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naki's blog

【四国サーフ】Catch Surf Barry McGee_SR500で正行はピョン吉ライド!?_(2312文字)

台風一過とまではいかないが、

あの暴風雨は去った。

昨日のあの嵐の中、

新聞配達をしていた勇敢で、

勤勉な高知新聞の金山さんがやってこられて、

大切なメッセージを置いていかれた。

『終戦の日』

本当に終戦の日があって、

それが終わりだったということを知って欲しい。

戦争反対。

昨日の続編をここに。

じつはこのブレイクは、

去年の台風シマロンでもパドルアウトしている。

サーフィンとは、財産や名誉といった相対的な幸福から解放されるもの_(1133文字)

サーフィンというのは、

行でも修行でもなく、

正行(しょうぎょう)だと感じた尊いブレイクでありました。

それから一年経って、

あれから腕を上げたはずだから、

この波を再び乗ることは楽しみでした。

しかもあの日は台風接近に伴い気圧が低く、

(気圧が低いと気分がすぐれません)

波のサイズは倍はあり、

流れもこんなものではなく、

楽しくというよりは、

修行のような気持ちで厳かにパドルアウトしたのを覚えている。

今回は真夏日。

ほぼ無風、快晴、

そして友人多数というありがたき日となった。

パリで歯医者を営み、

サーフすることが大好きだというステファン。

普段はギタリ—などで、

ミッドレングスからログで波の上を滑っているそうだ。

ちなみにタヌーマンことタヌ君は、

自発的にビーチクリーンを繰り返していた。

彼はビーチクリーンに参加せずとも、

こうして毎日海をきれいにしている。

こういうのもタヌーマンの魅力であり、

社会主義共和制式の人たちには、

「あいつは協調性がない。けしからん」

と叩かれてしまう。

「ビーチクリーンも来ないでダメな奴だ」

そんなことを言う人は、

ゴミをビーチクリーン日しか拾わない。

どちらも正しいのであり、

どちらにも勝ち負けはないのだが、

残念な話であります。

All photo by Yoshi and Nacky

.

美しい波にはトゲがあって、

そのトゲとは岩で、

波面がやたらとゴボゴボしていた。

もっとサイズがあれば、

沖でブレイクするので、

深度は増して危険度は減る。

タヌーマンが、

「ナキくん、ここはボトムターン禁止ですよ」

「わかるよ。浅いんでしょ?」

「そう、ボクの知っている人はさ、

右足を岩の間に挟んでしまって大変だったと聞いたよ」

ぞわぞわするほど怖い。

テイクオフ・エリアは、

大岩が沈むボイルがあり、

このようにボコボコしているので、

ここに引っかかって、

ワイプアウトをしてしまったら、

岩場の中に放り込まれ、

ちょっとした地獄巡りとなるだろう。

Catch Surf ®ODYSEA x Barry McGee Pro 7′

.

ならば、

絶対にメイクすべく、

重心を低く、

リップの下に落とすようにテイクオフしていった。

この角度だと見えないが、

乗っていると、

岩が見えては消えていく。

岩が見えると体が硬くなる。

「岩を見なくする」

ノースハワイで覚えたテクニックを使って、

視界から岩を消してしまった。

ここは長いレフト波。

このサイズだと3段階というか、

3セクションあって、

上の画像は最終セクションをクリーンに形成し、

大団円となる。

第一段階、

第二段階とクリアして、

このように滑るのは気分爽快です。

Catch Surf ®ODYSEA Plank x Barry McGee Pro 7’6′

.

ナッキーも入ってきたので、

全員が心配していたが、

無事にテイクオフしていった。

すごい。

SO-AN潔くん由来のドラグラ・イズミくんもいて、

「波はまだまだ小さいな」

などと言いつつも、

オールドフィッシュならではのラインを描いていた。

さて、

葛飾柴又のしょう寅杉本さんが、

たった4日間の休みを弾丸でやってきてこの波を当てた。

かなりの気合いで乗る波もありました。

「お盆に晴れていて、波もあって、

友人だけだなんてありえません!」

そう言うので、

「それをさ、寅さんの口上で言ってよ」

そうリクエストしたが、

大渋滞で片道25時間の運転が効いているのか、

疲労困憊でそれどころではなさそうだった。

「苦あれば楽あり、楽あれば苦あり」

セカンドからサードセクションへの切り替わりがあり、

そこを的確に滑らせるナッキー。

「根性根性、ど根性だよ」

「何それ、ど根性ガエル?」

「そう、あいつはさ、練馬区の石神井公園で、

ヒロシのシャツに張り付いてしまったんだよね」

「詳しいね」

「はい、吉沢先生とガチで友人ですから」

「ほんま?梅さんの寿司が食べたかったね」

「宝寿司ですよ。あれは善兵衛さんの握り。梅さんは出前」

「本当に詳しいなぁ」

「今日はね、 “宝ずし海の家の巻”のピョン吉乗りするよ」

「予告ライドだね」

「うん」

これがその『 宝ずし海の家の巻のピョン吉乗り』だそうで、

なるほどフォームはピョン吉である。

「平面ガエルがさ、京子ちゃんとゴリライモを巻き込んで、

梅さんをヨシ子先生と南先生が取り合うんだよね」

「これがその平面ガエルのポーズだよ。

ピョン吉はヘビが怖いからさ、

それを逃げるようにプルアウトすると臨場感があるね」

その回をなんとなく見た記憶があるが、

細かいところまではわからなくて、

ちょっぴり悔しかったのであります。

そのピョン吉ライドが流行の兆しを見せ、

およそ33%の人(6人中2人)がその世界に入っていた。

そのもう一人とは、

しょう寅杉本さんで、

すっかりタヌーマンに感化されてしまった。

「しょうちゃん、

こういうのをタヌキに化かされると言うんだよ」

「え、まじすか。タヌーマンさん、かっこいいです」

彼もファンクラブ入会を考えているそうで、

そうすると、

会員11人確保は確実となってきた。

今そのど根性ガエルの登場人物を見ると、

タヌキ顔の五郎(学生服)が、

幼少時のタヌーマンをモデルにしたものだと、

仮説を立てた台風一過の美しい日。

Happy Surfing!!