The Blue Dragon
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心象という言葉を使おうとすると、
どうしても宮澤賢治さんが浮かんでしまう。
それだけ心象世界にこだわった人である。
少し前まで高知県、
室戸岬にあるスカシーこと、
スカイアンドシー・ムロトに滞在していた。
このスカイアンドシー・ムロトの特色はなんだろうか?
そんなことを考えていた。
室戸岬。
朝陽と夕陽が海に沈み、
四国八十八箇所の内の3つ『室戸三山』がここにあり、
黒潮の風が育む野菜と果物は、
果てしないほど甘く、旨い。
深海からせり上げられた南海トラフという奇跡。
海洋深層水に多種多様な魚類。
そして空海の修行地でもある。
中でも異色というか、
ゲームチェンジャーだったのは、
「明星が口に飛び込んできた」
その舞台となった地がここ室戸岬にある御厨人窟だ。
およそ1220年前、
ここから空海と名が生まれ、
まるでフィクションのような史実がスタートしたのだ。
岬は真南を向き、
四国という一片の頂点を形成している。
霊御崎であるからか、
天変地異のような台風がやって来る。
電柱は地下深く沈み、
建築も職人たちが精魂込めて真剣に作ったものだけがある。
古代から人が寄り沿い生活してきた霊地。
そのパワーは計り知れず、
まさしくインスピレーションの源だ。
それがスカイアンドシー・ムロトの特色だろう。
清潔で、
安らぎと霊感、
浄化、刷新、呼応、拡張、夢、明日。
地の食材のエネルギーを採り、
室戸の水で全ての細胞を作り替える。
そんな地で過ごしたことに改めて感謝した七夕の日。
今日は晴れて欲しいが、蒸すような曇天だ。
前線が七日間も停滞し、記録的な大雨だという。
さて、こちらは鎌倉。
室戸から途中下車してやってきた。
この地の比企谷(ひきがやつ)一族の念なのか、
または十界曼荼羅に引き寄せられたのか、
またはヘア・カリフォルニアの予約が取れたからか。
おそらく後者なのだが、
ここにいると、
そんな歴史に入り込むのは、
鎌倉長興山という自然が、
この近代をいまだに感じていないからに他ならない。
そんな佳き地を室戸岬と線でつなぐと、
あそこもここも、
あの人この人のお顔が浮かび、
うれしくなった。
鎌倉といえばレンバイ。
レンバイの加藤野菜さん。
名店シェフたちが、
IKEAの青いバッグを肩に買いものしているのを見て、
料理好きな小島景さんのお顔を探してしまった。
小島さんは、
私がサーフィンを始めたときよくお見かけした人で、
ナチくん(珊瑚さん)とか佐藤くん、
裏さんたちの仲間です。
ムスターファというなすがままのネコも思いだした。
鎌倉カルディは商品構成がすばらしい。
レンバイから徒歩三分のエキマエ。
ちなみにレンバイとは、
鎌倉市農協連即売所の略称で、
加藤野菜の加藤さんが世に広めたと私は思っている。
加藤さんは、
ビームスの加藤さんであり、
ストリート・ファッションがまだ種子でしかなかったころから
マニア的視点で追いかけ続けている希有な人だ。
彼の家族が作った野菜がまた深き味で、
鎌倉野菜の頂点部分を形成し、
もっと書くと、
加藤さんは鶴岡八幡宮一の鳥居横にあるumicafe一平くんの親戚だ。
上の加藤さんと千木良さんの写真を撮ったのは、
11年も前になり、
その頃の私はショートボードに乗っていた。
Catch Surf ®ODYSEA Skipper Fish 6’0″
Nakisurf Original Twin fin + Vektor Fins
Photo by Tuna/マグヤン/DJタンテイ
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それは今はキャッチサーフの6フィートであり、
Catch Surf® USA Odysea 10’0″ Log Surf Camp
Photo by Tuna/マグヤン/DJタンテイ
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または小舟のような10フィートを愛するようになった。
Saint Karu/Hair California on
Catch Surf® USA Odysea 10’0″ Log Surf Camp
Photo by Fish God Saito
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私たちの周りで、
ログボードのマスターといえば、
クリスチャン・ワックであり、
瀬筒雄太くんやタイラー・ウォーレン、
そして聖式カルちゃんだ。
8ホテルのフロントにやってきて、
『フーディガイド』
という自分のコーナーの写真を撮るのが恥ずかしく、
画像を見ると、
やはりというかブレていた。
奇妙な感傷だ。(笑)
その藤沢駅南口の8ホテルの地上にあるのは、
ヘア・カット界の聖地『ヘア・カリフォルニア』。
コロナ禍で、
高知と藤沢をつないで『リモート・ヘアカット』をしていただいた。
(巻末リンクを参照ください)
だが、
量は削ぐことができるが、
毛先を整えるのはやはり難易度高く、
この日を待ちわびていた。
前回のカットからおよそ4か月は経つだろうか。
ヘアカットをしていないと、
やさぐれた気持ちになる。
かんたんに言うと、
髪の毛がバサバサだと、
着るものも何でも良くなる。
お酒の弱いカルちゃんは、
私が大のお酒好きだと思っているらしく、
こんなスパークリングワインを冷やしておいてくれた。
で、
みんなで飲みながらカットしてもらうことになった。
この日のみんなというのは、
ナッキーに瀧朗、
そしてパタゴニア世田谷店のアツシくん。
ヘア・カリフォルニアはプライベート・サロンだけど、
8ホテルの敷地内だ。
なので、
友人たちは8ラウンジや外のベンチで飲むというスタイルになる。
ちょうど6月の終わりでした。
このときは、
まさかこんなにも雨が降るとは思わなかった。
前回のジョージ・グリーノウ・カットの評判が良かったので、
「今回はそのグリーノウに加え、
ジョン・レノンのスターティング・オーバーというニュアンスも入れてください」
そんなリクエストにばっちりと応えてくれた天才カッターのカルちゃん。
聞いてみると、
こういうビンテージカットというのは、
ヘア・アーティストの腕の見せ所らしく、
なので、
多くのサロンが提案しないものらしい。
私は、
思想もライフスタイルもカルちゃんが大好きなので、
彼の提案を瞬時に採り入れてしまいつつ、
じつのところ彼にとって難易度が高いというのも気に入った。
まるで細野晴臣さんである。
ナッキーも伸びきった髪を落としてもらい、
タキローもアツシくんが外にいて、
後で法王も来られるという。
友人たちとヘア・カット目的で集まるのが楽しい。
カルちゃん、ありがとう!
気に入りました〜。
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【みんなでグループカット初回】
【巻末リンク:リモート・ヘアカット】
Happy Surfing and Happy Life Style!!
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