはや芸術。
このプロジェクトはじつは五年前くらいから進められていて、
物件待ちだったのです。
そのくらい良い場所にあるので、
サンクレメンテに行かれた際はどうぞお寄りください。
(デルマーストリート=サンクレメンテのピア通り)
さて、
奄美には『エブリワン』というコンビニエンスストアがあった。
数年前からそれがファミリーマートとなった。
調べてみると、
「宮崎、鹿児島両県に所在する全ての店舗は、
南九州ファミリーマートに経営譲渡された」
とあり、
つまり売却されてしまったのであります。
私はノースハワイで、
昔から伝わる伝統的なお菓子や軽食を売っていた
『メネフネマート・ラワイ店』が、
セブンイレブンに売却され、
それらお菓子や軽食は、
売ってはいるが、添加物だらけの、
味も色も重さも全く違うものになって涙した一人なので、
こういうのにはつい悲しくなってしまう。
さよならエブリワン。
嵐で出来た波は、
まるで大魚の鱗(ウロコ)のようになっていて、
ずっと見続けてしまった。
Happy Surfing!!
◎