いやはや、
とんでもない台風がやってきた。
10号は、
英語圏だとハイシェンという名で、
海神という意味だと知った。
920ヘクトパスカルだなんて、
もはや神話ですらあり、
風速70mを時速にすると、
なんと252kmもあるという。
この風に乗って行けば、
四国から千葉まで3時間ほどで到着する。
さてSR500。
ここは内海というか、
オープンオーシャンではないので、
太平洋の外海がオーバーヘッドであってもここはさざ波程度だ。
だが、
この海神のように猛烈な台風が来たら別だろう。
SR500に到着すると、
サバ手で迎えてくれたのは、
細野晴臣さんのファンであり、
クレクレタコラとWBPを愛するシャチョー。
農家の信くんと同様に、
人格者であり、
「シャッチョのようになりたい」
とチュラさんたち憧れ、
尊敬され、
タヌ氏が恐れる立場の人であります。
NAKISURF&ドラグラ謹製の、
『ビンテージ・アートT』を着ていらした。
(巻末リンクに詳しくございます)
Don Johnston 7’2″ Pintail
.
シャッチョがガンを持ち出す波は、
やはり怖ろしいのであります。
社長さんのグラブレイルは
Ocean Liner Girl
社長さんの乗っていく
波の果てはフダラック
(この意味については、
巻末リンク*2を参照ください)
決死の心を胸に秘めてパドルアウトしたマグヤン。
3時間入って1本も乗れなかったのは、
20年ぶりだということで肩を落としていたが、
「この波で無事に帰ってきただけで上等です」
そうやって社長になぐさめられていた。
ティムさんがやってきた。
この界隈では伝説のサーファーであり、
偉大なる教育者であると聞こえてきた。
そのティムさんのファースト・セクション。
ここからセカンドに向けて一気に波が切り立っていく。
アンジェロもパドルアウトしてきた。
クリーンな波を選ぶあたりは、
さすが達人だと全員が感じいった。
8フィートの真正ガンを持ってきたアンジェロ。
グレイトサーファーであり、
勇敢で冷静で、
生後11か月の女児めいちゃんの父であり、
そして人格者のオーストラリアからの師範である。
一度上がって休んでいたら、
インドネシアからやってきたジョニーというサーファーと会った。
なんと、
NAKISURFでも扱っているサーフ・ヨギズの社長だという。
こちらのシャッチョもいるので、
社長がふたりになると、
ひさしぶりにタヌくんが現れた。
「こんな波はかんたんだよ」
そんな文体でさっとパドルアウトしたタヌ氏。
一同が大したものだと感動していると、
有言実行でかんたんに波に乗って、
セカンド・ピークのボイル・セクションで
「あれー」と、
かんたんにワイプアウトした。
この後、
相当の秒数上がって来ず、
一同、
どうして良いのかわからずにお互いを見合わせていると、
ようやくたって浮かんできたのだが、
水を飲んでしまったのだそうで、
それは苦しそうにしていた。
けれど、
タヌ氏は浮かび上がると、
咳き込む肺を抑え、
そのまま次の波に押されながら、
陸付近まで戻ってきた。
野性の勘というか、
獣の知恵というか、
すばらしい判断だった。
そんなわけで、
このボイル・セクションに
『セクションT』という名前が付いた。
どうぞよろしくお願いします。(笑)
さて私。
前日のWBPで肋間神経痛が始まり、
一度タイラーでパドルアウトしたのだが、
寝そべるだけで激痛が走っていた。
こんなときはキャッチサーフだと、
ボードを取り替えた。
Catch Surf® Skipper Fish 6’0″
Mega Quad
.
これが今回の台風海神で私が乗った最大波。
ボイルでデコボコだったので、
怖いというより、
『ハードロック・地獄波』
という歌詞のようだった。
この波はすばらしく、
なんと陸まで乗り継げた。
この写真を前出のチュラさんこと、
ベンチュラ・セイジに送ると、
「もはやこれはSR500ではなく、SR5000ですね」
そんなしゃれたことを言うので、
サイズによって可変する数字というのはどうだろうか?
そんなことをシャチョーと話していた。
例えば波が小さいと、
SR50になるとかそんなことだ。
地獄からの生還というか、
そんな安堵感があり、
過ぎ去った波乗道のことを想っていると、
汝(なんじ)は
チャウチャウドッグ
般若波羅密
そんな歌詞がなぜか浮かんできた。
明日に続きます。
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【巻末リンク:珍しいシャチョーT】
【巻末リンク*2:社長の果てはフダラック】
Happy Surfing and Happy Summer!!
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