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タイラー・ウオーレン_(1839文字)

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Tyler Warren’s Shape Bay.

タイちゃんことタイラー・ウオーレン。

シェイパーにもいろいろあるが、

彼ほど経験が少なくて名匠とされているのは珍しいことだろう。

他シェイパーが羨(うらや)んでいるのだが、

じつのところ天才ではなく、かなりの努力家なのである。

すでに伝説とされる故テリー・マーティンに師事し、

それはものすごい長い時間を一緒に過ごしている。

さらには歴史的なボードはもちろんのこと、

各社のマジックボードを紐解き、

常にーーどのシェイパーであろうとーー良いボードだと聞けば、

力のこもった目で各部をチェックしていく。

いつかどこかに書いたが、

普通のプロフェッショナル・シェイパーは、

エゴというかプライドがあるようで、

他のシェイパーの作品は、

よほどでないと細かくチェックしていないし、しない。

そうやって細部や各部のつながりを見ていくことに加え、

タイラーは12フィートのログから4フィートのミニまでを

世界最高レベルで波に乗るサーファーでもあるので、

感覚的に何かをつかみ、

それを反映させる能力をテリーに教わったのだろう。

その彼の家にいると、

完成したてのサーフボードがウエス工場から続々とやってきた。

まずはエポキシ製のドリームフィッシュ。

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これは彼の親友でもあるマット・ジョンソンに向けてのもので、

その完成度にタイちゃんはうれしさを隠せないようだった。

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気付いたのが友人たちへのラミネート(ロゴ)。

友人たちの分は特に極力使わないようにしているようだ。

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タイラーは、

「サーフボードはロゴではない」

そう唱えている一人だが、

つまりのところデザインやシェイプが重要で、

外見は関係ないと心から思っているのだろう。

例えば、

このボードにメジャーなブランドのロゴを付ける。

またはマイナーシェイパーのロゴを入れる。

それで見ても美しいか、

または良いサーフボードなのか。

持ち手に対してそう試しているようにも感じられる。

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生きものみたいに美しく、

そしてかわいいフィッシュ。

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私が写真を撮っていると、

このドリームフィッシュが彼のインスタグラムにポストされた。

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これはタイラーのオーストラリアの友人がオーダーしてきたのだが、

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大けがをしてしまったようで、

泣く泣くキャンセルになったドリームフィッシュ

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5’5″x 20-1/8″ x 2-1/4″

Glass on Tyler Warren’s Twin Fin

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同じオーダーのエッグ(ファンクションハル)

7’5″ x 21-1/4″ x 2-1/4″

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TC(トム・カレン)モデル。

これは第三期の現在形。

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特徴的だったバベルレイルは廃止され、

より丸みを帯びたフォルムになっていくのは、

海の、つまりは流体力学に倣っていくからだろうか。

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ロービングによるリーシュ・ロープ

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TW TC 5’9″ x 18-7/8″ x 2-1/2″

Future White box Quad

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TW TC 5’6″ x 18-7/8″ x 2-1/2″

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Future Black box Quad

もしご興味のある方、

ご質問、詳しいご相談などは、

ショップメールまでお問い合わせください。

私がここにきたのはNALU誌の取材でもあったのです。

で、まずはフィッシュの変革についてタイちゃんに聞いていく。

最近流行となっているトモボードに対しての答えはこのシェイプだという。

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5’5″ x 19-3/8″ x 2-1/4″

見た目がさほど奇天烈ではないが、

シンプルイズベスト、そう語っているようにも見えた。

シモンズ系、つまりソープシリーズからフィッシュに移行し、

さらには高い性能を誇るという。

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ソルトクリークやローワーズで乗って、

それはそれはのマジックなる感触を得たタイちゃん。

まずは当世の流行ボードがあって、

それに対してそれぞれがブラッシュアップしているのが、

本国のサーフボードデザインの状況。

いわゆる後出しジャンケンだが、

そうなってくると、

どちらが強いのかは歴然としている。

オリジナルシェイパーはその模索品を見てさらに後出しをし、

追従者はまたそれに、

そうやっていくことでボードデザインは最終完成に近づいていく。

乗る方の立場としてはこれほどまでにうれしいことはない。

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イースター前日。

風がほとんどなく、

そして南が少し、

さらには西が入っているコンディション。

明日のイースターサンデーは人でごった返すのだろう。

Have a happy day to you!!

 

 

 


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