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【サーフィン研究所】3日間かけたロードトリップの収穫_ジェフリーズの難易度_(1944文字)

ノース・タマサキの波は、

ちょっとしたクセがある。

いわゆる

「(波先が)遅れる」

という、

野球でいうところのチェンジアップの動きを波がする。

波は崩れるのだが、

先だけが1拍(いっぱく)遅れる。

遅れると、

砕先だけが残る。

この波に入るのはちょっぴり難しい。

さて、

3日間をかけて集中して取り組んできたプロジェクトが終わり、

NAKISURF千葉に戻ってきた。

今回のプロジェクトは時間的な制約もあって、

割とチャレンジ系の難易度だったので、

GO判断には最後まで迷った。

けれど、

南系の風予想と、

快晴というYahoo天気のビジュアルを信じ、

「*不退転の決意」で突き進んだ。

*不退転とは、

退(しりぞ)くことはないといった、

いわゆるムネハリ状態かつ、

No hesitate.という心持ちのことだ。

運転時間を累積すると、

メジャーな移動だけで12時間もしていた。

郷愁的な理由(ノスタルジック・リーズン)から、

海沿いのルートを選択したので、

山道によって、

運転も少しだけうまくなった気がする。

泳いでいるとき、

潮位の動きを数度ほど感じた。

これこそが海からのメッセージのような収穫だ。

プロジェクトは、

波のショートムービー制作のための動画ファイルを撮ることだった。

陸からでなく、

海の上で波を撮った。

GoProも良かったのだが、

重いニコンD800で撮ったのは、

グランドピアノの感動を作品に使いたかったと、

ここに自己分析してみた。

今回は、

およそすべて美しい記憶を刻んだのだが、

ひとつだけ欠点がある。

それは多すぎる潮位だった。

未明3時だけに低い干潮があり、

ギリギリ朝陽時間だけが優しい柔らかい波がやってきた。

理想もあった。

それは太陽が天頂にあり、

青い海の、

白く砕ける水泡のプリズム反射を撮りたかった。

だが、

その時間は満潮なのと、

サーマル・ウインド(オンショア)が入ってくるので、

ざわついた波となってしまった。

うれしかったのは、

同じ歳で、

「波乗り」に向かっていまだ探求する人に再会できた。

自宅には、

42℃+〜という温泉水が24時間ふんだんに湧き、

見たことのない魚が釣れ、

波の高さがわからないほど透明な波に乗り続けてきた友人たち。

あとグルメ。

数十年かけてわかったのは、

南伊豆あたりは観光地であるためか、

誠実な飲食店が少ないようだ。

その結果、

まともな店にお客が群がり、

その繁忙に耐えられない店が次々と休業してしまう。

なので、

名店は行くたびに減っていく。

または前回までは名店だったが、

あまりの人気に慢心してしまい、

進歩を退化させたレストランもあった。

諸行無常なのだ。

各ビーチによって、

来訪者の歓迎度が違うこともわかった。

ある浜ではトイレ&シャワーが無料で完備、

駐車場もだいたい無料。

またある浜では、

駐車場とトイレは無料で、

ゴミ箱の設置も完璧だが、

水だけはどこにもなく、

または駐車場はほぼ有料(1000〜1500円)で、

水もなく、

トイレがコンビニエンスストアに頼る浜。

こんなそれぞれの区の、

海に来た人たちに向けての設定だった。

(地元民でも同じである)

けれど、

それはおいしい魚をいただき、

海藻たっぷりのみそ汁に感動し、

エイやサワラ、

ブリの幼魚たちと一緒に泳いだ。

車を停めた前に生息していて、

さわらせてくれるハンノーの良いネコもいた。

ハンノーとは反応と書き、

具体的には、

「ミ”ャーミャ”ー」というかすれた鳴き声がすると、

数分後に軽トラだったり、

外国人がやってくる。

ややあってこのネコが出現するという給餌システムがわかった。

ネコくんは多くの名前を持ち、

白いヘルメットとランドセルの少女にはタマちゃんと呼ばれ、

またはゴロッと転がったクロは、

逸品チュールチュールに服従し、

アラシという名前でレトルト生エサをもらい、

私にはムツクと呼ばれ、

ウルメイワシの頭を持ってきた老婆にはチビと言われていた。

ここに移住しているであろう欧米人には、

ガトーと声をかけられていた。

毛並み良く、

常設された海の家に生息しているようで、

もしネコに生まれ変わるのならこのネコをめざそうと目をつけた。

このようにロードトリップは、

外界探訪という気分であり、

普段の生活よりも危険の確率は増すが、

その見返りとして気づきと教えも多くあったし、

帰りに寄った銭湯の鏡では、

日焼けMAXの自身に驚くという収穫もあった。

さてさて、

NAKISURFでは、

シギーGがガチャガチャでcojicojiの銘品を当て、

TW氏謹製のドリームフィッシュが去った。

本日も2本が出発予定だが、

さびしいというよりも、

ボードがお店から出て、

海の上に浮かび、

波に乗ることを祝福したいと感じている。

Happy Surfing and Happy Lifestyles!!