ものすごい寒気が上空に来ている。
いまは室戸でなく、
土佐の西側にいるのだが、
「最低気温8°やで」
ターボー氏が、
妙にうれしそうにそう言った。
ちなみにターボー氏とは、
よく冷やしたクレイジーソルトを駆使するシェフ・ド・キュイジーヌであり、
黒潮町お好み焼き『まるや』の店主だ。
彼は、
ペンギン村政策を支持しつつ、
ミッド・レングスを愛するグレイト・サーファーだ。
さらに書くと、
そのジェーンさんのクレイジーソルトは、
4オンス缶であり、
豚バラ肉にのみ散らされているというのは、
あまり知られていない事実だ。
その寒気が、
海面から水蒸気を立ち上げた。
「あの霧みたいなのは、
ケアラシ(毛嵐)と言うんだよ〜」
ずいぶん昔に伊豆の直人さんからそう教えていただいた。
直人さんは、
吉佐美のリアルサーフの人であり、
前出のターボー氏と私と同じ歳の直人さんだ。
Tyler Warren 2+1 / 6’5″
Greenough 4A-9″ + VEKTOR VMK
.
ここは岩場なので、
岬町波と同様にサーファーは少ない。
本隊というか、
うねりは、
岩からのはね返りや、
海底の複雑な隆起によって、
良い波となり、
またはひどい波ともなる。
「波情報は、この波をどう評価するのだろうか?」
そんな題名でコラムが1本書けるほど、
多様で奔放な無垢な斜面だった。
そしてケアラシ。
黄金色の蒸気に包まれて、
波を待つ気分だとかそんなことは、
評価されるのかどうなのかが気になった。
□
閑話休題。
心の優しい人が東にいる。
その人から、
「軽い鬱(うつ)の人には、どう接したら良いのでしょうか?」
そう質問された。
「えー、みんな鬱か躁(そう)なので、
気にしなければ良いと思います」
「そんなものなんですね」
ちょうど真ん中の人もいるし、
誰にも優しく接してあげるのが理想だろうか。
読書の季節というわけではないが、
四国の偉人のひとり「やなせたかし」さんの、
ファースト絵本「やさしいライオン(1969)」を読んだ。
親子の絆を描いた傑作なのだが、
ラストが悲しすぎる。
人間社会を風刺されているのか、
ベースラインというか、
ストーリーに沿ってのものなのか。
ご存命中に
「このラストに隠されたいろいろ」
をじっくり伺いたかった。
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【巻末リンク:ペンギン村政策について】
Happy Surfing and Happy Lifestyle!!
◎