California Pelican.
North Hawaii Inaris.
Blue Lotus.
さてさて、
カリフォルニア編の続きです。
キャンバスの工場にクリスチャンと行ってきました。
ラミネート。
薄い和紙にプリントされたボードロゴ。
これがそれぞれのモデルに封入されていくのです。
そしてここは若き導師(グル)ライアン・イングルが率いる
NATIONの工場なのであります。
世界最高峰のコンピュータ制御のシェイプマシンを操り、
瞬く間にシェイプシーンに躍り出てきたライアン。
上の画像は、俺がした
「なぜパーチェイスはログボードなのに乗りやすいの?」
という質問に対して、
ワイドポイントの位置、
そしてテイルライン、ロッカー、
ノーズコンケイブ、レイルフォルム、
体積に至るまで周到に設定されたシェイプレコードを元に説明してくれた。
完璧で驚いて、瞑目も瞠目もさせられました。
そして次に先日閃いた
「1970年代のシングルフィンと、2012年の近代ボードの融合」
http://blog.nakisurf.com/naki/archives/27787
というデザインもすでにコンピュータ上で完成していました。
ドッキーがドノヴァンに考え出したハートブレイカーのように
「ステップデッキ風テイル」となっていて、
ボトムも上記のように複雑なラインを描いていた。
これはコンピュータシェイプならではの特権ですね。
こんなボードになるというのがシェイプ前に見えるのがすごい。
もちろんコンピュータシェイプ後は、
ライアンがハンドシェイプで詳細を仕上げていくのだが、
ベースが確立されているので、
むらなく、
そして次のボードのために様々なフィードバックを加味できるのが長所だと思う。
新しい時代です。
ラミネートルームに上がると、
ライアンの奥さんリンジーのロングボード(NATION)が二本巻かれていた。
あまりアナウンスしていませんが、
リンジーは今年のASPロングボード、
女子ワールドチャンピオンでして、
その優勝時にはCANVASを乗っていたのです。
http://nationmfg.blogspot.com/2011/11/lindsay-steinriede-2011-asp-womens.html
どうしてNATIONとCANVASが一緒にあるかと言いますと、
クリスチャンとライアンは幼なじみで、
そんな強い絆で2ブランドを一緒に走らせているのですね。
ワーゲンがポルシェを作ったり、
またはBMWがレンジローバーを作るようなものでしょうか。
そのキャンバスボードの仕上がりを見にきているクリスチャン。
旅、CMやモデル出演していないときは、
ほぼ毎日ここにいるのだそうで、
彼のCANVASに対する愛情がうかがえます。
クリスチャンのお父さんローレンスのサンオノフリーが巻かれたところで、
みんなで喜びのチェック。
お父さんは「重いボード」が好みなのだそうで、
ボートに使用するヴォランクロスを使用していた。
このクロスは薄い緑色なので、
重なった部分がこんな色になるんですよ。
昔、1960年代のボードは全てヴォランだったという伝統的な素材です。
ライアンもこうして各NATION/CANVASボードを点検していた。
グロス&ポリッシュはサンディング仕上げのボードに樹脂をもう一層かけて、
硬化したらこうして磨きこんで光沢と艶を出します。
ただただ美しい。
ミニノーズライダーもありました。
これは誰のでしょうか?
あまり公表されていないけど、
CANVASロングのもうひとつの旗艦がこの『EZライダー』です。
http://blog.nakisurf.com/naki/archives/25727
クリスチャンの説明によると、
「テイルが絞ってあるので取り回ししやすく、
シングルフィン設定なのでロックインがしやすく、
さらに反応を高くしたければ、
サイドフィンを装着することによりまして、
超ハイパフォーマンス仕様とナリマス。
ドナルド(タカヤマ)のインザピンクモデルに位置させるべく、
ワタシが提案し、
そしてCANVASボードの名に恥じないよう、
世界一のデザインとなったと自負しております。
EZライダーをどうぞよろしくお願いします!!」
という絞り込まれたスクアッシュテイル。
世界チャンピオンたちが乗り込むボードです。
バターゾーンの新作、
ミニノーズライダー2,
ポンパドールが見えます。
https://www.nakisurf.com/brand/canvas.html
http://blog.nakisurf.com/naki/archives/21679
聖剣ロスドスはアメリカ本国で異常なほどの人気で、
かなりの数が造られていました。
ロスドスの大きなフィンもライアンがデザインしたのですね。
ステキです。
ランチにはこうして陽を浴びながらまたボード談義がはじまった。
クリスチャンの論、
ライアンの意見が交差していくのがわかる。
ライアンはシェイパーというより、
むしろ数学者のようで、
そしてサーフボードに対しての造詣も深く、
こういう人にボードを創っていただける幸せを感じている。
ミニノーズライダーもバターゾーン、
パーチェイス、
EZライダーも彼無しでは実現しなかったのだろう。
昔流のハンドシェイプもいいけど、
こうして科学力を駆使して、
さらには自身で手をかけて、
というところが魅力なのでしょうね。
リンジーとライアンにココサンシャインを使っていただこうと、
おみやげに持って行きました。
http://shop.nakisurf.com/index.php?main_page=index&cPath=3_31
大喜びの二人。
ご覧のようにクリスチャンは箱から出さずに使っていましたよ。(笑)
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せっかくなので、
あの日のサンオノフレセッションを振り返ります。
↑スライドグライドするクリスチャン。
下の写真はワタシ。
スイッチスタンスしています。
美しいパーチェイス。
ただただすてきなキャンバス。
大人気のブライアン・ベント再び。
http://blog.nakisurf.com/naki/archives/27942
なぜブライアンかといいますと、
彼が牧師を勤める
『ホットロッド教会』
のウエブサイトを見つけたのです。
さらにはこの教会での祈りは音楽なのだそうで、
ブライアンがボーカルの
『Pioneers』の曲もこのサイト内で拝聴できました。
YouTubeでも見つけたので、
ここに掲載しますね。
彼は、かっこいいを通り越して、
「現代でできるミッドセンチュリーのライフスタイル」
の聖書を創作しているようです。
みんなすごい、それではまた明日!
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