お気に入りのサーフボード。
大好きなブレイク。
そして手軽な波サイズ。
低い水温のおかげで夏の喧噪は遠くに行き、
どこまでも自分と向き合えるのを冬と定義している。
少し前の冬は大波や強い波と向き合う自分がいた。
その時、その時で冬の目的が変わるのもサーフィングの歓びなのだろう。
ボブシモンズのレプリカを見つけた。
1950年代のサーファーたちは、
どのように冬と向き合っていたのだろうか。
ウエットスーツがなかったというので、
海に入ることは大変なことだったのだろう。
満月、立春が過ぎた。
まだまだ寒いが、
暦の上では春がやってきたことになる。
立春について少し調べてみると、
「立春から立夏の前日までが春。
九州など暖かい地方では梅が咲き始める。
この日は寒さの頂点で、
翌日からの寒さを「残寒」または「余寒」といい、
手紙や文書等の時候の挨拶などで用いられる。
そもそも春とは、
”寒さが増さなくなった時期”として定められたため、
春の初まりは寒さが底を打ったということである」
みなさんもお気づきの通り、
春の芽生えみたいなのをこの満月から感じていた。
体が反応するというか、
少し軽くなったような感触があり、
まだまだ寒いけど冬は終わったのですね。
「これ以上寒くならないのが春」
その言葉が余韻のように残っている。
もし寒くなっても残暑みたいなもの、
つまり残寒だとされている。
これからは暖かくなるだけ。
よーし、春よ来い。
もう来たのか春。
ありがとう春。
朝濃霧の西うねり。
ミッチくんが「無風の276°です!」
SMSをくれたので、
クリークかピアか、
はたまたカラフィアかと悩み抜いて、
結局チャーチに行くことにした。
ボードは2本。
NATIONのSonic Boom5’4″と、
6’11″シングルフィンと三脚。
月曜日ミッチくんに体の軸の使い方を教えたら、
それがいきなりできるようになっていて驚いた。
聞いてみたらその練習を家でずっとしていたという。
想いは何よりも重要ですね。
ミドルス方面からどうしようもないほど上手なサーファーが現れて、
レンズをのぞくとタイラーだった。
昨日話したときに
「明日は満潮過ぎにチャーチに行きます」
と言っていたことを思いだした。
「タイラーは波に乗る芸術品ですね!」
というミッチくんの言葉に深くうなずき、
その流れるような、
気品あふれるグライドを望遠レンズから追いかけていた。
そういえば、彼がワイプアウトしたことを見たことがない。
それほどまでにコントロールされた波乗りというのもあるのですね。
世界は広い。
葛飾北斎 千絵の海 総州銚子に浮世絵からの操舵師を加えてみた。
それにしても下駄履きで、
銚子犬吠の荒波を越えていくのはいなせです。
180年前の日本にもタイラーのような漁師がいたのだろうな。
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