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naki's blog

ボンザー思想と混ざり合う現実_嵐の奄美大島、東シナ岬の波報告_(1638文字)

ボンザーは思想だといつか書いた。

(巻末リンク*1にございます)

アレックス・ノストや、

クリスチャン・フレッチャーから借りた真性ボンザーに乗ったとき、

なぜだか波乗思想=本来、波に乗ることで存在している本質が満ち満ちてきた。

または「充ち満ちた」という表記だったのかもしれない。

(このことはNALU誌に書き、このブログにも移植済みです。

 どうぞ巻末リンク*2をご覧になってください)

私は波に乗り続けている。

というのは、

現実の波に乗ることはもちろんのこと、

人気がないところでは必ずサーフィンの格好をして、

自分が波に乗っているのを思い浮かべている。

両膝を内側から外側に引き絞るようにし、

中腹からボトムまで降りる硬い斜面と、

自分に吹き付けてくる風を想像する。

湯沸かし機の前で、

ラップトップの前で、

(たいていは立って作業している。いわゆるスタンディングスタイル)

風呂場でやるときは足下が滑るので、

バックドアやイナリーズのような超高速波の想定とし、

自分がサーフボードごと吹き飛ばないようにと、

滑る足先でスタンスを結び、引き絞っていく。

この鍛錬のおかげで夢の中でも波に乗れるようになった。

今朝方見た夢は、

シェーン・ドリアンことD師範が現れて、

そこはノースハワイで、では一緒にイナリーズへ、

そしてソフトサンドリーフへ行き、

放心するほど波に乗っていた。

目覚めてからも夢に戻りたく、

現実との境を戻ろうとしている自分がいた。

Tyler Warren 1973 Bonzer 6’4″

.

少し前に台風2号が来て夢波に乗った。

上の写真の日だ。

で、

その思想サーフボードでこの現実の夢波に乗ってみると、

ボンザーで述べていた思想というのは、

現実的かつ実践的なのだと知った。

ここで興味深かったのは、

「思想サーフボードでこの現実の夢波」

という言葉です。

思想(理念)/サーフボード(現実)

現実の夢波というのは、

その現実と思想が混ざり合った状態を意味しています。

反義語というか、現実と理法が同等に会している。

英語で言うequality(対等)という表記が一番正しいかもしれない。

この混ざり合いのことを考えてみると、

「世は無常」
「諸行無常」

というふたつの言葉が浮かんできた。

常ではない→動いている。

宇宙全体、全てがことごとく動いている。

思想も動き、現実ももちろん動く。

これこそが、

京都東寺で見た両界曼荼羅図なのではないかとチラリ思い、

タキビシとラッコ旦那の顔を思いだしていた。

タキビシのトレードマークの袢纏と、

旦那が「おいどん」と自分のことを呼ぶことも。

さて現実。

海が荒れた。

東シナ海方面に行くと、

やはり岬周りがサーファブル、

波乗り可能なスポット群となっていた。

↑ 写真で見ればまともだが、

実際は流れと、

向かい風で沖に出ることは容易ではない。

↑ この崖の下は、

ドラゴンファーストと呼ぶ。

Bパスで喰らって、

流されると、この湾内に入ってくる。

↑ これはそのドラゴンファーストのインサイド。

とっても弱い波質なので、

ログやロングボード、

フィンレスやミニマルなどが楽しいだろう。

こうしてラップしながら入ってくる。

もっと書くと容易な波質なので、

自分が上手になったと実感するほど、

波乗りに適した波質なのであります。

Bパスまでたどりついた。

この波は例によって、

安倍晴明と蘆屋道満が同居しているような、

天国と地獄のような波質でありました。

これが今借りている軽バンで、

この中をキャンパーにするプロジェクトをしています。

詳しくはまたここでご報告しますね。

【巻末注釈リンク*1:思想ボンザー】

【サーフィン研究所スペシャル】いにしえのサーフボード編:タイラー・ウォーレン1973ボンザー@奄美大島_(2222文字)

【巻末注釈リンク*2:赤いボンザー(講談)】

【落語】赤いボンザー by 鰻楽_(3230文字)

【巻末注釈リンク*番外編:DFWについて】

【巻末注釈リンク*番外編2:バリー・マッギーについて】

【巻末注釈リンク*バンガイヘン・スリー:赤いボンザー原典日】

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