こんにちは、
波があった週末だったようですね。
例年のことだが、梅雨の時期は波がないので、
ようやく海が動いたというところでしょうか。
こちらはあいかわらず波が小さく、
晴れて雨が降って、風が強い日となっている。
今日は年間祭日でも上位に位置する
「米国独立記念日(インディペンデンス・デイ)」。
あまり政策や祭事に興味がない長老フレちゃんまでもが、
「今日は自由を祝う日なんじゃよ」
ということで、サーフィンをしようではないか、
と海に来た。
だがサーフィンは毎日のことですから特別なことではないが、
まあ、そういうことにしておこう。(笑)
昨日から流行しているビーチハウス。
そのテーマパーク的な波に乗ってきた。
https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/13919
最近ノアが覚えたのが、この岩場からのエントリー。
なかなか浅く、危険な箇所を通っていくのだが、
「セットが来ているときならリーフに当たらないの」
というのが彼の持論であった。
昨日も書いたが、
このビーチハウスは、
沖で崩れた波がインサイドでまた再生する不思議なブレイクで、
要はセットも小波も、
全ての波に乗っていける乗り放題のバイキング波でもある。
上の写真はノアにスプレイをかけようとしたが、
少しフックの内側に入り過ぎていたようだ。
いつものように笑顔で波に乗るノアは、
インサイドではこんな斜面を見つけて、
仮想バレルを楽しんでいた。
たまにこんないい波もやってくる。
BWGの走りに感謝し、
ドッキーに電話をするが、
大祭日ということで、留守番電話直通となっていた。
ドノバンも同様で、
携帯電話の電源を切ってしまっても困らないのだろうか?
とお節介なことを思う。
波から転化した泡がやってきて、
それが段になって、また波になるのだが、
写真で見るといい波だなあ。
実際はあっという間の瞬間斜面なので、
この位置でターンをするのは至難の技なのだが、
ここでよくサーフしているノアはよくわかっていて、
こんなすばらしいセクションを得ていた。
もっと写真があるので、
明日整理してまたポストしますね。
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そうだ、今朝見た夢が暗く、
怖く、それは昨日見た映画に起因しているのだろうが、
なかなかに現代のサーフィング世界の状態を示唆しているようでもあり、
興味深いので、自身のためにも活字として書き起こしてみた。
少し硬い文体だが、
お時間がある人は読んでみてください。
この夢の中に出てくる
『君主』は誰だろうか?
ともう一度考えてみたが、
それはもしかしたら自分自身の中にある競技志向だったり、
虚栄心なのではないか、と帰結してみた。
いかがでしょうか?
ご意見やご感想もお待ちしております。
shop@nakisurf.com
にお寄せくださいね。
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今日もNAKISURFにお越しくださって、
ありがとうございます。
https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/13866
ガータンが昨日待ちに待った海に行き、
ウエットスーツを使用してきたそうで、
それはもう少ししたらレポートが寄せられることになっているので、
お待ちくださいね。
浮力体はどうだったのかなあ?
HAVE A WONDERFUL SUMMER!!
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【夢の話】
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俺はいつのまにか、
反豊楽乗党(*アンタイ・ハッピーライダーズ)に入党させられていた。
*日本語だとアンチになるはずだが、英語の発音はアンタイなのでこちらを採用。
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暗い浜で竹刀を担ぎ、
拡声器を持って少年党員たちへの波乗り指導する教官というのが俺の仕事だ。
確か俺は、昨日までは波乗り業界の左ウイングにいたはずなのに、
どこでどう間違ったのかはわからぬが、こちら側に来ていた。
この党は、超極右とも言うべきおそるべし思想で、
極端な自民族優越主義を唱えていた。
イタリアのファシズムや、ドイツのナチズムのこと、
冷たい浜で、そんな歴史を思い出していた。
事実、俺たち教官を指導する指導教官は鬼そのもので、
以前、俺が提唱していた
「ごゆるり」とか、
「ゆったり」、
「楽しく」という言葉の端を見せようものなら、
それだけで指導室に担ぎ込まれて、
当分立ち上がれないほどの痛みを受ける再教育を施されるのだ。
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「乗れ、乗れ、波に多く乗るんだ!」
「横を見るな、水平線だけを見て波を待て」
「一番多く乗ったものが勝者だ!」
「当てろ当てろ、少しでも速く滑るんだ!」
「トップを見据えろ、絶対に転ぶな!!」
そんな怒号が聞こえてくる。
俺も何か言わなくてはいけないのだが、
鈍い光をたくわえた瞳の無表情な少年たちを見ると、
これは教育ではなく、
鍛錬という名の拷問そのもので、
また大きく定義すると洗脳そのものだ。
と隠されたリベラル思考の俺はそう感じていた。
沈黙していると指導教官に睨まれるので、
「ぜひ!ぜひ!」
と声を張り上げた。
「ピー!!」
と大きなホイッスルの音。
実習が終わり、訓示の時間となった。
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教官は生徒たちを浜に座らせ、
彼たちを批判し、罵倒する。
「この下手!いますぐ辞めてしまえ!」
「当て込みの角度が足りないんだ!」
「テイクオフして、すぐに当てないと点は伸びないんだぞ!」
「速く、早く切り返せ!」
無表情の子どもたちの顔が一瞬曇り、
沈黙の中に苦悩が浮かび上がるが、
その感情はすぐに消えて、
不気味な無機質な表情に戻り、
「はい!!」
と大声で返答するのだった。
この党は、
「日本人だけでWCT(世界チャンピオンツアー)を戦える日が来るまで」
という極端な『自民族優越主義』が掲げられている。
『他国サーファー、享楽サーフの排外主義思想』
を核として、人権や思想の自由を正面から否定していた。
さらにこの訓示は党の方針が、
「(日本人サーファーだけで)世界のサーフィンコンテストを統治させる」
という帝国的な考えをつらぬくものであること。
それにしてもここまでの恐怖教育を貫き、
日本人だけで真のサーフィン帝国を築いて、
支配しようとしている君主はいったい誰なのだろうか?
そんな興味が沸いてきた。
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一日が終わり、就寝時間となった。
こうして、党の意思を強制的に従わせる全体主義的法。
そんな弾圧に荷担した日が終わる。
目を閉じると、
侮辱
懐疑
背信
蹂躙
孤独
という言葉が俺の中に氾濫した。
教官たちは黒く、重い言葉を少年たちに常時ふりかけ、
どのような感情も一切否定して、
サーフィンコンテストに勝つためだけの人間を育成していた。
ここには強権的な相互監視の管理の下、
強制収容所のように逃れられずに、
サーフィン鍛錬だけに明け暮れていた。
俺たち教官もそれは同様だった。
できることなら今すぐにでも逃れたい。
教育というのは、
元々は学ぶ意欲を支え、導くものであったのではないか、
と、リベラル世界にいた頃に学んだことを闇に思い出していた。
『コペルニクス的転回論』
という太陽中心説を唱えたイマヌエル・カントは、
「人は教育によって人間になる」
という言葉を残していて、
「サーファーは教育によって人物となる」
というのが正しいはずなのだが、
ここでの信念とそれらの鍛錬は、
俺の考えるものとは対極的に異なっていた。
何も自発的なことは教えずに、
ただただ押しつけるということ。
つまり自発的なる意欲を喪失し、
抵抗することを失わせる教育。
以前、深夜まで塾に通う小学生たちを日本の離島で見た。
眠く、うつろな目で授業を聞く子どもたち。
それに通わせる親は、
「この島の生徒の平均点は、
東京より低いからそれを補わなくてはならないのです」
ということを盾に子どもに勉強という名のエゴを押しつけていた。
「平均点、平均ってなんだ?」
さまざまで、
多様な能力を持つ人間に平均を求めていいのだろうか、と。
そして元来、波乗りには点数が存在しないはずだ、
ある場所(コンテスト会場)に行くと、
やれポイントだ、得点、
そして合計点数というのが突然出現し、
それが意味を帯びている。
そういえば俺もそんなことをしていた。
「この5点のライドを入れ替えなくては」
「次の波で8点を出さなくては」
「彼を右から出し抜こう」
「彼の奥に入らなくてはいけない。
でないと、いつかやってくるあの8点波に乗れないから」
などと。
そんな昔のことを考え、
前出したカントの唱えた太陽中心の世界、
と思い出したら太陽を一度も見ていないことに気づいた。
ここはどこなんだ?
どこだ?
と、重く暗い意識をふりほどくと、
俺は夢から覚めて、
このリベラル世界に戻って来ていた。
部屋の隅に俺の短いサーフボードが見え、
ちょうど夜明けの明かりが山の後から昇ってくるところだった。
よかった。
ここはみんな囚われてなどいない!
海に行って滑走してこよう。
自由が一番。
そうして笑顔で海に浮かんでいる俺たちは、
夢に出てきた党とは反対側の
『豊楽乗党』というリベラルで、
ごゆるりと、幸せな集まりなことを再確認したのですよ。
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