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【サーフィン研究所・特大号】2+1→ツインのTW_ミレニアム・ファルコン号_(3870文字)

Tyler Warren’s “2+1″ / 6’5”

Nakisurf Original Twin

.

ECのボードを紹介しようと思ったが、

昨日の写真がまだあったので、

まずはこちらからスタートします。

特大号なので長いです。

うーん、

予測だが、

原稿用紙10枚くらいになるだろうか。

お時間のありますときにお読みくだされば幸いです。

2プラス1は、

ご覧のように

シングルフィン

シングルフィン・プラス・サイド

として使える。

そこで、

千葉北特有の緩斜面なので

シングルセンターを無視して、

ツインで使ってみたら?

そんなことでツインを実装してみた。

すると、

なんと、

やはり、

機動力が抜群に上がった。

この位置からこんな小回りができる。

こういうことは、

ミッドレングスが苦手とするところだけど、

全くそんなことはなく、

狭く、

緩い斜面でここまで角度が付けられた。

ボード自体の操舵性という特性が、

足とボードを密着させるので、

やたらと安定する。

リ・エントリー。

泡への切り返しですら、

ぐらりともしなかった。

サイズが上がるまでは、

このツイン・セッティングで通すと決心したセッションとなった。

センターに付けられる小さなボックスフィンがあるので、

ある程度サイズが上がればこれを。

さらに斜面が硬くなれば、

オリジナル・セッティングに戻すだろう。

【EC新作・ミレニアム・ファルコン】

ECからニューモデルが誕生したとは知っていたが、

実物を見てあまりの美しさと実存感というか、

そんな造型に恐れ入った。

これこそがフィッシュの古代であり、

または未来であろうか。

ECとは、

エリック・クリステンソンのことだ。

実兄はクリス・クリステンソンとなる。

この弟エリックは、

私たちと同じ*反抗文化主義なので、

兄と逆のことをすることを好んでいる。

*反抗文化=カウンターカルチャー。

(主流、または全体主義とは異なる文化のこと)

例えば、

宣伝広告費は一切かけず、

チームライダーもひとりもいない。

バカボンパパのように

「これでいいのだ」と言う。

全てはEC自身の感覚と、

ユーザーたちの真の声。

Brian Miller on EC Pelican 9’8″

.

ECファンはニューポート・ビーチに多く、

そしてサン・オノフレが次点、

カーディフ、マリブが同率3位くらいだろうか。

ECシェイプはそんな分布率である。

ECは、

サン・ディエゴのスキップ・フライから派生した

真のシェイパーのひとりでもあり、

スカッティ・ストップニクと共に育ったサーファーでもある。

このミレニアム・ファルコンに感じいり、

ECに連絡を取ると、

こんな返信があった…。

“You’ve never heard of the Millennium Falcon?

…It’s the ship that made the Kessel Run in less than twelve parsecs.” -Han Solo

これは、ハン・ソロの、

スター・ウオーズ・エピソード4でのセリフである。

業界きってのオタクで知られるECは、

私とギーク(マニア)話ができることを知っているのだ。

野球でもスター・ウオーズでも、

星雲の大きさや距離と、

公転率や直径とかそんなことである。

話を戻すと、

先ほどの英文は、

そのエピソード4 (新たなる希望)で、

ハンが、

オビ=ワン”ベン”ケノービに売り込む際のセリフで、

これは悪名高き小惑星群で知られる

ケッセル・ラン(密輸ルート)を

12パーセク以下という航路で飛んだと、

ハンがジマンしたのである。

これは、速度でなく距離のことで、

ミレニアム・ファルコン号の

高度なナビゲーション・コンピューターと、

ハン・ソロの類い希なる操縦術が成しえた偉業だと、

今日(こんにち)まで伝えられている。

ECはこのファルコン号の切り返しというか、

高速での操舵性にこのモデル名を思い付いたのだろう。

そして、

ECがハン・ソロをここまで好きなことを推察してみると、

天涯孤独のハンに自身を重ねている。

そんなことだろう。

前述したが、

兄とのこと、

父とのことやそんなことを聞いていると、

ECは自身の道というのを見つけ、

その極みに向かっている最中なので、

自分自身が孤独にさいなまれているのだろう。

ちなみハンは、

天涯孤独な故(ゆえ)にハンだけが名前だった。

(名だけで姓がなかった)

まるでおそ松くんの『チビ太』である。

帝国アカデミーに入隊する際に名字が必要となり、

受付係にハンは「天涯孤独」からの連想で、

「ソロ(SOLO)」と機転的に付けられた。

そこまで知った上で、

ハンの愛機ミレニアム・ファルコンという命名に涙腺が動いた。

ミレニアム・ファルコンは、

高速でジグザグできて、

加速も減速も卓越したボードデザインだとネーミングと、

持った感じで完全にわかった。

理解できた。

ピコピコ。

そういえばピコ太郎はどこに行ったのだろうか?

ラジオスターの悲劇や、

ルビーの指輪のメロディが浮かんでは消えた。

メールだった。

早速ECから説明文が送られてきたのだ。

仕事が早い。

The Millennium falcon is the product of abstract and reflective thinking regarding the nature of the traditional fish implemented into a longer rail line with fine tuned bottom contours.

ECの文章は長い。

句読点はないのか。(笑)

グーグル翻訳すると、

「ミレニアム・ハヤブサの伝統的な魚の性質に関する抽象的で内省的な思考の産物であり、

細かく調整された底の輪郭を持つ長いレールラインに実装されています」

グーグルさんも長いと思ったらしく、

中央付近に句読点を付けてきた。

かなり意味不明の文だ。

まるでDJタンテイを彷彿させる。

グーグル翻訳は、

もっと勉強してください。

そのくらい日本語がむずかしいのかもしれない。

そこで、

私がてきとうに訳してみますが、

サーフボードや、

サーフィン用語は英語であっても独特な言い回しがあります。

そしてまたオタクのECは、

スラングから転化した流行語以前のようなEC語を操ります。

「てきとうさ」をマシマシしつつ意訳してみました。

「ミレニアム・ファルコンは、私の抽象的かつ内省的な思考の産物です。

輪郭こそはクラシック・フィッシュですが、

細部までボトムを調整した長いレイルのボード・デザインです」

次の文は、

The result is pure speed and enjoyment.

結果、加速感と操作感が実現しました。

The falcon has become highly popular amongst those seeking a “Gentlemen’s fish” for point breaks or shapely beach breaks and really excels in waves with more slope or shoulder to them.

ミレニアム・ファルコンは、

ポイント・ブレイクや良質なビーチ・ブレイク用に

「従順なるフィッシュ」

を探していたサーファーたちに人気が高く、

または緩やかなオープン・フェイスの波

(訳者注:トロ厚)にとても優れています。

The very low rocker is brilliantly complimented

反りの弱いロー・ロッカーを基調としました。

with EC’s tri hull spiral vee bottom to provide lift and acceleration through turns.

さらに揚力を加速とするために、

EC独自の『トライ・ハル・スパイラルVEEボトム』を採用しています。

Tip your hat to the skipper as you cross country surf through every flat section of the wave and cover distances you never thought were possible before.

これは、

緩やかなセクションでもスケーティングができるので、

乗り手は脱帽することでしょう。

Twin keel or Futures quad controller fins or

フィンは、キールのツインか、または『フューチャー社のクアッド・コントローラー・フィン』を基調に考えました。

a similar speed dialer set up or even machado quads are recommended

またはスピード系フィン、マチャド・クアッドのセットアップも推奨しています。

for at least the first few voyages to let the rider adjust to shredding at light speed.

最初の数回の航海(ミレニアム・ファルコンでのサーフィンのこと)は、

光速の切り返しに適応できるようにサーファーはアジャストしなくてはなりません。

ヨーダの言葉を思いだしていた。

No different. Only different in your mind.

サイズは関係ない。そう思い込んでいるだけだ。

そうでした。

Happy Surfing!!