少し大きくなってきた南うねり。
存在すら忘れていたホワイトハウスに行くとオーバーヘッド波だった。
時差ぼけなのか、疲労なのかはわからぬが、早起きできずに泥の中からはい出るように8時に起きる。
早くこの状態から脱出したい。
仕事も色々あって、その合間に先日サーフィンライフの屋良くんから聞いたケンケンさんブログに俺のことが書いてあるそうで「見た方がいいですよ」ということで早速アドレスを澪さんに聞いてアクセスしてみた。
http://kenken4173.blog.ocn.ne.jp/surfing/2008/06/post_1a8f.html
写真も文章も褒められるのはいつもうれしいものだが、波乗りで褒められるのはフィジカルな要因もあるので感動的ですらある。
コメントに「もう一回言ってくれぃ??」という言葉を呑みこんで感謝をお伝えしました。
このケンケンさんはサーフィンライフ、オンザボード誌の辣腕編集者OBで、だからこそなおさらうれしいのです。
GLIDE、またはサーフトリップジャーナル、サーフファースト、またはBLUE誌あたりが「時代は今ニュートラルスタンスだ!」とか、「逆真流(後ろ向きライド)の教科書」、「小舟の海賊BD3を乗りこなせ!」という特集をやってくれたら最高なんだけどなあ…。
って妄想しちゃいました。
南島のキャプテン津村さんからのメールには「今日は強風カイト日です」ということで、そんなことを聞くと洞窟に避難して読書がしたくなります。
と書いていたらドノバンからの電話で、「今サンタクルズのイベントに来ていて、1万人相手に歌うんだぜ!イエーイベイビー!!」とかなりアがっている。
明後日にサーフファースト誌に向けたインタビューをすることを伝え、電話を置くとノースハワイも強風が吹いてきました。
日本に行っている間に脱稿したのは、
*フォトテクニックデジタル誌(玄光社、6/20発売)6ページ
*CAPA(学研、6/20発売)2ページ
こちらはサーフ写真、または波の水中写真の俺流の撮り方をレクチャーしました。
原稿は各担当者さんが書きました。
どうそお楽しみに!
(日曜日というか778回記念の特大おまけ)
これはエルサルバドルの旅で知り合った亮太くんがNAKISURFに寄稿してくれた彼の旅途中記です。
やはり現場にいることが重要で、彼の想いをみなさんと共有できればと思い、ここに堂々掲載しました。
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想_動_叶
文、写真 金子亮太
数年前に一流企業の社長が「想う、動く、叶う」という言葉を言っていたのをどこかの雑誌で見た。
・自分のなりたい姿を常に想い続ける(イメージする)
・次に、それを実現する為に努力をする(アクション)
・そして自分を信じ日々精進していれば必ず叶う
この様な内容だったと記憶している。
この言葉が頭の中に強く残り、いつも自分のありたい姿を想像しながら日々の生活を送っていた。
2007年12月。
師走の寒々した日本を僕は飛び出し、帰国日未定のサーフトリップへと旅立った。
サーフィンを始めた頃に見たサーフムービー『Endless Summer』。
あの自由に波を追い求め、色々な国の素晴らしい波に乗っている姿に惹かれた。
いつかは自分も同じような旅をし、素晴らしい波に乗っている自分の姿を心の中で思い描いた。
それから約8年。予定より数年遅れたが、とうとう念願のトリップが始まったのである。
この広い地球のどこから旅を始めるか悩み、まずは成田からロサンゼルスへと飛び、そこから陸路でアメリカ大陸をサーフィンしながら南下していこうと考えた。
メキシコ、エルサルバドル、ニカラグア、コスタリカ、パナマとセントラルアメリカの主要サーフポイントを巡った5ヶ月間の日々には、沢山の素敵な出会いがあり、良いことも悪いことも含め非常に刺激的で充実した時間が過ごせた。旅をしていて嫌な事、大変な時も沢山あるが、嬉しい事、楽しい時のほうが遥かに多い。
波は常に最高のコンディションという訳ではなかったが、良い波の時のほうが遥かに多く、今までに無い程の良い波に乗れたことも事実である。良い波に乗れればここまでの移動の苦労も報われ、ここまで来て良かったなとつくづく思う。
旅を始めてから数ヶ月過ぎた頃には、僕の心身はラテンの国々の波、気候、人々、生活から強烈なスパイスの効いた沢山のエネルギーを吸収していた。そうした中で徐々に自分の心境の変化というか、サーフィンに対する気持ちが変わっていくのに気が付き始めた。その時は何かよく解らなかったが・・・。
中米でのサーフィンをメキシコの感動的な波で締めくくり、感無量の一言。
まさに夢が叶ったというか、夢の中に浮遊しているというか。
中米での旅も終盤に差し掛かった頃、旅を続けていく中で不純物無しの心に近づいていく僕はある事に気が付いた。
本当に求めていたのはただ良い波に乗る事ではなかった、と。
叶えたかったのはオーバーヘッドの波を海パンでライディングする事ではなかったのだ。
自分が求めていたものは、すばらしい波に乗る行為そのものではなく、そこから得られる自然からのエネルギーを身体で感じたかったのである。地球上のあらゆる場所でこの感覚を味わいたかったということに気付いたのだ。
今は南米ペルーへと渡り、ほぼ地球の反対側の海岸線に立ち、中米とは全く違った空気を肌で感じている。
ここの海岸線は荒涼としていて殺風景。
人影もまばらでまるで別の世界へと足を踏み入れてしまったような感覚である。
南米での旅はまだ始まったばかりで、この先どのような展開が待っているかわからないが、とても楽しみだ。
未知なる世界を知ることは自分の見識を高めらるものであり、自分の血となり肉となり骨となるものと考えている。もちろんサーフィンの技術、経験等にとっても非常に良い経験が出来るのであるが、それだけではない。
この南米でも自然からの恵みを享受する為に。
そうこの形、言葉では表現することが出来ない、体中から溢れ出てしまうのではないかと思うほどの喜びを得る為に旅を続けるのである。
『想う、動く、叶う』
旅はまだまだ続く….。■
サーファーって亮太さんのように一人で地球の裏側までも波を追い求めて、沢山の経験をして成長できる特別な人種なんですねー。自分も17歳の時に波乗りが上手くなりたい、良い波でサーフしたいの一心で単身、オーストラリアに高校留学させてもらい今の人生の基盤となる英語を学んだり、自然の美しさ、怖さ、大切さを学ばせてもらいました。
あれから20年たった今でも良い波、新しい土地を求めて
仕事の合間をみつけては旅をたのしんでいます….
最後に..亮太さんの夕焼けの写真サイコーです!
ジーン…(ρ_;)
共感です。
自分も、果ての無い旅へ出てしまったと思っています。
nakistyle,
僕にとってはこのブログを読むのも重要なサーフィングの一部なんです。
いつも読ませて頂いてます。
ありがとうございます。
う~ん
活字にしてもらいたくなかった・・
私には写真だけのほうがより多く伝わってきてました。
この文章とてもいいです。
写真だけで文がいらないなんて。。。
地球の裏側からのメッセージとしてしっかりうけとめた私なので、BUMさんに反論しちゃいます!
旅は「ディストネーション」です。
活字が苦手な人はこれを読んでみてはいかがでしょうか?
http://nakisurf.blog.shinobi.jp/Entry/566/
どんな映画監督も、物書きも一度だけ最高の作品が残せる。
自伝を書くときと聞いたことがあります。
同じ気持ちに届かなくても伝わってくるものがあります。
文章も含め、簡素でいて詩的で一枚の画のような。
Endless Summer Endless
私も…
日本でー番になった男の
サーフィンがいっぱい見たいですッ=3
出版社の方
ぜひぜひお願い致します。m(_ _)m
こんばんは。
ノースハワイに戻られたのですね。大船ニアミスおしかったです。
nakiさんのblogもそうですが、旅をしている方の文章はしびれますね。
ブログを紹介してくれたみたいで、ありがとう! アクセスを見てみると300人もの人がジャンプしてくれていましたよ!
OポイントでのNAKI君のサーフィン、脱力してて本当にかっこよかった。私もあんな風に、海に遊んでもらっているサーフィンがしたいものです。また海でご一緒しましょう!
まさにサーフィン道ともいえる亮太君の悟り、これこそこういうたびの良さだよなーって思えてうなづいてしまいました。
サーフィンとはその行為そのものではなく、それから得られる心の在りようだというジェリーさんの言葉にも通じますねえ。
Thought is an act(思い描くことが行為の始まり)という名言もありますね。いい一人旅は自分と向かい合う最良のすべですねえ。また読みたいです、そしてフナ君の一人旅も読みたい!
おはようございます。
起きたらコメントが11もついていてびっくりしました。
旅はある意味、思い通りにならない全てを受け止め、それを濾過すると出てくる「何か」を楽しむものとも感じます。
場所は海外、または隣町と様々ですが、俺も旅に出ようと思い、いつもと違うブレイクに行く決心をしました。
ここでお礼の一句。
風青し来たるときへの想い馳せ
(かぜあおし きたるときへの おもいはせ)
亮太くんへ、そしてさまざまな共感をありがとうございました!
コレ、連載でゼヒ!
亮太くんの旅、そして文、想い、考え方、最高ですね。
波乗りが目的だったけど、波乗りだけじゃないってコトに、早く気が付いた亮太くん、どんなサーファーになるのか、とても楽しみですね。
おおー!
亮太くん、サーフファーストで連載が始まりますよ!
そちらの物価であれば原稿料で食べていけます。(笑)
なのでもっと書いて送ってきて下さいね。
沢山のコメントをいただきましてありがとうございました。
また貴重なスペースを割いて下さったNAKIさん本当に色々とありがとうございます!
私は昨日チリ北部の海岸へ辿り着きました。
日々新しい風を感じながら旅を続け、自分の中で一瞬の時間で終わらせないように、と思っております。
今後ともよろしくお願いします!!
こちらこそありがとうございます。
あいかわらず感動しています!
佳い旅を!