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naki's blog

新春特別企画第一弾 Cole interview 2007-2!

イナリーズは少し小さくなったものの、あいかわらずGOING OFF!

あっ、一句詠めた。

初春に すらり伸びゆく 虹の道

ハナレイで元WCTランカーのカイポ・ハキアスと偶然会った。
ハナレイビーチでライフガードをしていて、ワイルアじゃないの?
と聞くと、昨日からの巨大うねりでここの流れがすごく、

救助件数が多いからヘルプしているとのこと。

こんな波でライフガードは命がけだろう。
まったくもってスゴイ島だ。
流されるのもあっという間だろう…。

さて、昨日のコールインタビューの続きです。

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(昨日からの続き)

船木:
次はボトムコントウァー(ボトム形状)ついて説明してください。

コール・シムラー:
今はシングルをセンターに据えてずばりと掘り、そこからダブルやトライに流している。
入る場所はエントリーロッカーの位置からバックフィンの手前までをコンケイブエリアとし、そこからテイルまでをVEEにして、ボードエンドで水を逃がしながらレイルワークを容易にさせている。
これには例外があって、ピストル(ガン)系のボードはロッカーが多めについているから、VEEは必要なく、そのままコンケイブで最後まで引っぱっている。
多くの人がコールデザインを誤解していて、ほとんどをダブルコンケイブだって言うけど、シングルが基本で、その上にダブルをあつらえている。
シングルコンケイブ重視ではないことは確かだけど、よく見るとダブル、トリプルとコンケイブをいかに複雑にして、なおかつ水量を均等に流しているのがよくわかるはずだ。
そのコンケイブについて説明すると、ダブルはボードを浮かせやすく、スケーティング(コントロール)がしやすい利点を持っている。
シングルはスピードを出せる。
小波用は深く、いい波用は浅くとね。
また、シングルだとこの波だと速いけど、今日はだめ、となるときがある。
それでその両方の利点を活かすように複雑にしているんだ。

船木:
エントリーロッカーの位置って決まっているの?

コール・シムラー:
およその範囲で決めている。
ボードの性格によって、少しづつ位置を前後しているが、基本はノーズから1’3”(約38.1cm )がその位置。

船木:
それではAVISO FFにも採用されたグラブコンケイブ(レイルチャンネル)について教えてください。

コール・シムラー:
あれはね、今流行のパラボリックストリンガーの原型なんだ。
レイル剛性を高めることによりターンの精度をアップさせられるのさ。
踏みこんだ時のしなりはそのまま、そしてそれにレイルが反発する。
反発すると、ボードのレスポンスが良くなるから波のポケットでより高度なサーフィングを可能とする。
考え出してからすでに6年くらい経っているけど、みんなようやく目を向けてきた分野だね。
最近出てきたFIREWIREもそれに準じているんだ。
そういえばFIREWIREボードって見た?

船木:
昨日メイヘムと一緒に製品版を見たところ。
サンプル版と較べて、安っぽいというのが印象だったなあ。
なんでも宣伝にみんな予算を使っちゃったみたい。(笑)
NAKISURFにいたダン・マンはサンディエゴ工場でこれを作っているけど、これから大変なのかも…。
まあある程度は売れると思うけど。

コール・シムラー:
売れるに決まっている。
なんでもタジ・バロウに10万ドル(約1200万円)もの契約金を出したそうだし、それで売れなかったらかわいそうだよ。
さて、そのグラブコンケイブだけど、そうやって木材を使用しなくても同様の伸縮と剛性が表現できるということをネイト(ネイザン・フレッチャー)と証明してきた。
環境にもやさしいしね。(笑)
これが入ると浮力が変わるのでは?とよく質問されるけど、同等の浮力だし、デッキ側にあるので何も問題ない。
パイプラインであれだけテストされてきたし、それには自信を持っている。
今までは性能を知られていなかったこと、そして金額的に少し高くなったからあまりみんなはオーダーしてこなかったけど、EPSパラボリックストリンガーやFIREWIREが話題になり出してから、オーダーが飛躍的に増えた。
みんな雑誌をよく読んでいるなあ、と。(笑)

(明日へ続きます)

↑これはコール自身のサーフィング。サーフィング誌の目次になっていた。サンクレメンテピアで巨体をうまくかがめてバレルイン。少年時代はディノやアーチと競っていた腕前は半端じゃない。


5 thoughts on “新春特別企画第一弾 Cole interview 2007-2!

  1. Fg

    いや?、インタビュー本当にお勉強になります! 知れば知る程、コールの虜になりそうです。 イナリーズ、世界最強のウォーターマンをも命がけにするとは恐るべしですな。(震)

  2. ふなき

    Fgさん、
    さっそくのコメントありがとうございます。
    イナリーズは普通のバレルの7倍のパワーだな、とはカイポ発言です。

  3. TAKEO

    船木さん、明けましておめでとうございます。 イナリーズはダテ巻WAVEですね!
    コールさんのインタビュー読んでると自分でサーフボードを作りたくなりました。
    15年前に1枚、凄く重い板を作ったなぁ~
    自分で作った板で波に乗るのは感激しますよ!

  4. cole723

    ん~コール様のお話はいつも興味深いですね。
    その板に乗れる幸せに感謝です。

    早く太平洋を渡って届かないかな~。

    そうそう、私達の友人の一周忌が過ぎました。
    先日空に向かって合掌を致しました。

    ナキさん、彼の魂も背負って気をつけてサーフして下さいね。

    頼んだよー!

  5. ふなき

    TAKEOさん、
    そうです、イナリーズはまたレインボウロールでもあります。
    自作サーフボードいいなあ。
    私は昔、近所の高校生が作ったボードに乗っていた時期がありました。
    変なブレがおもしろかったのです。

    cole723さん、
    そうです。
    この波は彼からやってきたのを知っていましたよ。
    あいかわらずすごいな、と深く感じていました。
    早いものですね。
    もう一年か…。