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【サーフィン研究所奄美支局】バックサイド・テイクオフの極意_いも餅と、タカシ&アユミ夫妻の序破急夢想流寿司_(2079文字)

Catch Surf® Skipper Fish Ⅵ 6’0″

Nakisurf Original Twin + Vektor VMK

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インパクト・パドルを波面に入れ、

背中を波底に落とす。

波の中に落ちたら、

レイルをラインを合わせて引き絞る。

バックサイドで、

波が切り立った系のテイクオフはこれだけ。

なので、

いつも同じフォームだと気づいた。

野球のバッティングみたいなものだろう。

最近狙いを付けているのがここだ。

リーフのショアブレイクなんだけど、

角度が南うねりぴったりで、

30mくらい走ることができて、

テイクオフはボイルたっぷりで表情豊かだ。

奇妙波というのかな、

決して混雑しないだろう宝石ブレイク。

砂浜に降りると、

足跡のない無垢の浜が拡がっているのも花マル。

笠利町の名店

「味の郷かさり」では、

節田のテツヒトくんが獲った「もずく」が売っていた。

テツヒトくんは、

やたらと陽気なサーファーでもあり、

緑くんとジャイアンたちの友人だ。

塩蔵貯蔵なので長持ちするものいい。

その節田の道の駅に来る大きな理由は「いも餅」だ。

今日はいつも売り切れている「紫いも餅」が売っていた。

私にとって紫は「マボロシ」なので、

売り場にフェイスがあるだけの季節商品だとずっと思っていた。

店員さんに聞いてみると、

「これもすぐに売り切れます」

そんなことらしい。

いつも「白」なので、

餅を巻く月桃の葉とのビジュアルがいい。

売り切れ続出なのもわかる気がする。

ありがたくいただいてみると、

あれ?

「白」のほうが10倍おいしいかも?

なんというのかな、

このいも餅は原材料の芋だけで作った「素朴感」がおいしさの要因だと思っていた。

原材料を見ると、

紫と白には大きな違いがあり、

それは「砂糖」だった。

白には一切入っていない砂糖が入った紫は、

なんだか市販のお菓子のような画一的で、

媚びたような像を浮かべる。

前出した波質もそうで、

私は人気のない、

独特な風味が好きなのだと再確認した。

先日タカシくん夫妻より

『Wレイキ』という珍しいトリートメントを受けたと書いたが、

長年のパドリングでため込んだ背中の疲れや痛みが取れたことに驚いた。

驚きつつ、

奄美サーフィン研究所号を点検整備していただいた。

超級整備士の長島さんと高野さん(右)は、

夜明けから9時までにメインビーチに行けば、

たいていは波に乗っている。

長島さんと私はセカンド・ピークであるジローズで一緒になり、

メイン・ピークには高野さんがいる。

この画像を受けた中村竜所長が、

「おふたりはフルスーツを着てサーフしてますね」

そんな慧眼を見せた。

さて、

コスタリカはハコ(JACO)にルーディさんが作った

スシの名店『ARIGATO』がある。

そこで寿司職人として日々ローテションで活躍し、

元々はオーストラリアで活躍し、

カリフォルニアに越し、

そのまま南下してコスタリカ、

そしてブラジルでもマキマキ笠巻さんと手巻き修行しつつ、

さらにオーストラリアまで、

ラウンド・ハウス・カットバックを決めるようにおいしいスシを広めた偉人がいる。

井岡タカシくんだ。

Wレイキの稿でも前出している。

現在は、

その17年間の修行を終え、

奄美大島で奥さんのアユミちゃんと、

『Cafeわくわく』を営まれる。

「できる限り安全な食材でおいしいものを提供する」

そんなコンセプトで突き進むタカシくんは、

2歳の禅くんのお父さんでもある。

ご縁があり、

その彼に渾身のお寿司をごちそうになった。

魚は奄美で獲れたカツオ、マグロ、アカマツ、イカの4種を、

それぞれ江戸前で仕込んでくれた圧巻の11貫がこれだ。

昆布じめ
醤油づけ
海苔の佃煮
煮こごりのジュレ
炙り(レモン・ピールあり、なし)
焦がしタマネギ
コチュジャン

そんな玄人ならではの工夫に、

地魚の滋味が寄り沿う。

タカシくんは、

魚を左手にワサビをつけ、

右手で黒糖ご飯(タカ・シャリ)をとって軽くまとめ、

ほぼ見えない速度で左手の親指がタカ・シャリの真中に空洞を作り、

伝統の本手十字返しでまとめる。

これは普段から動体視力を鍛えていないと見えないほど速かった。

伊東一刀斎や鉄火の巻平(©たがわ靖之)以来の、

しかも南米-中米-カリフォルニアと、

ダウンアンダーを経た「夢想流にぎり」をこの目で見ることができた。

まるで、

興兵衛寿司で修行した巻平が目の前にいるかのように映った。

最後はアユミちゃんが作った「豚汁」。

寿司とのコンビネーションもすばらしく、

いただくと、

まず良質の油が口に入り、

真剣につくられた味噌の風味、

そして味があるゴボウが心と連結するような序破急(じょはきゅう)味だった。

料理マンガもいいが、

料理ブログを書きたくなった。(書いてますね。笑)

奄美の師範は数人いるが、

まちがいなくその一人のアンディと、

マンダラ・コーヒー・ジャパンのステッカーと、

彼のAJシェイプのステッカーを交換すると、

早速車に貼っていただいた。

アンディ、ありがとう!

【巻末リンク:テイクオフの詳しくはこちらを】

【サーフィン研究所:テクニック編】バレル波の落とし方と自身の順番_土佐の鬼と美味_(2600文字)

Happy Surfing and Happy Lifestyle!!