サーフィンを始めると、
クマさんの心が優しくなったという。
「あの、スマグリはんは熊でなくて人間ですよ」
真面目な人がそう教えてくれた。
よく考えるとそのような気もするし、
やはりクマさんの*権化であるような気がする。
(権化、ごんげ:ある特性が具体的な姿をとったもの。化身)
「波乗りは船であり、同時に港である」
誰の言葉かは失念してしまったけど、
夜明けにひとり海に向かうスマイリー・グリズリーを見ていると、
こんなことを思い出していた。
『スマイリー・グリズリーことスマグリはんがマットでサーフするのは、
マキャヴェリズム(Machiavellianism)の反対側から世間を見ているから』
そう書くと、
「またわからないよ。そんなのは」
華厳さんにそう諭されそうなんだけど、
とにかく純粋な波乗りをしたいのだとわかる。
純朴なる滑走を支えるのは、
大自然の権化である波と遊ぶおだやかな歓びに満たされた心であり、
素材そのままを愛する気持ちだ。
有名人やブランド品を崇拝し、
メディアの言葉が全ての全体主義者たちとは、
一線を画す自由主義者だ。
毎日マットに乗ってサーフしているのを見るだけで、
そんなことがわかってきた。
感化された私は、
その「おだやかな歓び」にひたるべく、
クマビーチの岩場レフトにパドルアウトした。
ハワイのマカハで開催される
『バッファロー・ビッグボード・サーフィン・クラシック』では、
不動ポーズを4秒間取ると、
「卓越した技」として評価されるのだそうだ。
けれど、
私たちはこのガォ〜はお互いの挨拶とか、
ただひたすら気持ちよくてやっているだけなので、
ましてやコンテストで披露しようとは思わなない。
夜明けの暖色がなくなり、
直接的な太陽光線のころになると、
私のなかにうごめく文芸的な文体が霧散(むさん)していくのがわかる。
ナッキーもひとり森羅万象に向かい合い、
その回答を愉楽に変換しているように見えた。
土佐の西南に、
とんでもない生姜を育てる人がいると聞き、
取材しに行くと、
なんと農業林業二刀流の吉田さんだった。
農業天才であり、
モリモトDNAを受け継いだモリヤンをして、
「あの人は持っちゅうで」と断言する。
何を持っているのかというと、
運とか自然の力ということだと思う。
吉田さんは土と、
つまり畑と対話しているという。
実際に話しかけているのか、
それとも土のことを見極めているのか。
吉田農園さんのパンプレットを見ると、
こんなことが書いてあった。
*****
黒潮を育む海に隣接した土の力、
照りつける太陽、聖なる清い水で育てる。
土の健康に心を注ぐ。
「自然栽培」とは、
自然の力をいかんなく引きだす永続的かつ体系的な農業方式の呼称です。
肥料・農薬には頼らず、
植物と土が本来持つ力を最大限に引き出す農業です。
自然栽培は、
一切の肥料・農薬を使用しません。
オーガニック農法とは異なり、
堆肥や有機認証薬など、
その場所にないものを追加することはしません。
なので、オーガニック超えというか、
根菜と機能食品という両面から生姜を見て、
日本一の生姜を今日も目指します。
吉田農園
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『吉田さんの Green Hopper』
・自然農法のしょうがパウダー、フレーク
【使い方】
ジンジャーティー、チャイ、煮付け、料理へそのままふりかけて
奇跡の吉田さんが育てた生姜です。
生の生姜も1kg(3000円+送料)、
500g程度でお分けできますのでご相談ください。
吉田さんのお手すきのときに高知県から発送となりますので、
お届けまでお時間がかかることをご了承ください。
どうぞよろしくお願いします。
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【巻末リンク:吉田さんとお会いした頃】
【サーフィン研究所特大号】望月の吉田さんとスマグリはんの毛皮仕様_私が唱える適正体積値『ホノルル』試乗記_ネオ体積/フィン表面積相違と滑走の複眼考と多様な論_(2296文字)
【巻末リンク*2:クマさんについて】
Happy Surfing and Happy Lifestyles!!
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