10月20日の月は大安であり、
辛丑、
旧暦は9月15日、
秋土用入という望月だった。
18時を回ったころ、
それは美しい月が青龍寺の東の空から上がってきた。
吉田さんが現れた。
彼はヨシダッペさんとも言われ、
高校生の際は、
伝説の二塁手として甲子園を沸かせ、
いまは農林業のマイク・トラウトだ。
(人格者でもあるという意味もこめて)
農業も有機にこだわって、
「すばらしい生姜を作りはります」
とは四国の偉人タマちゃんの声だ。
調べてみると、
『グリーンホッパー吉田農園』と無印良品のサイトから出てきた。
林業、
つまり木こりとしての恐怖を吉田さんにうかがってみると、
「やはりケガが多いね。しかも重症になるから怖いよ。
いつまでもやっていられる商売じゃないね」
「おいくつになられるのですか?」
「61歳だよ」
「やたらお若いです」
「あの日やってたのはこれかぁ」
そんなことをおっしゃいながら、
キャッチサーフのスペシャル・モデルに目を入れてくださった。
吉田さんは、
純粋でオープンマインドで、
そしてハッピーサーフィンを愛するグッドサーファーだ。
「山に入っていて怖いものはありますか?」
「別にないよ」
「野犬とか幽霊とか出ませんか?」
「現場は大きな音を出すからな。あ、スズメバチが怖いよ。巣があったら最悪さ」
「へー。蜂なんですね。熊はいませんか?」
「(四国に)熊がいるのは剣山(つるぎさん)系だけだね。徳島。高知にはいないよ。あ」
「どうしましたか?」
「タヌ・ビーチに一匹おるね。そういやぁ」
吉田さんは、
タヌ・ビーチのニコニコ・クマさんのことを知っている気配だった。
ニコニコ・クマさんというのは、
スマグリはんこと、
スマイリー・グリズリーだ。
「これかっこええね。65(シックス・ファイブ)くらいかな」
スマグリはんはそう言って、
私の次の試乗用ボード66をつぶさに見ているのだった。
一緒にサーフ・セッションとなり、
外気温14度のなか、
スマグリはんはアネホ毛皮仕様、
私はアーバンのLSスーツ+トランクスでクイック・サーフした。
スマグリはんは、
法王と同様に敏捷で身体能力がとても高い。
なので、
このように1本目からバレルインしていった。
さらに書くと、
初乗りであろうとも、
このシックス・エイトのボードならパーフェクト・セッティングをするのはたやすそうだった。
(シックスエイトについては、巻末リンク*3をご覧ください)
「たやすい」とは、
「かんたん」と同義語だけど、
あえて使わないときがあるのですよジローくん。
「フォートナイトばかりやっていないで海に行こうぜ!」
また話が逸れた。
あまりの滑りに、
重い鋼剣をたやすく扱う騎士みたいな気持ちになった私は、
波のクリティカル・ラインの導入に忙しかった。
高速滑走がやけに楽しく、
ストールエリアでノーズに乗って加速するのか、
減速したいのかわからないサイケデリックなセットアップは、
1970年代のサーフ誌を見ていたからだと断言できる。
トロちゃんは最近何をしているのだろうか。
Corner surfboard Honolulu 6’6″ /43L
.
良い語句を並べ立てたが、
いつものように宣伝文句ではなく、
真からの言葉だ。
その証拠にNAKISURFではこのボードを扱っておらず、
商業的な動機でこのホノルルというモデルの
インプレッションを書いているのではない。
スペックを読むと、
およそ43リットルとあり、
これを先日の0.8推進適正浮力体積法に当てはめてみると、
体重53.75kgとあった。
なので、+−5kgあったとして、
48kg〜59kgサーファーへの適正浮力となる。
(この0.8については巻末リンク*4を参照ください)
信じられないが本当のことである。
ダックダイブもガンガンできるし、
サーフ歴が週一回程度で10年以下のサーファーがショートボードに乗りたければ、
このくらいの浮力は必要だ。
そして何よりも大切なのは、
明日、将来、未来に使う「本当のターン」、
またの名を「長いパワーターン」をこのボードで会得できる。
あまりというか、
ほとんどFUTURE社のフィンを所有していないが、
NAKISURFで発見したあり合わせのフィンは、
通常サイドに、
リアは『トレーラー・サイズ』だった。
もしかすると、
この大小がターンの良い結果を生むのかもしれない。
ラカ太郎くんは、
『ネオ体積/フィン表面積相違と滑走の複眼考と多様な論』
というのを卒論に書いてみてはいかがだろうか?
その研究や実験に協力したいとも思っています。
(中学校には卒業論文はないけど、
提出したら誰かにはよろこばれるはずだ)
ヒザもずいぶんと良くなってきました。
時間はかかるけど、
半月板損傷も自然治癒した一例として記憶いただきたい。
(およそ三年半かかって70%くらいの状態)
昨日ここに登場したコジやんがいくつかIGポストを上げてくれ、
これはその抜粋編です。
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【巻末リンク*1:両界曼荼羅】
【巻末リンク*2:昨年の両界曼荼羅】
【巻末リンク*3:シックス・エイトを千葉で乗ったポスト】
【巻末リンク*4:ネオ適正体重の求め方】
【サーフィン研究所特大号】夢波でミッドレングス考_『体重 x 0.8=適正ボード体積』_サーフ雑誌編集者のシンジツの適正体重_(2322文字)
Happy Surfing and Happy Lifestyles!!
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