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ずっときて17話はこちら
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〜17号までのあらすじ。
1970年代、ノースショアに住む「ぼく」は、
タウンに向かう途中でマウイ島に住む美女夏子と再会する。
ワイキキでサーフする約束をし、
カカアコでぼくの気持ちを伝えた。
そのままフォード・ランチェロを走らせ、
ワイキキで友人のマイクからボードを借りて、
美しいワイキキの波を前にアロハに包まれた。
モアナの中庭からビーチに出て、
波打ち際まで歩いていき、
僕たちはパドルアウトした。
岸から20フィートほど行ったところで、
ぼくは10フィートのサーフボードの上に乗り、
夏子がやってくるのを待っていた。
白砂にブルーの海底が透けて見える。
リーフ周りの海水は淡いグリーンだった。
海底にある岩のひとつひとつが、
手にとるようにわかった。
モアナを出発した僕たちは、
ななめに、
ダイヤモンドヘッドに向かってパドリングをしていた。
青い空、
ダイヤモンドヘッド岬の上空に、
白い雲が浮かんでいた。
沖ちかくになると、
波が消える寸前のたわみがあり、
その一直線にのびている峰をななめに横切るように、
僕たちはふたつの白い軌跡をつけた。
それはまるで人生のようで、
すぐに消えていく儚(はかな)い線だった。
ラインナップまで来ると、
波はきらめくように崩れ、
たくさんの虹色をたずさえた泡波がパーフェクトに動いている。
僕は、
「君も海もすべてがビューティフルだ」
そう言って夏子を見ると、
「本当にスーパー・ビューティフルね」
彼女は、
美しい瞳でそう言った。
◎
終わり